三浦半島コロッケツーリング
#1 コロッケ巡りの旅

１、コロッケ巡りの旅

旅の楽しむための要素は沢山ある。観光が好きな人もいれば、バイクや鉄道などで移動することが好きな人もいる。アクティブに様々な体験することが好きな人もいれば、温泉やリゾートホテルでのんびりすることが好きな人もいる。食べること、ショッピング・・・等々、旅は色々な楽しみ方がある。

何が一番かは人それぞれだ。旅といえばまず観光、何かを見なければと思っている人も多いが、好きなことを組み合わせて楽しめばいい。

観光地ばかり巡っていても、そのうちどこも似たような風景、似たような建物に思えてくる。結局は同じ日本、そう大差ないものだ。その些細な違いや旅の雰囲気に感動しているにすぎない。

＊国土地理院地図を書き込んで使用

人生が色々であるように、旅の楽しみ方も色々。いつもは目的地を決めてから食べる場所を探すのだが、今回はいつもとは逆、食を巡るというのも一つの旅ということで、コロッケをテーマに三浦半島を巡ってみることにした。

なぜコロッケなのか。それは単純に私の好物の一つだから。安くて庶民的で、ちょっとほっこりするような食べ物。手軽な大きさなので、旅先などで小腹が空いたときに買い食いしやすい。

困ったことに一度その魅力にハマるとなかなか抜けられない悪魔の食べ物でもある。

三浦半島は東京からだと一人で気のままにバイクを走らせるにはちょうどいい場所にある。ちょっと海を見ながら走りたいなと思う時には最適だ。

三浦半島を訪れたとき、ちょくちょくと好きなコロッケを食べていた。そして、三浦半島には特徴のあるコロッケ店が多いのでは、と気が付いた。

他にどんなコロッケがあるかなと、グルメサイトなどで調べてみると、横浜を含めて思っていた以上に色々なコロッケがあり、コロッケ屋を巡りながら三浦半島を一周するツーリングをしたら面白そうではないか、と思い付いたわけだ。

近年ではご当地グルメだの、Ｂ級グルメだの、その土地の名産を生かした個性的な料理がブームとなり、様々なメディアやサイトで紹介されるようになった。

出回る情報が多いので、そんなにグルメではない人間でもマイナーな食べ物を簡単に調べることができるようになり、旅の楽しみの幅も広がったと感じる。

その一方で、通販での取り寄せも一般的になり、限られたスーパー、デパートの物産展だけではなく、家に居ながらにしてそういったものを買い求めることもできるようになった。しかも話題となっているご当地グルメが商品化され、スーパーやコンビニに並んでいることもあったりする。

だからほとんどのものはわざわざその土地に行かなくても食べようと思えば食べれるのが実際だ。便利な世の中になった反面、旅の楽しみが・・・といった気持ちにもなるが、やはり旅先で食べるのと家で食べるのでは臨場感、雰囲気、気持ちの入り方（高揚感）が違ってくるもの。

店を探しながら訪れ、ホクホクの揚げたてを食べながら三浦半島を周っていく。こんな楽しく、魅力的な旅はなかなかないぞ。他にやった人も少ないだろうし・・・。こういうワクワク感が空腹感とともに一番の調味料となる。

そして一人で行くのもなんだし、暇そうな後輩を誘うと「それは面白そ～。行きたいです！」と即快諾。

日曜日だと商店街にある店は閉まっているところもあるから、決行は土曜日。お互いの日程を調節して11月の終わりの土曜日に三浦半島一周コロッケツーリングを行うこととなった。

＊2011年の旅行記です。気が付いた範囲で注意書きを入れていますが、店の所在場所、値段、商品や味等が異なっている場合があります。