風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

九十九里浜、初日の出ツーリング
#6 元旦の海ほたる

<2011年1月1日>

今年の初日の出ツーリングは、県外から多くの人が訪れ、イベントも賑やかに行われる九十九里浜へ向かいました。(全6ページ)

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7、アクアライン

地理院の地図
九十九里付近の地図

国土地理院地図を書き込んで使用

時刻は11時。適度に運動を行ったし、お腹も減り具合もなかなかのもの。そろそろ昼飯について考えよう。

「お昼はどうする。毎回初日の出ツーリングではガストだよね。今回はアクアラインの海ほたるでまともなものを食べる?」と提案してみると、友人の弟は最近ちょっと流っているBIGBOYで食べてみたいとのこと。

携帯で店舗を調べてみると木更津に店舗があった。アクアラインの手前だ。アクアラインに乗る前に寄って昼食にしよう。行程のほとんどを私が決めてしまったので、こういう希望はなるべく聞かないとな。

医光寺の境内 九十九里浜、初日の出ツーリング11'
医光寺の境内

昼食の「BIGBOY」が待っているということで、ここからさらに西進して木更津へ向かっていった。

でも途中の上総牛久でちょっと寄り道。ここにある医光寺は、今年の大河ドラマの「江」に縁のある寺という情報を得て、話題性を求めて寄ってみた。

あまり歴史に詳しくなく、「江」が何者かよく知らなかったりするけど、ここには江の座像があるとのこと。見ておけばそういった話題になった時に誰かに自慢ができる。

正月だったら公開しているだろうと思って訪問してみたものの、なんと「博物館の江展に貸し出し中」の張り紙が・・・。残念。

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今度こそ「BIGBOY」が待っているということで、上総牛久から木更津まで一気に進んでいった。

そしてお目当てのBIGBOYへ到着。さすがに朝から何も食べていないので空腹の極致。看板メニューの大俵ハンバーグに大盛りのライスを頼んだ。

我々の初日の出ツーリングといえばいつもガスト。今回はガストじゃないというのが新鮮に感じたのだが、食べ終わった後の胃袋の感触はガストでもBIGBOYでも一緒。

店を出るときにはいつもといつもと変わらなかったね・・・といった感想だった。

海ほたる 九十九里浜、初日の出ツーリング11'
海ほたる

昼食後はそのままアクアラインへ。アクアラインといえば海ほたる。友人達はあまり気乗りしないようだったが、私は久しく訪れていなかったので、行きたい!とお願いして、立ち寄ることになった。

周囲を東京湾に囲まれ、東京湾にポツンと浮かぶようにある海ほたるは、初日の出スポットとしても人気となっている。

デートスポットで有名なだけあって雰囲気はいいし、施設は高速のサービスエリア並みに整っている。日の出を待っている間も建物の中にいれば暖かい。何より東京からでも千葉からでも手軽に行くことができる。

と、好条件が揃った場所となるのだが、考えることは皆一緒といった感じで、例年大混雑する事でも有名だ。かなり早い時間に行かないと駐車スペースがいっぱいになり、海ほたる自体が封鎖されてしまう。意外と難易度の高い初日の出スポットでもある。

海ほたるのデッキ 九十九里浜、初日の出ツーリング11'
海ほたるのデッキ

現在の昼時の時間帯は、さすがに夜中の混雑はないものの、それなりに車が多い状態で、駐車場待ちの車の列が少しできていた。

バイクを停めて、まずはデッキの上部を訪れた。朝よりは雲が少し多くなってきたものの、なかなかの快晴。正月独特の澄んだ空気感が気持ちいい。

空が青い。海も青い。視界が広々として気持ちがいい。ただ海風が冷たいので、あまり長居もできない。みんな寒そうに写真を撮ったりしてすぐ建物内に入っていた。

海ほたるへ寄ったものの、特に何をしたいわけではなく、ただ寄ってみたかっただけ。ぶらっと一回りしたら、することがなくなった。

さあ出発するか。と思ったら、友人達はちょっと待ってと売店に入り、せっかく来たのだからと、今晩のおつまみになりそうな海産物を買い込んでいた。

友人が買い物をしているのを見ると、ムラムラと私も購買意欲が・・・。母親に千葉名産らしいピーナツ煎餅を購入してしまった。

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アクアラインは海ほたるを境に橋と海底トンネルと分かれている。ここから東京方面は海底トンネル部分を走ることになる。

トンネル内は視界は悪くなるが、バイクだと冷たい風を受けなくていいので、温かく感じる。ただ、空気が悪いので、もわぁ~とした感触。あまり暖かいと喜んでいられない。

浮島で降りると、下道で川崎方面へ。川崎大師の近くを通ったら凄い車の渋滞と、歩道を歩く参拝者の数に驚いた。さすが毎年初詣日本一を明治神宮、成田山と争っているだけはある。

初詣はもう三カ所で行ったし、こんな混雑した場所にはもう寄ってられない。混雑を傍目に通り過ぎ、途中で友人たちと別れて自宅に戻った。

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今回のツーリングは天気に恵まれ、また初日の出もばっちり見え、今までになく最高の初日の出ツーリングとなった。

特に印象に残ったのが、初日の出を待つ間にたき火で暖がとれたり、地元の人達から鰯汁や丸干し、甘酒などの振る舞いを受けたこと。

前回の富士山のように風景の素晴らしい場所で初日の出を見るのも良かったけど、こういったもてなしのある場所を訪れ、地元の人と一緒に初日の出を待つというのも、またいい思い出になるものだ。

旅は人との出会いがあってこそ楽しい。人の温かさを感じてこそ、旅をしている実感がわく。寒い中のツーリングだからこそそんなことを強く感じてしまった。

九十九里浜、初日の出ツーリング11'
ー 完 ー
風の旅人 (2020年11月改訂)

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