風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

超極寒の富士五湖初日の出ツーリング
#5 山中湖での集合写真

<2008年1月>

初日の出を見るために富士五湖の一つ本栖湖を訪れた。ある程度覚悟はしていたものの極寒の世界でした。(全5ページ)

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5、山中湖での集合写真

地理院の地図
山中湖付近の地図

国土地理院地図を書き込んで使用

ちょっと早い昼食を食べ、気持ち仮眠してからガストを出た。後は富士五湖の締めくくりとして5つ目の湖、山中湖を訪れるだけだ。

山中湖は他の4つの湖と違って富士山の東側にポツンと離れている。特に何が見たいとかはなかったが、午前中に富士山を入れて写真撮る場合、ここだと逆光にならないので、今日の集合写真はここで撮ろうと決めていた。

せっかくバイクで富士山まで頑張ってやってきた記念の写真なので、いい写真で残したい。もう昼なので、ちょっと微妙といえば微妙だが、まあこの時間でも悪くないはずだ。

ということで、わざわざぐるっと回って国道138号の反対側に向かったのだが、到着して富士山を振り返って見ると、なんと雲の中にすっぽりと隠れていた。

なんてことだ。これではせっかくの計画が台無しではないか・・・。

山中湖での記念撮影 超極寒の富士五湖初日の出ツーリング08'
山中湖での記念撮影

西の空一面に分厚い雲がかかりはじめていて、この感じだとちょっと待ったところで、どうにかなるような状態ではない。

呪文のように文句を言って雲が流れていくのならともかく、じっとしていてもしょがない。なによりメインイベントの初日の出は見てしまったし、一旦温かいところで休んでしまったしと、もう朝のような根性はない。じっとしていると凍えるように寒く感じる。

さっさと集合写真を撮ってしまおう。バイクを並べて写真を撮った。背景が雲なので、どこで撮ったのかよくわからない写真になってしまったが、元旦の朝に寒い思いをして富士五湖へ初日の出を見に来たという事実には変わりがない。

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写真を撮った後、メンバーの一人は箱根の友人のところへ行くというので、ここでお別れ。一人で国道138号に戻っていった。

私と残りのメンバーは来た道を戻るのもなんだし、ちょっと道が細いけど三国峠を通り、小山方面に抜けることにした。もう昼だし、気温も上がってきたことだし、峠道でも大丈夫だろう。

そう思って走りだしてみると、日陰部分で所々路面が凍結していた。あまり交通量が多くない道だからなかなか溶けないようだ。

三国峠のビューポイント 超極寒の富士五湖初日の出ツーリング08'
三国峠のビューポイント

スピードを落として慎重に走っていると、車が多く停まっている展望台があった。富士山の方を振り返ると、なかなかいい風景だ。ちょっと寄っていこう。

バイクを停め、展望台へ。目の前に山中湖、そして奥には雲を被ってはいるが富士山が見える。とても雄大に感じる素敵な景色だった。

この後は慎重に峠を登っていき、三国峠を越えると静岡県。こちら側の方が坂が急だったが、日当たりのいい南側になるので、心配していた路面の凍結はなく、富士スピードウェイを見下ろしながら山を下った。

山を下ると、国道246号に合流し、東進した。そして大井松田から東名高速に乗って、無事に東京に戻った。

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帰ってから友人が今日は何度だったのかと調べたら、この日の河口湖周辺の最低気温はマイナス8度だったと、気象庁のサイトにあったそうだ。

人間成せば成るとはよく言ったもので、マイナス8度の中でも何とか無事にツーリングを行うことができた。

しかしながら、友人は翌日から体調を崩し、私自身は唇のあかぎれがちょっと酷かった。

安い曇り止めをヘルメットのシールドに塗ったものの、効果がほとんどなく、シールドを上げて走る時間が長かったせいでそうなってしまったようだ。

走っている最中は気力が満ちていてそこまできついとは感じなかったのだが、極寒の中でのツーリングを終えてみるとこんな有様だった。

でも事前に滑らないだろうか、道路が凍っていないだろうか、気温は・・・と、色んなことを気にしながら情報収集をしたり、当日も悪条件の中でお互いを気遣いながら仲間と一緒に走ったからこそ、楽しく、そして思い出に残るツーリングとなった気がする。

今でも暮れの忘年会で会うと、この時の話題が時々出てくる。あの時は・・・・・。って、ちょっとした初日の出伝説ってやつでしょうか。

超極寒の富士五湖初日の出ツーリング08'
ー 完 ー
風の旅人 (2020年11月改訂)

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