丸子山王日枝神社 びしゃ祭
川崎市中原区にある丸子山王日枝神社では、毎年1月7日に古式に則って的に弓を射て五穀豊穣を占う歩射祭が行われます。
| ・開催場所 : | 丸子山王日枝神社(川崎市中原区) |
|---|---|
| ・開催日時 : | 毎年1月7日 |
| ・行事内容 : | 弓祭 |
| ・備考 : | 2010年訪問 |
*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。
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* 丸子山王日枝神社びしゃ祭訪問記 *
・丸子山王日枝神社びしゃ祭について
丸子地域の氏神様です。
江戸と相模国を結んでいたのが、中原街道です。東海道よりも少し北側を通り、神奈川県平塚の中原まで通っていました。煩雑な東海道の裏街道といった存在でもあり、煩雑さを避ける人が利用していたようです。
東京から進み、神奈川との境となっている多摩川には昭和初期まで丸子の渡しがありました。昭和9年に丸子橋が掛けられ、現在の橋は2000年に架け替えられたものです。
この丸子橋の南には新幹線や横須賀線の鉄橋がかかっていて、そのすぐ南の比較的多摩川に近い場所に丸子地域の守り神、丸子山王日枝神社があります。
創建は平安時代と古く、滋賀県大津の日吉神社から勧請して創建されたとされています。三代将軍家光公からご朱印20石を与えられるなど由緒ある神社です。
よく晴れ、正月の神社といった感じでした。
この神社では毎年1月7日にびしゃ祭が行われます。びしゃ祭とは漢字で書くと歩射祭となり、馬上から弓を射る流鏑馬に対して、歩いて的の前に行き、立つか座って的にめがけて弓を射る神事のことです。
的に弓の当たり具合などで豊作を占ったり、五穀豊穣を祈るお祭りで、川崎市では5カ所でおびしゃが行われていますが、その中でも一番古くからの形式を保っているのがこの日枝神社の歩射祭になります。
・行事の様子
神事の時間になると、地元のお囃子が演奏されます。
身を清めた後、社殿へ向かって進んでいきます。
おびしゃの射手は当番町会から選ばれた2組の数え年で奇数年の男の子と父親が勤めます。服装も古式で、子供は張烏帽子に白丁、親が梨子打烏帽子に直垂を着ます。
神事が始まる時間になると、地元のお囃子団体による演奏が行われ、お囃子が鳴る中、神事の参列者が列を整えて境内の外を通って、鳥居へ向かいます。
鳥居をくぐって神社に入ると、まず手水舎で手を洗い身を清めます。そして再び列を整え社殿へ向かって参進します。
神事の後に直会が行われます。
まず拝殿内で一般的な神事が行われます。それが終わったらいよいよ歩射・・・、ではなく、直来(宴会)が始まります。見学している方としては直会は終わってからにしてくれといった感じですが、厳粛に古式の手順に則って行われます。
この直会も興味深く、ここで出される料理はたくあん、数の子、田楽、実のない味噌汁と定められていて、お神酒は滋賀県から取り寄せる濁り酒を用いています。射手が役員の盃にお酒をついで回っている様子は酒盛り祭といった感じです。
地域の子供が務めます。
社殿前の舞台で直会の間に行われます。
直会の間には社殿前に設置された舞台で、巫女によって浦安の舞が舞われます。訪れたときは地域の子供たちが務めていましたが、専門の舞人が舞う年もあるようです。
さんさんと日のよく当たる社殿前の舞台で可愛らしい巫女さんが舞う様子はいかにも正月といった雰囲気でした。
ひし形の薄い餅を撒きます。
舞が終わり、社殿内の直来が終わると、射手が舞台に上がり、縁起物の菱餅を撒きます。
菱餅というと三色のひな祭りに飾るものを想像してしまいますが、ここのは普通の餅を薄くのばし、それを斜めに切ってひし形にしたものです。
こういった板状の薄っぺらなひし形のお餅を撒くというのは・・・、今まで他では見たことがありません。
手製の大きく、特徴的な的が設置されます。
餅撒きが終わるといよいよ歩射が行われます。歩射に使用される的や弓などは前日に造られたものです。これもしきたりがあり、的つくりは葦を開いて網代を編んだもので、的に塗る墨は茄子がらを燃やして作った炭を使用しています。
的の図柄は独特で、これはなんでしょう。蛇の目と鱗をあしらっているのでしょうか。弓は桃の木で作っていたそうですが、現在では入手困難でケヤキの枝を使用しているそうです。
手作りの弓と矢を使用します。
歩射は宮司によって清められたこれらの道具を使用して行われます。本来なら白い衣装で烏帽子をかぶった男の子が主役となるのですが、今では介添え役の父親が弓を射ます。稚児の子は矢をつがえたり、弓を支えたりします。
ここからは真剣です。
的に弓を射るときは父親二人が並んで弓を構え、同時に放ちます。予祝行事でもあるのでここからは真剣です。的へは三本を一セットで三回だったと思います。
それが終わると、鬼門とその逆の空に向かって矢を放ちます。この矢を拾うと縁起がいいとされています。
的に弓が当たり、射手や関係者がほっとしていました。
歩射のあと、的を持って社殿を周ります。
儀式はこれで終わりではなく、的を持って社殿を反時計回りに三周します。
そして終了ですが、この使用された的は後日行われる丸子どんど焼きのサイト(櫓)の目立つところに飾られます。
・感想など
歩射を終わった後の足取りは軽やかでした。
古式に則って行われるおびしゃ祭りは見ていてとても興味深く、また見ごたえのあるものでした。
準備から色々と大変だったり、重責があったのでしょう。歩射を終えた後にほっとしたような顔で記念写真を行っていた射手の方がとても印象的でした。
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* 情報、アクセス等 *
・丸子山王日枝神社びしゃ祭の概要
| ・開催日時 | 2020年2月16日(日) (毎年1月7日) |
|---|---|
| ・開催場所 | 丸子山王日枝神社(川崎市中原区上丸子山王町1ー1555) |
| ・行事内容 | 歩射祭 |
| ・スケジュール | 午前11時から神事 |
| ・アクセス等 | 新丸子駅、武蔵小杉駅などから徒歩圏内。 |
| ・備考 | ーーー |
| ・関連サイト |
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