タルトゥースの町並みと海岸
Cityscape and Coast in Tartus, 2001シリアの地中海沿岸の南側、レバノンとの国境近くにタルトゥースの港町があり、その沖合いには小さなアルワード島があります。
アルワード島はフェニキア人の植民都市アラドスとして栄え、そのアラドスの向かい側の町、アンタラダスとして造られたのがタルトゥースになります。ギリシャ語で「アルワードに面した町」という意味です。
タルトゥスの歴史は紀元前2千年紀に遡りますが、十字軍時代にテンプル騎士団によって建てられたノートルダム大聖堂(トルトーサの聖母)ぐらいしか、市内に遺跡や史跡と呼べるものがありません。
ただ、周辺にはアルワード島にフェニキア神殿(Ma'abed)、裁判所、アムスオブタルトゥスなどといった多くの遺跡があり、また海沿いはビーチとして開発が続けられているので観光の拠点として発展しつつある町です。
またシリアはそこそこの国土を持っていますが、陸地が多く、船で荷物を輸送できる港が少ない国です。タルトゥースは数少ない港湾都市としても栄えていて、港や沖合に大きな貨物船を見かけます。
訪れたときは船の解体業が盛んで、海岸には解体を待つ船が何隻も置いてありました。ビーチのすぐそばが船の墓場となっていて、少し面白い風景となっていました。
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* シリア情景素写 *

中心付近の魚港です。漁船が停留していました。
一番タルトゥースらしい風景です。
(In Trutus, 25 Mar. 2001)

港の堤防の一番奥の方から。
多くの漁船が停留し、漁業が盛んな地というのが分かります。
中心部付近の浜にも解体する船が置いてありました。
(In Trutus, 25 Mar. 2001)

白いモスクと青空が美しかったです。
(In Trutus, 27 Mar. 2001)

風車でしょうか。壊れたまま佇んでいました。
古い建物を改造したのか、とても絵になっていました。
(In Trutus, 27 Mar. 2001)

整備途中の町といった感じでした。
(In Trutus, 26 Mar. 2001)

元々はビザンチン時代の教会でした。
十字軍時代にトルトーサ聖母の大聖堂に改築されました。
その後イスラム勢力によってモスクに改修され、
現在では博物館として利用されています。
館内には近郊の遺跡から出土したものが展示されています。
(In Trutus, 27 Mar. 2001)

何かわからないけど人が集まっていたので。
(In Trutus, 25 Mar. 2001)

タルトゥースの海岸には古い船が沢山放置されていました。
捨てられているといった感じです。
(The Coast of Tartus, 25 Mar. 2001)

解体中の船です。
(The Coast of Tartus, 25 Mar. 2001)

こんな巨大な船を無事に解体できるのでしょうか。
(The Coast of Tartus, 25 Mar. 2001)

変わったものが海岸にありました。
屋根付きの小屋です。
(The Coast of Tartus, 25 Mar. 2001)

ここは赤い砂浜で、紅海みたいな感じです。
夏には海水浴客で賑わうのでしょうが、ちょっとごみが多いです。
(The Coast of Tartus, 25 Mar. 2001)

向こうに見えるのがアルワード島です。
海って大きいね。
国土の大半が砂漠なので、
海を見るために訪れるシリア人が多いそうです。
(The Coast of Tartus, 25 Mar. 2001)

夏には夜の町も賑わっていそうです。
(In Trutus, 26 Mar. 2001)

海岸沿いには街灯が続いていてきれいでした。
(In Trutus, 26 Mar. 2001)
タルトゥースの町にはあまり見所がなく、自慢の浜辺もゴミだらけ。おまけに浜辺には解体を待つ大きな船が多数横たわっていて、きれいとか、素晴らしいといった印象が少なかったです。
でも現在ではビーチリゾートしての開発が急激に進み、海岸付近はきれいな公園として整備され、海辺にはおしゃれな店やきれいなビーチが並び、多くの観光客がリゾートに訪れているようです。
タルトゥースの町並みと海岸
Cityscape and Coast in Tartus, 2001 -風の旅人- (2019年12月更新)