シリア東部の情景#9
ラッカの町並み
Cityscape of Raqqa, 2001
ラッカと聞くとあの悪名高いISの首都だった町といった印象が強くなってしまいましたが、歴史的に古い町で、アレキサンダー大王によって造られた町とされています。
ラッカの特徴は、かつての町の部分、旧市街全体が城壁に囲まれていることです。円形の城壁に囲まれた円城都市バグダード(バグダッド)を手本にして建設され、ラッカの場合は南をユーフラテス川が流れているので、南側が直線の馬蹄形の城壁となりました。
実物を見ると頑丈そうな城壁都市のように見えますが、1258年のモンゴル軍の襲撃で町は壊滅し、その後のオスマントルコ時代では再建されず、歴史にはほとんど登場しない小規模な村となってしまいました。
第二次大戦後に再び町として整備され、農業を中心にシリア6番目の都市にまで発展しましたが、シリア内戦で再び壊滅状態となってしまいました。
* シリア情景素写 *
* 感想など *
デリゾールでカメラを壊してしまい、インスタントカメラしかなかったので、私にしてはあまり写真を撮っていません。というよりカメラがないと行動力がなくなるのが私の悪い癖です。
周辺の遺跡にもいかず、市内の遺跡も外から見ただけで、ラッカを後にしてしまったのを今ではすごく後悔しています。内戦から復興し、再び町に安定と繁栄がもたらされたなら訪れたいと思っています。
シリア東部の情景#9
ラッカの町並み
Cityscape of Raqqa, 2001
-風の旅人- (2019年12月更新)