レバノンの情景#7
トリポリ(トラブロス)の町並み
Cityscape of Tripoli(Trablos,Trablous), 2001北部の地中海沿岸にレバノン第二の都市トラブロスがあります。アラビア語ではトラブロスですが、古くからのトリポリの名もよく通じます。
トリポリといえばリビアの首都もトリポリです。ギリシャにも同名の都市があったりします。少しややこしいのですが、これらの都市の語源は同じでギリシア語の「3つの都市(三都市連合)」を意味する「Tripolis」に由来しています。
ここのトリポリの町はシリアのアルワード島(アラドス島)、レバノン南部のティルス、シドンといったフェニキア同名の中心地だったのでそう名づけられました。
トリポリは他のレバノンの都市と同じでフェニキア時代に遡ります。そして13世紀マムルーク朝により征服され、十字軍、オスマントルコと支配者が変わっていきました。
他の国内の都市と同じような歴史を持っていますが、町の雰囲気は少し違っています。住民の80%はイスラム教スンニ派のムスリムで、町中にはイスラム教のモスクが多く、また内戦の傷跡も大都市の割には少なかったため、旧市街では昔ながら建造物が多く残り、近代化や欧米化が進むレバノンの中にありながらアラブというか、シリアに近い雰囲気を強く感じます。
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* 情景素写 *
* 感想など *町を歩くと、町並みや歩いている人の様子からも他のレバノンと都市とは違った雰囲気を感じました。
少し前に訪れていたシリアに近い感じで、レバノンの中で一番アラブといった雰囲気を感じられた町です。
トリポリ(トラブロス)の町並み
Cityscape of Tripoli(Trablos,Trablous), 2001 -風の旅人- (2019年12月更新)