風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

関東最東端、銚子初日の出ドライブ
#5 海外へ思いをはせて

<2014年1月>

今年の初日の出は、バイクではなく、車に乗って関東最東端の銚子へ出かけることにしました。(全5ページ)

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5、海外へ思いをはせて

地理院の地図
成田付近の地図

国土地理院地図を書き込んで使用

飯高寺からは296号に出て、成田空港方面へ向かった。そしてそのまま空港から飛行機に乗って海外へ。などと、昔の私が言うと、多くの人が本気に聞こえてしまうほど海外旅行をしていたのだが、もうかれこれ10年以上海外に出ていない。

家の事情でなかなか海外には出ることはできないけど、ほんの少し海外旅行といった雰囲気を味わえるような場所が成田空港の滑走路のすぐ横にある。そこが今日の最後の目的地、航空科学博物館だ。

元旦の初日の出はどこで見られるか情報サイトなどで調べていると、ここから見る成田空港の飛行機と日の出が幾つかのサイトで紹介されていた。

飛行機隙を中心に知る人ぞ知る有名なスポットとなるようで、元旦は早朝から臨時で営業している。その情報を見て、こんな施設があるんだと興味を持ち、訪れてみたくなったというわけだ。

航空科学博物館
航空科学博物館
飛行機の屋外展示
飛行機の屋外展示

航空科学博物館は、その名の通り実際の飛行機や飛行機関係のものが多数展示してある博物館だ。しかも日本で最初の航空博物館となるようだ。

訪れてみると、建物が管制塔のような形をしているのがまず目を引く。そしてその建物の前に古いプロペラ機がずらっと並べて展示してある光景に感動する。

しかも頭上を成田空港を出発する飛行機が飛び立っていくといったおまけつき。入場する前からテンションがどんどん上がっていく。

館内の様子
館内の様子

屋外の飛行機を一通り見終わると、入場料を払って館内に入った。広い展示室にはボーイング747型機を中心として、模型やら実物の部品やらエンジンやらが展示してあった。

圧巻だったのがジャンボジェットの胴体を輪切りにした展示で、その大きさには度肝を抜かされる。

飛行機の客室
飛行機の客室

館内にはジェット機の客室を再現した部屋もあり、椅子に腰かけてみると海外旅行へ行くような気分をほんの少し味わる。

思えば今日一緒に来た後輩二人とは大学時代にタイへ海外旅行へ行ったな・・・、懐かしい。あの頃は元気でやんちゃだったな。あれはもう17年前か・・・。お互い老けたものだ。

成田空港の様子
成田空港の様子
飛行機の離陸
飛行機の離陸

展示室を見終わると、管制塔のようなタワーを登った。管制塔のような塔から成田空港を見渡すことができる。この眺めがここの売りでもある。

実際に眺めていると、多くの機体が並ぶ様子は壮観だ。さすが日本を代表する国際空港だけはある。更には滑走路が目の前にあるので、目の前を轟音を立てて飛行機が飛び立っていく様子を見ることができる。

しばらく飛行機に乗っていないな・・・。海外旅行もずっと行っていないな・・・。現在はとても行ける状態にはないけど、ここで飛行機を眺めていると旅のことや海外のことを考えられて楽しい。

今度はどこへ行こうか。色々と旅のことを考えると、辛い日常のことが少し緩和されていく。またいつか海外へ行くぞ~。飛んでいく飛行機に向かって心の中で願をかけた。

line

航空科学博物館を後にすると、国道296号に戻って佐倉方面へ進み、冨里インターから高速道路に乗って東京へ向かった。

助手席で寝ては悪いし、居眠りされても困るので、思いつく限り会話を続けるようにしていたが、さすがに元旦ということで眠くなるような渋滞に遭遇することもなく、スムーズに我が家に到着した。

これにて今回の初日の出ドライブは終了。なかなかいい初日の出の旅だった。車で初日の出なんて・・・と今まで毛嫌いしていたけど、車でもやろうと思ったらいい旅ができるものなんだな。色々と回れたし、車だからこその余裕もあった。

結局は旅の楽しさや充実感は本人のやる気次第ってやつなのだろう。新しい旅の発見に今後の旅の可能性の広がりを感じつつも、移動する部分にドラマが生まれない物足りなさも少し感じてしまった。

バイクならそれぞれの意思で動いているから、俺は疲れたから休憩がしたいとか、それぞれこうしたいといったドラマが生まれるけど、車での移動だとそういった部分が薄い。このへんが車とバイク、そして運転する人が一人と大勢との差なんだろう。

そんなことを思いながら自宅に帰っていく後輩たちを見送った。う~、寒い。車の中が温かかったので、外にいると冷える。早く家に入ろう。

家に入ろうとすると、今年は置いてけぼりとなってしまったバイクがガレージの隅っこで少し寂しそうに迎えてくれた。

関東最東端、銚子初日の出ドライブ14'
ー 完 ー
風の旅人 (2020年11月改訂)

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