レバノンの情景#9
アル・ジャディド ハマム
Hammam Al Jadid in Tripoli, 2001
トリポリの旧市街には古くからのモスクやスーク、そして公衆浴場のハマムが多く残っています。グランドモスクより少し南側にトリポリ市内で最大のハマム、アル・ジャディドハマムがあり、一般に公開されています。
このハマムは1723-30頃に当時の知事によって建設され、新しい風呂(New Baths)と呼ばれました。トリポリの旧市街はマムルーク朝時代に建てられたものが多いのですが、このハマムはそういった建物よりも少し歴史が浅いです。
1970年代、内戦が始まってから使用されなくなりましたが、現在でも雰囲気のいい状態で残されています。
* 情景素写 *
* 感想など *
公衆浴場というと、湯舟のお湯につかって・・・と、すぐにイメージしてしまいますが、中東のハマムと呼ばれる公衆浴場は湯舟がある浴場ではなく、湯気で体を温めるサウナにちかい種類のものです。ここは伝統的な建造物ですが、町中には普通のハマムが営業しているので、興味があれば訪れてみるといいかと思います。
日本でも檜風呂とか、岩風呂とか、お風呂にこだわった温泉施設があります。このアル・ジャディド・ハマムも大理石がふんだんに使用され、とても美しい施設です。お風呂に対する娯楽という考え方は日本も中東も変わらないのかなと思えました。
レバノンの情景#9
アル・ジャディド ハマム
Hammam Al Jadid in Tripoli, 2001
-風の旅人- (2019年12月更新)