シリア東部の情景#7
ユーフラテス川と麦の収穫
Euphrates and Wheat Harvest, 2001
古代4代文明の一つメソポタミア文明が栄えたはチグリス川とユーフラテス川の川沿いです。他のエジプト、インダス、中国文明でも共通しているのが、文明を支える大きな川があり、その流域に肥沃な土壌があったことです。
メソポタミア文明は麦の生産を大規模に行った最初の文明で、その後エジプトなどに伝わっていきました。麦といえばパン。パンの発祥はメソポタミア文明だと言われています。
今でもユーフラテス川流域の川沿いには麦を中心とした畑が広がっています。灌漑で畑に水を引いているので川に沿って緑があり、その先は砂漠です。まるで砂漠の中に緑色の帯ができているといった感じで、砂漠気候のない日本人には面白く感じます。
訪れたときはちょうど麦の収穫期で、緑の畑が小麦色に染まっていました。麦を刈るために畑に人が出ている様子は、日本の農村の秋の風景と同じで、とても美しいものでした。
* シリア情景素写 *
* 感想など *
ユーフラテス川沿いの低地には麦畑が続いていました。ちょうど麦の収穫期だったので、辺り一面が実りある大地といった美しい風景でした。
川沿いの高台には放置された古代の都市遺跡が幾つかあり、そういった場所からユーフラテス川や麦畑がよく見えます。麦で栄えたメソポタミア文明の地では昔から変わらない風景となるのでしょうか。遺跡から見ていたのもあってユーフラテス川沿いに麦畑が広がる風景に悠久のロマンを感じました。
シリア東部の情景#7
ユーフラテス川と麦の収穫
Euphrates and Wheat Harvest, 2001
-風の旅人- (2019年12月更新)