風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

甲府盆地ミステリーツーリング
#5 みどりや食堂のチャーシューメン

<2008年4月>

甲府盆地の巨石にまつわる神社や遺跡などを巡るミステリーツーリングを行ってみました。(全8話)

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5、みどりや食堂のチャーシューメン

八ヶ岳の山々の写真
八ヶ岳の山々

石森山からは国道20号に出て、バイクを西に走らせた。今日は天気がよく、走っていると八ヶ岳がとてもきれい見える。雪もうっすら被っていてきれいだ。よそ見をしては危ないと思いつつ、ちらちらと見ながら次の目的地、韮崎ヘ向かった。

韮崎には小さなサーキットがあり、友人のレースの手伝いでたまに来ることがあるのだが、高速のインターを出てそのままサーキットに直行するので、なかなか付近の観光とか食事をする機会がない。

気になりつつもなかなか訪れることができなかったのが、ラーメンで有名な「みどりや食堂」。韮崎界わいで一番の評判店で、休日などは昼過ぎに完売してしまうとか。この機会にぜひ訪れておきたい。

みどりや食堂の写真
みどりや食堂

甲州街道を走り、釜無川に架かる橋を渡ると到着。みどりやはラーメン屋というよりはドライブインといった感じの店だった。なぜにドライブインのような店がラーメン屋として成功したのだろうか。これもミステリー・・・、いやいや、ぜひ参考にさせてもらいところ。

で、1時前に訪れてみると、広い店内は満席で何人かの人が並んでいて待っていた。しかも一列に並ぶのではなく、ごちゃごちゃになって待っている。銀行の窓口の様に番号の書かれた整理券とか、レストランのように名前を書くノートがあるのかと探してみるものの、見当たらない。

忙しそうに働いている店員のおばちゃんに聞くと、「呼びますから、前の人を覚えていてください。」とのこと。って、前の人ってだれ?

一人二人なら感覚でわかるけど、この混雑している中で最後の人を見つけるのは至難の業。後から来た人間が一発で見つけ出せたらそれはミステリーではないか。

初めての客にはこのいい加減さはなかなか厄介で、実際、後からやってきた訳の分からんおっさんともめる事となり、食べる前から不愉快という毒を盛られてしまった。

みどりや食堂のチャーシュー麺の写真
みどりや食堂のチャーシュー麺

かなり待たされ、ようやく頼んだものがやってきた。ネットで調べた口コミ通りで、濃く黒ずんだスープにチャーシューがドカっとのっていた。甲府付近にはこのような真っ黒いスープのラーメンが多いようだ。

まずはスープから・・・。これだけ待ったんだし、これだけ多くの人が来ているからもの凄くうまいに違いない。レンゲですくって飲んでみると、ちょっと期待しすぎたせいか、普通のラーメンってな感じだった。

鶏がらベースの濃い目のスープはちょっとにごった味がして、若干何かの香草のような後味がしてくる。バランスが取れていておいしいには違いないんだけど、特にびっくりするような味ではないかな・・・。なんか家庭の味といった柔らかい感じがするラーメンというのが言い得ている気がする。

チャーシューは・・・・分厚くて硬く、おまけに少し塩辛い感じ。最近東京のラーメン屋ではとろけるようなやわらかいチャーシューが人気なので、ある意味これはレトロで懐かしいかも。

麺は黄色でこれまた懐かしい。昔はこのようなかん水が沢山入った麺が多かったな。今では味噌ラーメン用の麺だな。

おまけにナルトまで入っていた日には、これぞ昭和のラーメン。そういった気分で店内を見渡すと、う~ん、若い人があまりいない・・・納得。

ここのラーメンは古き良き昭和のラーメンの傑作版といったところだろう。だからドライブインっぽい店でも違和感がなく、繁盛しているに違いない。

とまあ勝手に解釈し、ラーメン屋を後にした。多分、食べる前にロードスターに乗ったへんなおっさんに絡まれなければ文句なしにおいしいとなった・・・、はず。変な人に絡まれるとこっちまで刺々しさが伝染してしまう。

甲府盆地ミステリーツーリング08'
#5 みどりや食堂のチャーシューメン
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