地中海沿岸の情景#1
タルトゥースの町並みと海岸
Cityscape and Coast in Tartus, 2001シリアの地中海沿岸の南側、レバノンとの国境近くにタルトゥースの港町があり、その沖合いには小さなアルワード島があります。
アルワード島はフェニキア人の植民都市アラドスとして栄え、そのアラドスの向かい側の町、アンタラダスとして造られたのがタルトゥースになります。ギリシャ語で「アルワードに面した町」という意味です。
タルトゥスの歴史は紀元前2千年紀に遡りますが、十字軍時代にテンプル騎士団によって建てられたノートルダム大聖堂(トルトーサの聖母)ぐらいしか、市内に遺跡や史跡と呼べるものがありません。
ただ、周辺にはアルワード島にフェニキア神殿(Ma'abed)、裁判所、アムスオブタルトゥスなどといった多くの遺跡があり、また海沿いはビーチとして開発が続けられているので観光の拠点として発展しつつある町です。
またシリアはそこそこの国土を持っていますが、陸地が多く、船で荷物を輸送できる港が少ない国です。タルトゥースは数少ない港湾都市としても栄えていて、港や沖合に大きな貨物船を見かけます。
訪れたときは船の解体業が盛んで、海岸には解体を待つ船が何隻も置いてありました。ビーチのすぐそばが船の墓場となっていて、少し面白い風景となっていました。
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* シリア情景素写 *
* 感想など *タルトゥースの町にはあまり見所がなく、自慢の浜辺もゴミだらけ。おまけに浜辺には解体を待つ大きな船が多数横たわっていて、きれいとか、素晴らしいといった印象が少なかったです。
でも現在ではビーチリゾートしての開発が急激に進み、海岸付近はきれいな公園として整備され、海辺にはおしゃれな店やきれいなビーチが並び、多くの観光客がリゾートに訪れているようです。
タルトゥースの町並みと海岸
Cityscape and Coast in Tartus, 2001 -風の旅人- (2019年12月更新)