風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

甲府盆地ミステリーツーリング
#8 スポット5:金生遺跡

<2008年4月>

甲府盆地の巨石にまつわる神社や遺跡などを巡るミステリーツーリングを行ってみました。(全8話)

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8、ミステリースポット5:金生遺跡

金生遺跡のシンボルの写真
金生遺跡のシンボル

今日の締めくくり、最後は縄文時代の金生遺跡に向かった。ちゃんとした遺跡なので、大きな道に案内板ぐらい出ているだろう。だいたいの場所を調べ、地図に書き込んで訪れたのだが、案内板の一つも出ていない。

しばらくさまようものの、遺跡が見つからない。これは油断した。こんなに訪れるのが大変だとは思わなかった。一番最初に訪れた立石神社同様に、畑作業をしているおじさんに道を尋ねて何とか到着することができた。

そして苦労して訪れると、ドンッと迎えてくれたのは、でっかい石柱。この形は・・・、女の子と一緒だったら笑い転げるか、ひっぱたかれそう。なかなかインパクトのある歓迎だった。

金生遺跡と八ヶ岳の写真
金生遺跡と八ヶ岳

八ヶ岳を望む絶好の場所にある金生遺跡には関東地方ではあまり見られない環状列石、いわゆるストーンサークルがある。

東北にある大湯の環状列石などはとても巨大で見ごたえがあるが、訪れるのに苦労するような遺跡にそういった規模を期待するのは無理というもの。想像通りといった感じで、小規模なストーンサークルがあった。

環状列石と石柱の写真
環状列石と石柱

しかしながら列石の中心部が男根石になっているのがここの興味深いところ。ストーンサークルは縄文時代特有の遺構であって、墓としての役割とか、日時計の利用が多いようだ。

それが石柱が男根って・・・そんな墓は嫌だな。仮に日時計としても・・・なんか不謹慎な・・・。

ここのストーンサークルは祭事用に使われていたのかな。子宝に恵まれますようにっていった感じで、やっぱり、周りの円は女陰なのかな?

色々と想像を掻き立てられるが、甲府の浅間神社などの風習から考えると、もしかしたら後の時代の人が真ん中の石柱を男根の形にしたということも考えられるかもしれない。

環状列石と復元家屋の写真
環状列石と復元家屋

一応遺跡内は縄文時代の家屋などが復元されていたが、実際どれだけの人がここを訪れているのだろうか。途中に案内板もなければ、人影もない遺跡だったので、変なことを心配してしまう。

でも遺跡の入り口にどでかい男根の石柱があるのが面白く、話題性にはいいかも。今後神代桜に並ぶ定番スポットになったり・・・、ってないか。

実はここで一番気になったのが、環状列石よりも石のベンチだった。なぜ石のベンチが気になったかというと、あの石柱と同じものが、縦に真っ二つにされてベンチになっていたからだ。男としてはこれは痛々しくて座りたくはない・・・。というか、ベンチにした人は心が痛まなかったのだろうか。

*Info* 金生遺跡 山梨県北杜市大泉町谷戸105(Google地図

金生遺跡での夕暮れの写真
金生遺跡での夕暮れ

金生遺跡で夕暮れを迎え、辺りは徐々に暗くなっていった。今日一日たっぷりとミステリーを堪能したし、帰りますか。

これにて古代のロマン一杯、ミステリー一杯、疲労感や脱力感も一杯なツーリングは終了。数々のミステリーの余韻をかみしめつつ帰路の途についた。

甲府盆地ミステリーツーリング08'
ー 完 ー
風の旅人 (2020年11月改訂)

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