祭りの情景#2
新庄のはやし田
(北広島町大朝 2015年訪問)
田植に関する行事は全国で多く行われていますが、実際に田んぼに入っての田植行事はそこまで多くありません。広島の祭りで特徴的なのが田んぼに入って行われる花田植(囃子田)が多いことで、北部の北広島町や安芸高田市を中心に5月から6月にかけて行われています。
例年、ゴールデンウイークの明けた5月の第二日曜日に島根県との県境が近い北広島町の大朝で広島の花田植の先陣を切って新庄のはやし田が行われます。安芸のはやし田として国の重要無形民俗文化財に指定されている伝統的な伝統芸能で、飾り牛による代掻きや早乙女による田植が行われます。年によっては地域の伝統芸能の新庄南條踊りや神楽などが田植前に行われます。
* 情景素写 *
広島で行われる花田植のほとんどが田舎で行われていますが、集落の中にある田んぼで行われます。ここ大朝で行われる新庄のはやし田のように周囲が林といった山の中で行われる花田植は他にはありません。木々に囲まれ、これだけ静かな環境の中で行われる田植祭りは全国的にも珍しいのではないでしょうか。
アクセスがちょっと大変かもしれませんが、のどかな雰囲気の中で行われるので、初めて花田植を見に行く人にもおすすめです。ドライブがてら訪れてみてはどうでしょう。
祭りの情景#2
新庄のはやし田(2015年)
-風の旅人- (2019年7月更新)