エジプトの情景#6
キャメルマーケットのラクダたち
(ビルカシュ)
Camels At Birqash Camel Market, 2001
カイロの北西、ナイルデルタの端にあるビルカシュ村(Birqash)にあるエジプト最大のラクダ市場、ビルカシュキャメルマーケットのラクダ使いやラクダの様子です。
ラクダ市場では多くのラクダが取引されています。その様子はとても感動的で、異文化を体験できる訪れるべき場所として人気がある一方、ラクダの扱いが酷いとか、動物好きは訪れるべきではないとも言われています。
* エジプト情景素写 *
* 感想など *
ラクダ市場を訪れた人は、ラクダが逃げないように前足を縛られているのにまず驚くことでしょう。足の速いラクダが逃げ出さないことも大事ですが、大型のラクダが本気で暴れだすと怪我人が出たり、他のラクダを傷つけたりします。檻に入れずに放しているので、これは仕方のないことです。
また、必要以上に鞭で叩かれたりと、時としてひどい扱いを受けていると感じることもあります。でもここは動物園ではなく、家畜の取引の市場です。取引されているラクダは農作業などの使役用であったり、荷物や人の運搬用、そして食用です。
ラクダを高く売るためにどうしたらいいのか。健康でいい状態だと値が上がるし、傷がつけば値が下がるし、死んでしまえば損失になります。
人それぞれの価値観、地域の価値観、ラクダを売るためのアプローチはそれぞれあるわけで、彼らは伝統的に、また経験的にそうやってラクダを扱っているので、あまり外野の人間がどうこう言うべきではないことのように感じます。
動物園やふれあい牧場感覚で訪れると酷い場所と感じるかもしれませんが、市場としてみるなら比較的ラクダも伸び伸びと過ごしているし、ラクダ使いの人も気さくな人が多く、言うほど悪くないところのように感じました。
エジプトの情景#6
キャメルマーケットのラクダたち(ビルカシュ)
Camels At Birqash Camel Market, 2001
-風の旅人- (2020年1月更新)