スールのティルス遺跡
Ruins of Tyre, 2001レバノンの南部、イスラエルとの国境に程近いところにスールの町があります。ここはかつてティルス(テュロス、ティール)と呼ばれ栄えていた町です。
都市の起こりは約紀元前2500年。フェニキア人によって栄えました。紀元前千年頃にはフェニキアの首都になるほど町は発展しましたが、紀元前8世紀頃にアッシリアに従属。その後は衰退していき、マケドニア、ローマなどの支配下に置かれ、最終的には十字軍の支配を受け、町は徐々に放棄されていきました。
現在残っている遺跡はローマの遺跡がほとんどで、岬部分にある海側の遺跡と、内陸にある遺跡に分かれています。海側の遺跡は港部分だとされ、海に続く様子が美しいです。
陸の方は競技場跡や凱旋門、そして墓地跡などが残っていて、どちらも見ごたえのある素晴らしい遺跡です。世界遺産にも指定されています。
またイスラエルに近い場所柄、反イスラエル主義者のヒズボラも多くいて、空爆が行われるといったことも起きていますので、訪れる際には最新の情報を確認する必要があります。
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* 情景素写 *
スール付近の地中海岸は砂浜の海岸となっていて、リゾート地としても人気があります。
海岸の道沿いを歩くと、南国的でレバノンといった感じがあまりしませんでした。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
スールの旧市街部分は海に出っ張っています。
砂州で繋がった陸繋島となるようで、海に浮かんでいるようにも見えます。
かつてフェニキア人の町があったのもこの場所で、古い建物も多くあります。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
漁業が盛んな土地になります。
港のそばには海鮮料理を出すレストランが多くあります。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
漁師が船や漁具の手入れをしていました。
どことなくシリアのアルワード島に雰囲気が似ています。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
港では造船も行われていました。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
浜辺では漁師さんが網の手入れをしていました。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
海側の遺跡部分は・・・、訪れてみてビックリ。
えらく散らかっていました。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
列柱が海の方に続いています。
船の付く港から町へ向かう道だったのでしょうか。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
かつては島だったので、多くの水を貯める必要があったようです。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
なんとなくフラッシュをたいて撮ってみましたが、奥が深かったようです。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
この部分は比較的きちんと残っていました。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
盗掘された墓の跡かと思ったら、排水溝みたいなものを発見。
何でしょう。濾過槽でしょうか。
よくわかりませんが、古代の人々の知恵を感じられます。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
ギリシャっぽい雰囲気で、面白い光景です。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
遺跡のすぐ横は墓地になっています。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
陸の遺跡になります。
こちら側も主要部以外は散らかった状態でした。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
ちょっと無残な状態です。
修復すれば見ごたえのある遺跡になりそうです。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
昔は壮観な眺めだったのでしょう。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
凱旋門の隣が競技場になります。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
Tyre Hippodrome
映画ベン・ハーのような馬車戦車競争が行われた競技場跡地です。
一部分のみ観客席が復元されています。
また競技場だった場所の真ん中にはオベリスクが建っています。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
競技場の広さは450m×120mあり、3万人も収容できたとか。
観客席が一周取り囲んでいる様子を想像すると、壮大です。
もし全部を復元できたら凄いでしょうが、使い道がないですね。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
観客席の下は大きな通路になっています。
もう少し観客席が続いていればいいのですが、
あまり石材が残っていないようです。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
Necropolis
内陸の遺跡はネクロポリスとも呼ばれています。
ネクロポリスは墓所、或いは人の住まなくなった町のことです。
ここには共同墓地があったようで、
多くの石棺があり、日本で言う無縁仏の大群といった感じでした。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
多くの石棺が無造作に置かれていました。
面白い風景に感じましたが、多分夜通ると怖いのではないでしょうか。
中から何か出てきそうで・・・。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
遺跡の周辺を歩いていると、装甲車が町中に配置されていたり、イスラエルに近い場所柄、ピリピリした空気も感じました。
ヒズボラ支持の集落では装甲車などが入れないようにしているとか何とか。
(In Sour, 16 Mar. 2001)
世界遺産に指定され、海と陸に分かれている遺跡を持つスールには、かつてとても大きな町があったのがよくわかりました。
レバノンにある海側の遺跡の中では一番見ごたえがあり、整備をきちんとすれば多くの観光客が訪れるような遺跡になりそうです。
スールのティルス遺跡
Ruins of Tyre -風の旅人- (2019年12月更新)