清澄山初日の出ツーリング
#4 鹿野山神野寺
<2007年1月>
房総半島の清澄山へ、日本で一番早い初日の出を見に行こう!をテーマにツーリングを行ってみました。(全4ページ)
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4、鹿野山神野寺
いや本当によく歩いた。さすがに足が重い。それよりもいい運動をした後はお腹も空くというもの。
やっぱり元旦だしファミレスぐらいしかやっていないよね・・・と、地図を確認すると、山下ったところにある金谷のフェリー乗り場近くにガストがあった。
またガストか。昨年と一緒だな・・・。でも他にいい選択肢がなかったので、山を下って、そのままガストに直行した。
標準メニューに変わる10時をちょうど回ったところだったので、今年も昨年同様にハンバーグに大盛りライスを頼んだ。
一時間ちょっとガストで休んだ後、さあそろそろ出発するかと外に出てみると、空が厚い雲に覆われていた。見事なほどに天気予報どおり。
って事はそのうち雨が降ってくるかもしれない。早いところ北に抜けたほうがいいぞ。という事で、最終目的地である鹿野山へ急いで向かう事にした。
振りそうで振らない空の下、内房を北上。富津からは県道93号に進路を取り、再び内陸部へ。途中、マザー牧場の横を通り抜けると、元旦早々多くの家族連れで賑わっていた。
ここは普通の祝日と変らない賑わいだ。生き物を扱っている牧場では正月も変わりがないんだな・・・。と通り過ぎ、1kmぐらい走ると、目的地の鹿野山神野寺へ到着した。
鹿野山神野寺に到着してみると、ここはこれまでに訪れた二つの寺とは違って寺の周囲や境内に多くの露店が並び、縁日のような賑わいだった。これぞ日本の正月といった雰囲気だ。
そういった賑わった様子を見ると、こっちも楽しくなってくる。早速お参りをしよう。国指定重要文化財となっていている立派な表門をくぐって境内に入っていった。
この鹿野山神野寺は、今から1400年前に聖徳太子によって4番目に開山された寺と伝わっている。
山号の「鹿野山」は、聖徳太子がこの寺を建立する際に、野生の鹿が沢山集まった事からインドのお釈迦様の初転法輪の地(鹿野苑)に因んで名付けたとか。
聖徳太子ってこっちの方まで来た事があるのだろうか。いや、疑ってはいけない。御利益がなくなってしまう。
屋台から匂ってくる様々な食べ物の匂いに刺激されながら参道を進んで行くと、巨大な本堂があり、今日三度目のお参りをした。
三回目になるともう適当。「お金持ちになりたい。」いや、ここにきてとうとう本性が現れたというべきか・・・。
お参りをした後は少し境内を散策してみた。今日の境内は多くの人でごった返しているけど、普段の境内は落ち着いた雰囲気で、紅葉の名所としても知られているようだ。
本堂の奥にある奥の院に行ってみると、そういった落ち着いた雰囲気が感じられ、鹿野山という山号がよく似合っている。
この他にも巨大な下駄とか、大きな草履といった巨大な履物が境内にあったのが目を引いた。
聖徳太子の伝説がある境内を散策し、今日三度目のお参りを終えると本日の予定は全て完了。今年は元旦から三カ所のお寺で三回お参りをしたので、いいことがあるかな。願いも一つぐらい叶うかもしれない。
さあ出発しよう。微妙な空模様なのであまり長居するのも危険だ。強烈な雨男集団なので、雨に対してはめっぽう弱気だ。
という事で、山を下りながら北上し、最寄の君津インターを目指した。そして君津インターの手前で解散。ここからは一般道で帰る者、一気に高速で帰宅する者、別の方面に行く者とそれぞれが別の道に分かれた。
家に無事に戻ると、2年目の初日の出ツーリングが終わった。今年も昨年に引き続いて雲の中からの日の出、そして元旦早々よく階段を登る初日の出ツーリングだった。
天気自体はそこまで悪くないのだが、一番肝心の初日の出の時だけ曇っているのが困ったものだ。私的には友人とツーリングに行くときにはよく雨が降るイメージだが、友人的には私を誘ってからは雪が降ったり、曇っていたりと天気が悪いとのこと。
足を引っ張り合うほどの仲というやつなのかな。それともメンバー的に負の相乗効果現れているとか・・・。年末にみんなで一緒にお祓いツーリングに行くことを検討した方がいいのかもしれない。などと思ってしまった。
でも、きれいな初日の出が見れなくても昨年同様に楽しいツーリングだったのも確かだ。昨年は初めての初日の出ツーリングでワクワクしたし、今年は日本一早い初日の出ということで、訪れることにワクワクした。
やっぱり寒い中ツーリングを行うには何かしら楽しみというか、わざわざ行ってみようといったモチベーションの上げることがあった方がいい。それはメンバーの様子からも感じられた。
で、モチベーションの基となっていた「初日の出日本一」だが、本当に日本一早かったのかというと、それはちょっと疑問のようだ。どうも後から調べてみると、そうではない感じ。
でも旅は細かいことよりも気分で楽しむもの。「元旦に日本一早いらしい初日の出を見たんだぞ!」ってな自己満足でも十分に楽しいし、なにより好奇心というターボを効かせ、そういった噂を確かめに行く旅は面白いのだ。
清澄山初日の出ツーリング07'ー 完 ー 風の旅人 (2020年11月改訂)