アレッポ城と町の眺め
Aleppo Citadel and Town View, 2001アレッポの旧市街のすぐそばにある丘にはアレッポを象徴するアレッポ城があります。
アレッポ城のある丘は古くは崇拝の場所で、嵐の神ハダドの古代神殿がありました。
紀元前312年に防御の拠点となり、本格的な城として整備され始めたのは11世紀末のこと。十字軍の侵攻を防ぐために増改築が繰り返され、13世紀には現在の姿に近い状態になりました。
その後はマムルーク朝最後のスルタンがオスマン帝国との交戦時に城の修復を行なっています。
旧市街から見ると、小高い丘の上に堅牢な城壁で囲まれた様子が眺められ、アレッポ城の堂々とした様子に感動することでしょう。近づくと城の周囲に深さ20m、幅30mの深い堀で囲まれているので、難攻不落といった表現がぴったりです。
入り口から入るとまず城門の高さに圧倒されます。この城門には侵入者を防ぐ油落とし狙撃する細い隙間が多数設置されているので、とてもいかめしく感じます。城塞内部は外観から想像するほどいい状態ではありませんでしたが、多くの遺構が残っていて、モスクや博物館も設置されていました。
また約40mの高さがある城壁からアレッポの市街地が360度一望できます。城塞付近のごちゃごちゃと建物が密集している旧市街の趣きはもちろん、アレッポの町の特徴がよくわかり、この場所が本当に素晴らしい立地だということがわかります。
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* シリア情景素写 *

日本の城のように外堀があり、橋を渡って入らなければなりません。
城壁の高さもあり、難攻不落の城といった感じです。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

King's Hall
城門は目の前にそびえるといった感じで、とても威厳があります。
入り口は高く、そして狭いです。
攻城しようとこの門の前に立った兵は恐怖したに違いありません。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

入り口付近の壁は修復されたようで、新しさが目立ちますが、
堅牢な鉄製の扉が物々しさを感じます。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

床の石が異常にすり減っていて歩きにくかったです。
いつの時代からのものでしょうか。
とても年期を感じました。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

ここから攻城してくる敵兵を鉄砲や弓で狙ったのでしょう。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

アレッポ城の丘の上の様子です。
かなり広い丘で、様々な遺構や建物があります。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

兵舎とか、倉庫とかいった建物でしょうか。
本来のアレッポ城としての建物や遺構は崩れているものが多かったです。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

ハマムやモスクの遺構もあります。
こういった建物は修復されたようで状態がよかったです。
マムルーク朝の装飾も随所に見られます。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

上部を支えるためにとても太い柱が設置されていました。
食料とか弾薬を保存する倉庫だったのでしょうか。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

博物館が付属してあります。
攻城兵器や大砲などが展示してありました。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

戦っているのでしょうか。
踊っているようにも見えるし、じゃんけんをしているようにも・・・。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

気分は中世といった感じでしょうか・・・。
次の部屋はどんな部屋だろう。
歩きながらロールプレイングゲームのようなワクワク感がありました。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

広々とした空間で床は大理石です。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

とても彫刻が美しく、重厚な感じの天井でした。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

あまりの美しさにもう一枚。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

城壁から見た入り口の様子です。
入り口の真ん前にはコスロウィーエ・モスクがあります。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

南側には櫓のようなサウスタワーが設置されています。
サウスタワーの前には立派な州庁舎の建物と、
かわいらしいアル・ナセリ・ハマムが見えます。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

一面建物に埋め尽くされています。
建物が非常に密集しているのがよくわかります。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

イミグレーションオフィスなどがある辺りのはず。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

AL MAHMANDARモスクのはずです。
モスクのドームや尖塔の屋根を緑や赤の目立つ色に塗っている気持ちがわかる気がします。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

アレッポの旧市街の象徴のグレート・モスクです。
付近は旧市街となり、スークの屋根で埋め尽くされています。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)

先生に連れられて訪れていました。
社会見学みたいなものでしょうか。
(Aleppo Citadel, 26 Feb. 2001)
アレッポ城は周辺から眺めたときには難攻不落といったイメージで、城に入ってみると町に浮かんでいる城といった表現がぴったりの場所でした。
シリアには魅力的な城が多くありますが、市街地にある城としてはここが一番美しく感じました。というより、こういったロケーションにある城は世界的に見てもあまりないのではないでしょうか。
アレッポ城と町の眺め
Aleppo Citadel and Town View, 2001 -風の旅人- (2019年12月更新)