風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
筑波山神社春季御座替祭のポスター
風の祭事記 ~祭り、イベント訪問記~

筑波山神社春季御座替祭2
(神幸祭)

御座替祭は春と秋に筑波山神社で行われる祭礼で、筑波山神社の重要な祭りになっています。当日は神衣祭、奉幣祭、神幸祭と行われ、このページでは時代絵巻のような神幸祭の様子を紹介しています。(*その1 神衣祭の続きです。)

・開催場所 :筑波山神社、筑波山
・開催日時 :毎年4月1日
・行事内容 :神事、山神輿、神幸祭
・備考 :2010年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 筑波山神社春季御座替祭の訪問記 *

・筑波山神社春季御座替祭について

御神橋 筑波山神社春季御座替祭の写真
御神橋

三代将軍家光が奉納した橋です。
御座替祭の日に渡ることができます。

筑波山神社では毎年4月1日と11月1日に御座替祭が行われます。この祭礼は筑波山神社の例大祭にあたり、筑波山で最も重要な祭りとなります。この日に限り、三代将軍家光公奉納の御神橋(県指定文化財)を渡ることができることでも知られています。

御座替祭というのは、筑波山山頂にある本殿の神衣祭(神様の衣替え)、拝殿で行われる奉幣祭、氏子地域を御神輿が練り歩く神幸祭の三つのお祭りの総称です。

祭りは神衣祭から始まり、山神輿が男体山頂と女体山頂にある本殿を周り、神衣祭を行います。神衣祭が行われている最中の10時半頃、筑波神社拝殿で奉幣祭が行われます。

そして午後になり、14時半頃に筑波山神社から少し麓に降りた六丁目にある一の鳥居脇で神幸祭が執り行われ、猿田彦を先頭に神輿や付き人が神社に向かって参道を登っていきます。

・行事の様子

神幸祭へ向けて 筑波山神社春季御座替祭の写真
神幸祭へ向けて

神幸祭が始まる時間前になると、
ぞろぞろと関係者が山を下っていきます。
山を登ったり、下ったりと見るほうにしても大変な祭りです。

筑波山神社一の鳥居 筑波山神社春季御座替祭の写真
筑波山神社一の鳥居

麓にある鳥居です。
鳥居脇の桜が咲いていれば綺麗だったことでしょう。

一の鳥居での神事 筑波山神社春季御座替祭の写真
一の鳥居での神事

神輿の前で神事が行われます。

神幸祭が始まるのは一の鳥居です。神社から600mぐらい下った場所にあります。

鳥居横に神輿を置く仮屋が設けられ、そこでまず神事が行われます。歴史装束を着た人が参列するので、この神事も歴史絵巻のように美しいです。

神幸祭の様子 筑波山神社春季御座替祭の写真
神幸祭の様子

露払いと猿田彦を先頭に素朴な風景の中を列が進んでいきます。
時代絵巻のようでとても美しい行列です。

坂を進む神輿 筑波山神社春季御座替祭の写真
坂を進む神輿

神幸祭の神輿と山神輿が坂を上っていきます。

榊の神輿 筑波山神社春季御座替祭の写真
榊の神輿

縁起物となるようで、住民の人が分けてもらっていました。

神事が終わると、神幸祭に向けて隊列を整えます。先頭は猿田彦で袴姿の氏子、大神輿、宮司、巫女、山神輿と続きます。

この神幸祭では神様を載せた神輿のほかに、午前中に山頂で取り替えた神衣を納めた神輿も列に加わります。そして氏子区域を渡御し 地域の発展と家々の平穏を祈ります。

参道は坂が続きますが、凄くきつい坂というわけではなく、だらだらと登っていくといった感じです。参道沿いには集落があり、地域の人に見守られながらのどかな風景の中を進んでいきます。

難所の階段 筑波山神社春季御座替祭の写真
難所の階段

坂をかなり上った後、後半にきつい階段があります。

車道を進む列 筑波山神社春季御座替祭の写真
車道を進む列

最後は商店や旅館が並ぶ通りを進んで神社へ向かいます。

神幸祭の道中はなだらかな坂がずっと続きます。歩いてもきついので、神輿を担いだり、神具を持ったりしながら登るのは大変です。一番大変なのは先頭を歩く猿田彦役。お面で視界が悪いし、下駄で歩きにくいしと、付き添い役に抱えられながらという場面も多々ありました。

車道に出る手前、ここは狭くきつい階段になっているので、一番の難所です。この階段を登り終えると神社まであと少しといった感じで、担ぎ手の顔が緩んでいました。

御神橋を通過する神幸祭の列 筑波山神社春季御座替祭の写真
御神橋を通過する神幸祭の列

御神橋を神幸祭の列が進んでいきます。

御神橋を通過する神輿 筑波山神社春季御座替祭の写真
御神橋を通過する神輿

橋の真ん中が低くなっているので、神輿や旗などは大変です。

紅白饅頭の配布 筑波山神社春季御座替祭の写真
紅白饅頭の配布

御神橋は年2回の御座替祭の日に渡れます。
渡った後に紅白饅頭が配られます。

神社に入ると、境内には朱色の屋根付きの御神橋があります。三代将軍家光公が奉納したとされ、県指定文化財に指定されています。

朱色の趣きのある橋を歴史絵巻の神幸祭の列が通っていく様子は絵になりそうですが、実際は屋根で陰になってしまうのでもの凄くいいというわけではありませんが、情緒を感じます。

この橋は普段は通ることができませんが、この日に限り誰でも渡ることができます。行列が通り過ぎた後に渡ると(渡らなくてもいいけど)、出口付近で巫女さんが紅白まんじゅうを渡してくれます。

子供神輿 筑波山神社春季御座替祭の写真
子供神輿

途中からの参加でしたが、頑張っていました。
カラフルな吹き流しが楽しそうに揺れていました。

拝殿での神事 筑波山神社春季御座替祭の写真
拝殿での神事

拝殿に3つの神輿が収められた後、神事が執り行われます。

拝殿に神幸祭の神輿、山神輿、子供神輿の3つの神輿が揃うと、神事が行われ御座替祭が終了します。

・感想など

休憩中 筑波山神社春季御座替祭の写真
休憩中

他の地域では「来年は登れないかも・・・」という会話が、
ここでは半年後です。

午前中には男体山、女体山の両山頂を神輿が歩き、そして午後からは昔ながらの神幸祭が麓から登ってくるといった壮大なスケールの祭りでした。

見る方も山に登ったり、下ったりと覚悟と体力がいる祭りで、帰るころには足がクタクタになりました。

こういった行事が今でも地域で大事にされている感動しますが、本当に凄いと感じたのは年に2度行っていることです。

一年に一度なら大変だけど頑張ろうと思えても2度となると様々な面で大変です。それをずっと守り続けていることに心から感心してしまいます。きっとこの地域は筑波山や筑波山神社の強い絆で結ばれているのでしょうね。

筑波山神社春季御座替祭
その2 神幸祭
風の旅人 - 2010年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・筑波山神社春季御座替祭の概要

・開催日時2020年4月1日(水) (毎年4月1日)
・開催場所筑波山神社、筑波山
・行事内容神衣祭、奉幣祭、神幸祭
・スケジュール9時頃山神輿出発、10時半頃神社拝殿にて奉幣祭、14時半頃六丁目の鳥居で神幸祭、御神輿出発、16時頃神社到着
・アクセス等つくば駅よりシャトルバス。有料駐車場有。
・備考ーーー
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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