甲府盆地ミステリーツーリング
#7 白州宿での休憩
<2008年4月>
甲府盆地の巨石にまつわる神社や遺跡などを巡るミステリーツーリングを行ってみました。(全8話)
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7、白州宿で休憩
神代桜を見た後、後輩が売店で地元の酒を購入していた。何やら掘り出し物を見つけたらしく顔がホクホクしている。
そういえば喉が渇いたな。何か冷たいものでも食べようかということになったのだが、アイスクリームの露店はずらっと行列ができていた。
混んでるし、座って食べる場所もない。地図を見ると、ちょっと先に「道の駅はくしゅう」がある。そこまで行って落ち着いて食べよう。
ということで、「道の駅はくしゅう」を訪れ、それぞれ冷たいものを頼んだ。私は「そば茶ジェラード」を頼んでみた。ちょっと変わっていていいかもと選んだのだが、期待するほどではなかった。
食べながら、置いてあった周辺の観光案内の冊子をパラパラとめくっていると、近くにある白州宿が目に止まった。
こんなところに宿場町があったんだ。とても小さな宿場町のようだが、造り酒屋などが今でも残っていて中を見学できるとか。次の遺跡に行く途中だし、後輩は日本酒好きだし、ちょっと寄ってみるか。
大したことなければバイクに乗ったまま通り過ぎよう。そんな感じでやって来たのだが、趣きのある建物が街道沿いにドンとあり、これは立ち寄らねばと駐車場にバイクを停めた。
まずは街道沿いで存在感を放っている「七賢」という醸造元を訪れた。七賢酒造・・・。あれ、この書体どこかで見たことがあるような・・・。
「あっ、さっき買った酒だ。」と後輩が叫んだ。そうだ。さっき後輩が神代桜の会場で「七賢」という大きな文字が書いてあるテントでお酒を買っていた。
後輩は販売員に「道の駅などで売っていない商品です。」と、レア感を思いっきりくすぐられるように言われ、「これはレアな地酒だ。買わなければ。」と思わず買ってしまったようだ。
確かに道の駅には売っていなかったけど、まさか醸造元に来てしまうとは・・・。まあいい笑い話だ。というより、訪れる前にさっき買った酒蔵だと気が付けよ!
七賢酒造内は見学をすることできたが、実際に酒造りが行われている場所なので、ちょっとだけ展示が見れるといった形式的なものだった。まあ酒蔵はどこもそう大した違いがないように思う。
ここで一番興味を引かれたのが、「この水でお酒を作っています」と、実際に湧き水を飲むことができる事だった。なかなかいい趣向だ。どれどれ。私が味見してやろう。と、えらそうに一口飲んでみるものの、・・・味がない。
案内板によると、とっても質のいい水で、酒作には最高の水だとか何とか。やばい、私には分からんぞ。実際に酒を買った後輩に飲ませてみたけど、やっぱり味がしない。
何も味がしないほど澄み切った水ということなのだろうか。いやいや、これはさっき「そば茶ジェラード」を食べて舌の感覚が麻痺したに違いない。
建物の入り口付近には試飲バーみたいなものがあり、試飲して購入することができるようになっていた。だが、あいにくとバイクなので、飲むわけにはいかない。
日本酒好きの後輩はかなり悔しそうだ。ミステリースポットで毒づいていたので、今度は私の番。「飲んでもいいぞ。おいしいぞ。」とからかってみる。ちょっといい気味。
私は日本酒はめったに飲むことがないので、日本酒には興味がなかったが、とっても惹かれたのが酒蔵アイスクリーム。バニラと吟醸酒があり、吟醸酒のアイスがおいしそう。
おいしそうだが、さっきジェラートを食べたばかりだ。続けざまにジェラートを食べたいと思うほど、気温は高くないし、ジェラート好きでもない。次に訪れることがあればその時にしよう。
七賢酒造の向かい側で目立っているのが金精軒という和菓子屋さん。趣のある建物に惹かれて中に入ってみると、色々な和菓子がずらっと並んでいた。
アイスは無理だけど和菓子だったら食べれるな。という事で、桜の時期なので桜餅と、個人的に好きな利休饅頭などを購入し、店前の椅子で温かいお茶をすすりながら食べた。
木曽路の奈良井や馬籠といったような宿場町は観光地化され、華やかな雰囲気がするけど、ここ白州宿はありのままといった感じ。
そんな宿場町を見ながらお茶をすする。なんかまったり。いいかも。時代劇で旅人が茶屋で団子食べている気分だった。
それにしても食べた利休饅頭の醤油が濃いこと。今までこんなに醤油の風味が強い利休饅頭を食べたことがなかったので、ちょっと驚いた。
そういえば昼に食べた醤油ラーメンは凄まじいほど濃い醤油味だったな。こっちの人はそういう味覚なのだろうか。
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