風の結晶 ~風の旅人エッセイ集~
異文化体験エッセイ

水上で暮らす人々

先祖からの土地を守って生きる。日本では大地の上に家を建てて暮らすことが当り前で、そのことに何も疑問を感じないのですが、世界では水の上で暮らしている人々も多くいます。ここではそういった水上で暮らす人々について少し書いてみました。

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1、水上での生活

島国である日本は海に囲まれ、古くから漁業を生業にしてきました。海岸の風景が多く、小さな島が多いことから多島の風景を楽しめたり、崖や砂浜の特徴的な海岸線を楽しめる場所が多くあります。ただ世界的に見ればあまり特徴がないのが日本の海の風景です。どこも代わり映えしないというか、素朴というか、やっぱり島国なので、大陸の風景と違ってスケールが小さいように感じます。

日本で特徴的な場所といえば日本三景に選ばれている松島、天橋立、宮島がすぐに挙げられますが、少し古い時代のもの。現在の人は東京の台場や横浜、神戸などといった都会的で洗練された港の風景の方が印象的に感じるかもしれません。夜にはライトアップもされ、多くのビルや港湾施設が光り輝く様子は非日常の別世界。旅の目的地、インスタ映えするスポット、デートスポットとしても有名です。

私的には京都の伊根の風景が好きです。湾内に舟屋が並んでいる様子はとても美しく、世界に誇れる日本の水辺の風景だと思います。舟屋というのは一階部分が船の車庫になっていて、二階部分が居住用になっている海に面した家のことです。家からすぐ船に乗れるという点では便利ですが、居住用スペースが狭くなるし、高潮や高波の時には家に少なからず影響がありそうです。

伊根の舟屋
伊根の舟屋

湾内に舟屋がずらっと並び、特徴的な風景となっています。

この伊根の舟屋は水上の土地に船を入れる場所を掘った半水上家屋ですが、世界では水の上で暮らしている人々が多くいます。水の上で暮らすといっても幾つかのパターンがあり、単純に船を家として暮らす人々、筏の上に家を建てて、川岸に固定して暮らす人々、川や海の上に高床式の家を建てて暮らす人々などが代表的です。

先祖からの土地を守って生きることを信条とする日本では、大地の上に家を建てて暮らすことが当り前で、海が多い土地でも水上で暮らす文化は根付きませんでした。水上に建てられているものといえば、宮島の厳島神社ぐらいでしょうか。

船で暮らしている人に関しては、水の上に暮らすことに馴染みのない日本人でも何か事情があったり、民族的にそういう習慣があるのかなといった感じで分かる気がしますが、水上に家を建てて暮らす生活に関しては「何でわざわざ水の上に家を建てるの?」といった感じで、まず疑問形で考える人が多いかと思います。

香港仔の写真
香港仔

ビルに囲まれた湾内には多くの船が停留しています。

2、船で暮らす人々

日本人が一番連想する水上の民といえば、香港の水上生活者を思い浮かべるかもしれません。香港は日本から比較的近く、日本人にも馴染みのある土地なので、観光などで訪れて知ったり、そういった事がニュースや話題になったり、或いはブルース・リーの映画など昔の香港映画を見て知った人もいるかもしれません。

水上生活者が多く集まっていたのは香港島の香港仔で、1970年ごろには水上に暮らす人が15万人いたというからビックリです。その後、政府の政策や考え方の変化、時代の流れによって陸上に定住する人が増えていき、1990年には3万人となり、現在では数少なくなってしまいました。海上で暮らす事は子供にとって海に落ちるという危険が伴います。それに籍を入れないときちんとした教育を受ける事ができません。そのような事が陸に上がっていく主な原因となったようです。

かつて水上生活をする人たちの船が密集し、「水上浮城」という形容もなされた香港仔ですが、残念ながら現在訪れても漁船が多いというぐらいで、あまり当時の様子を思い浮かべる事はできず、水上生活の場といった雰囲気もありません。歩いているとおばちゃんが「サンパン、サンパン」と湾内廻りの船を勧誘してくる事が唯一昔の名残りといった感じでしょうか。

香港の水上生活者にはベトナム戦争からの難民もいて話題となりましたが、多くは蛋民(たんみん)と呼ばれる華南の広東省、福建省、海南省出身の人々が中心だったそうです。2000年ころでも広東省の沿岸と海南省周辺を中心に8万人程度が船上で暮らしていましたが、現在では中国全体で見てもその数は激減しているそうです。

フエの水上集落の写真
フエの水上集落

ドンバ市場の近くに水上生活者の船団がありました。

その一方でなかなか数が減らなかったのがベトナムです。ベトナムでも古くから船の上で暮らす文化があり、特に王朝が開かれていたフエでは18世紀のグエン王朝時代にまでさかのぼります。当時の水上生活者は、船上での仕事(漁業、運搬業など)をしながら、移動生活をしていました。少し前までは市の中心部を流れるフォン川とその支流でも多くの水上生活者が暮らしていました。

ベトナムの場合は習慣や仕事柄といったものではなく、貧困による部分が大きく、生活者、行政側共に陸上の定住化を希望していても財政難や土地不足など、様々な理由で政策は難航しているようでした。フエ以外にも多くの地域で船上で暮らす人々がいて、湾などで海の上で暮らす人々もいます。彼らは漁をして魚を売って暮らし、季節や風向きによって場所を移動しているようです。

近年ではベトナムの経済発展が目覚ましく、海外のメーカーの工場が多く建てられたことで陸での仕事も増え、水上で暮らす人の数は減りました。フエのフォン川でも、多くの観光客が訪れることから川沿いはきれいに整備され、昔の面影はなくなってしまったようです。

海上に伸びる集落の写真
海上に伸びる集落

台風のときとか大丈夫だろうかと心配してしまいます。

陸上の生活から派生して水上生活を営んでいたり、貧困などの理由で都市に近い場所で水上生活している人々と違い、伝統的に海で暮らしている民族もいます。海洋民族と呼ばれる人たちで、インドネシアやフィリピンマレーシアなどの沿岸に暮らしているバジャウや、ミャンマー南部沖からインド洋のメルギー諸島海域を漂泊しているモーケンなどが知られています。

彼らは家族ごとに小型の家船で暮らすのですが、単独であったり、船団となって海上の村を形成したりと柔軟に生活形態を変えています。彼らは海を移動しながら漁業を生業とし、特に干しナマコとフカヒレといった稀少価値のある交易品を売ることで現金収入を得ています。そのためナマコが捕れなくなると船を移動して、生活場所を変えていきます。

ただ近年では行政の指導や、国境が明確に引かれた事から定住化が進んでいるようです。定住化といってもやっぱり海の上が好きなようで、海辺の浅瀬に杭を打って高床式の家を建てたり、都市部沿岸の水上集落で暮らしていたりすることが多いようです。

川に浮かぶ筏ハウスの写真
川に浮かぶ筏ハウス

離れがトイレになります。

川辺に並ぶ家の様子
川辺の様子

家までは板の橋が架かっています。

3、水上に浮かぶ家

船は船でも筏の上に家を建てたような、まるで水に浮かぶ家といった住居を川に固定して暮らす人々もいます。筏ハウスとでもいうのでしょうか。川沿いに筏ハウスが並んでいる様子はちょっと異様に感じます。こういった人々は水上への生活がどうのこうのと言うより、恐らく家を建てる土地が買えなかったり、税金対策でこういう筏ハウスを造ったケースも多いようです。

実際に水の上だと土地代がかからなかったり、税金もかからないといった地域もあります。例えばカンボジアのトンレサップ湖にも水上生活者が多いのですが、ここで暮らしている人はボートピープルとして逃げてきたベトナムの貧困層が勝手に住みついたものです。水上は土地ではないので家を建てるのにお金がかからないし、元から住んでいる人と争いが起きにくいし、カンボジアも政情が不安定で誰も文句を言わなかった為どんどん増えてしまったそうです。

この川の上の筏ハウスは細長い船よりもちゃんとした住居の形をしているので居住性は良さそうですが、川を船が通る度に波で家が揺れるのが難点です。もちろん大雨の増水時などにも不安定になり、流木などが衝突したら結構な衝撃があったり、突然崩壊するといったこともあるかもしれません。

中には電線が引かれている家というか、地域もありましたが、家の形をしていても電気が通っていないことがほとんどで、車用のバッテリーで生活をしなければなりません。後は、陸とは板を渡しただけなので、滑りやすい雨の日や暗い夜には行き来するのが危ないです。

川に浮かぶ変わった家の写真
川に浮かぶ変わった家

まるで漫画にでてきそうな家です。

この応用バージョンというか、巨大な浮島を作ってその上に家を建てている民族もいます。南米のペルーにあるチチカカ湖は標高3800mと富士山よりも高い場所にある湖なのですが、この湖にはトトラという葦で作った人工の浮島が沢山浮かんでいます。この浮島に家を建てて生活の場としているのですが、それは伝統的なものではなく、その昔、スペインの迫害や部族間の争いから湖に逃れ水上の民となったようです。

実際に訪れてみると、葦の地面というのはなんとも変な感触で、慣れるまで歩いているとフワフワしているというか、ゆっくりと沈むような感触があり、気持ち悪いです。現在では観光地化が進んでいて、湖岸に固定してレストランやゲストハウスにしたり、湖上に浮いている島でも観光収入のために昼間こっちで観光客の相手をして暮らしているといった雰囲気です。

チチカカ湖の浮島の写真
チチカカ湖の浮島

ズッボって底が抜けないのだろうか。
歩いていて少し不安でした。

4、高床式住居と水上集落

そして最後に高床式の家を水の中に建てて水上に暮らしている人々がいます。東南アジアでは一般的で、どの国でもよく見かけます。立地場所は河川や海辺、そして湖の畔や湿地帯、ジャングルの中など様々です。

家自体は木造で作られている物がほとんどで、日本的な考え方をすると、なぜ水上に暮らすのかといった以前に、木が腐って崩れないのだろうか。大雨の時に流されないのだろうか。虫がわいて大変ではないのか。そもそも地震が起きたら簡単に崩れてしまうのではないのだろうか。などといった疑問やら興味が次々とわいてきます。

ポンティアナの大規模水上集落の写真
ポンティアナの水上集落

結構大規模な集落です。

少し話がそれますが、ジャングルの奥地にある伝統的な住居に泊まったことがありますが、彼らは高台に高床式住居を作って暮らしていました。夕方になるとスコールが降ってくるのですが、高台にあるとはいえ、すぐに家の周りの地面がぬかるんでしまい、雨が多い場合には水たまりだらけなってしまいます。よほど排水をよくしていないとそんな場所に普通の家は建てられません。

都市部ならインフラや排水がしっかりしているので日本のようなコンクリート土台のしっかりとした家を建てることが出来るのでしょうが、そうでない場所ではコンクリートなどを運ぶこと、材料費や建築費を含めて、木造の高床式で作るのが一番効率がいいようです。

二つ屋根が特徴の住居の写真
高床式住居

カンボジアでは大小の二つの屋根が特徴的です。
あまり高さがあると、不安定な感じを受けます。

また、以前カンボジアを雨期の初めと雨期の終わりと二回横断したのですが、乾期の時には普通の高床式の家だったのが、雨期になると辺りが水没していて、水上の家となっていました。このように多雨と粘土質の土壌といった土地では、家を建てるなら高床式にしなければ水没してしまうといった事情もあります。

それに高床式にすることで色々なメリットもあります。床が高いことで熱や湿気を持つ地面からの距離ができるし、床下に空気の流れもでき、蒸し暑さが幾分解消します。また熱帯は虫の多い地域であり、マラリアとか、デング熱といった死に至るような病気を介する蚊も多くいます。高床式にすることで居住部が高くなり、幾分蚊や地面を這ってくる虫が少なくなります。

もちろんネズミなどの小動物の進入も防ぎやすくなります。日本でも弥生時代に高床式倉庫に米とかしまっていましたが、ジャングルで暮らす人々は今でも高床式の倉庫を使っていました。

カンボジアの高床式住居の写真
カンボジアの高床式住居

乾季は陸上、雨季は水上といった地域もあります。

といった感じで熱帯雨林地域のインフラが整っていない地域では高床式住居が一般的です。そして、こういった建物が川や海などの水上に建てられ、集落を形成しているのが水上集落となります。水上に家があるのと陸上にあるのとは何が違うのでしょう。それは陸上と同じように水上でも高床式の家では床下に風が通るのですが、海や川辺に吹く風は気化熱によって陸地よりも少し冷たいので、陸上よりも更に快適となります。日本の夏でも夕方に川に夕涼みに出かけたりするのと同じです。

そして下水の問題もあります。当り前のように下水の環境が整っている日本で暮らしていると分かりませんが、熱帯地域ではインフラが整っていない場所が多いです。そういった地域では生活排水が溝とかに垂れ流されるのでいたるところで悪臭がします。しかしそれが水上だとそのまま直下の海や川へ垂れ流せます。気温が高いと微生物の働きも活発で、少々の汚れも浄化してしまうものです。

日本的感覚からすると汚いといった感じを受けますが、逆に清潔・・・とまでは言えませんが、陸で同じレベルで暮らすよりも清潔な環境が得られるのです。そのため都市部の河川ではトイレのみが川に浮かんでいて、そこで排泄や洗濯が行われているところもあります。ある意味これもすごい光景なのですが、熱帯地域ならではの発想といえるかもしれません。

ちなみにこのトイレをしたことのある人にしかわからないことですが、トイレ用に穴が開いている部分の下には魚が沢山いて、人間が来るのを待っています。糞をしようものなら群がってきます。明日にはこの魚が市場に並んでいたりすると思うと、なかなか微妙です。とはいえ日本でも昔は野菜を作るのに人糞が肥料として使われていたこともあるので、こういったことは知らぬが仏というやつでしょうか。

独特の船と集落の写真
独特の船と集落

こういう様子を見ると水上の生活も楽しそうに感じます。

しかしながらこういった水上の家にはリスクが多く、台風や高潮などで家が流されるような事や老朽化によって家や通路が崩壊といった事もあります。日常的にも子供が転落といった危険もあります。衛生的にもやっぱりいいとは言えませんし、感染する病気が流行ると蔓延する危険もあります。

現在では熱帯地域でも都市のインフラが整備されつつあり、多くの地域で電気が使えるようになり、水道や下水が整備されるなどして陸での暮らしの方が快適になりつつあります。それに仕事も陸にある都市部の方がたくさんあります。政府が陸での生活を推奨している国も多く、生活に余裕のある人は危険性の少ない陸上へ移行しつつあり、世界的にも水上で暮らす人は減少傾向にあるようです。

色々な集落でそれぞれの事情があるかと思いますが、基本的には水上集落はスラム街となっている事が多く、水上集落を歩いているとひったくりに気をつけろとよく声をかけられますし、宿の人に水上集落を散歩してくると言うと、危ないからやめとけみたいなことを言われます。私はそういったことには遭遇していなく、楽しく散策をさせてもらいましたが、場合によっては危険な思いをすることもありえますので、訪れる際にはお気をつけください。

屋根が美しいパレンバンの水上集落の写真
屋根が美しいパレンバンの水上集落

水上集落にも地域性があって面白いです。

5、世界最大の水上集落・カンポンアイール

世界には生活水準が上がっても水上で暮らすことがやめられないといった人々もいます。その象徴的というか、変わった水上集落を紹介すると、産油国であるブルネイの首都バンダル・スリ・ブガワンの中心部を流れるブルネイ川の南側に、世界最大の水上集落と言われてるカンポンアイール(Kampong Ayer)があります。ここには約3万人が住んでいると言われてます。

カンポンアイールの写真
カンポンアイール

アジア最大の水上集落です。

ブルネイは豊かな産油国で教育費などは無料となっているほど生活水準が高いにもかかわらず、多くの人が水上で暮らしているのです。しかも政府から内陸部への移住を好条件で促されているにもかかわらずです。

現在は規模が縮小しているようなので、水上集落として世界最大というのは議論の余地はあると思いますが、ここの水上集落の凄いところは、集落に電線が張り巡らされていて、電気が通じているところです。水上集落に電柱や電線が当たり前のようにあるのが珍しく感じます。また土台がコンクリートで出来ている家も多く、なんとモスクや学校などの巨大な建物も水上にあったりします。まるで水上に町があるといった感じなのです。

個人の住居は、外観を見ると他の水上集落と同じようであまりきれいとは言えませんが、中は凄いです。電気が普通に通じているので、家の中を覗くとオーディオ機器が揃っていたり、冷房が付いていたり、車の代わりにモーターボートが横づけられていたり、他の国の水上集落とはちょっと、いや、かなり雰囲気が違います。ここを訪れると水上集落の価値観が一転してしまいます。

下水道が通っていないのは一般的な水上集落と一緒で、公共施設はどうかわかりませんが、生活排水が垂れ流しになっています。その点では他の水上集落と一緒でいろいろと問題がありそうです。でも一度水上で暮らすとやめられないと言う人もいましたが、この集落を見るとなるほどと頷くと同時によほど水上が好きなんだなと思ってしまいました。

カンポンアイール 水上の学校
水上にある学校

大きな建物まで水上にあるのには驚きました。

6、水上集落を訪れてみて

私自身水上集落の雰囲気が好きで、あちこちの水上集落を散策して回りました。風景に生活感があるというか、自然とうまく生きているというか、やっぱり人が好感が持てるのでしょうね。歩いていると良く声をかけられたり、家にも招待されました。人々は明るく、なんていうか下町っぽい雰囲気があります。

でもやっぱり見ていて気になるのは、下水が垂れ流しなのに、その水で体とか洗っていたりする事です。普通に日本で暮らしている人の感覚では、それはちょっと・・・と尻込んでしまうはずです。それと川の場合はまだいいのですが、潮の満ち引きのある海にある集落の場合、潮が引いた時に姿を見せるゴミの量にも閉口してしまいます。海辺の心地よい潮風が・・・、とはならないで、強烈な生臭いにおいが漂ってきます。

流れのある川の方がまだましかなといった感想を持ってしまいますが、海ではジャングルで不足しがちなタンパク源となる海産物が豊富にあり、潮風にマラリアやデング熱を介する蚊が吹き飛ばされ、照りつけられる太陽でコレラなどの悪性の病原菌が追い払われるので、海での暮らしの方が川よりも健康的となるようです。

コタ・バルの水上集落での写真
コタ・バルの水上集落で

引き潮のとき地面のゴミが凄かったです。

水上集落の子供たちの写真
水上集落の子供たち

人懐っこい子が多かったです。

こういった水上の建物や居住スタイルは、電気や水道のない時代にこの地で暮らす人々が生活の中から産み出したものです。陸で暮らすのが当たり前の日本人の感覚からしたら色々疑問に感じるのですが、その仕組みを理解すると実によく自然や風土を理解しているなと感心してしまいます。いわゆる熱帯雨林地域の生活の知恵から生まれた住居スタイルが水上集落だと考えば納得できるのではないでしょうか。

なかなかこういった住居で暮らすような体験はできませんが、現在ではこういった珍しい場所での宿泊が盛況な時代です。日本でも田舎の古民家に宿泊する体験が外国人に人気であるように、タイなどでも水上にあるゲストハウスが人気となっていたりします。せっかく南国を訪れるのならそういったところで水上生活を体験してみるのもいい思い出になるのではないでしょうか。

異文化体験エッセイ
水上で暮らす人々
風の旅人 (2020年3月改訂)

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