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平家雛流し神事

下関の赤間神宮では平家の慰霊を目的とした平家雛流し神事が行われます。神社で神事と曲水の宴が行われた後、関門海峡で流し雛が行われます。

・開催場所 :赤間神宮(下関市阿弥陀寺町4-1)
・開催日時 :3月上旬の日曜日
・行事内容 :神事、曲水の宴、流し雛
・備考 :2017年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 平家雛流し神事訪問記 *

・平家雛流し神事について

壇之浦古戦場跡の写真
壇之浦古戦場跡

関門橋の下にある公園で、源義経と平知盛の像があります。

下関の関門海峡沿い、ちょうど高速道路の関門橋付近に壇之浦があります。壇之浦は壇之浦の戦いで知られるように源平合戦で平家滅亡の地となりました。

海峡沿いにあるみもすそ川公園には、壇之浦古戦場跡ということで源義経と平知盛の像があります。この他にも長州藩の壇ノ浦砲台跡ということで長州砲レプリカがずらっと並んでいて壮観です。

駐車場のある場所は関門トンネルの歩行者道の入り口でもあります。海峡の下を通る長い地下トンネルを歩くというのも面白い体験になることでしょう。

平家雛流し神事 案内の写真
平家雛流し神事の案内

赤間神宮の社殿で行われます。

この壇之浦より少し西に赤間神宮があります。赤間神宮は壇ノ浦の戦いで幼くして亡くなった安徳天皇が祀られている神社で、命日にあたる5月2日から三日間行われる先帝祭はとても華やかで下関を代表する祭りとなっています。

赤間神宮では3月の第一日曜日に平家雛流し神事が行われています。流し雛は子供の健やかな成長を祈って行われますが、この行事では行事の名に平家が付いているように壇之浦の戦いで入水した安徳天皇と滅亡した平家一門を慰霊する意味も含まれています。

平家雛流し神事は三つの行事で構成されています。13時から拝殿で神事が行われ、前庭の舞台で巫女による浦安の舞いが奉納されます。

神事後は同じく前庭の池で雅な俳句会、曲水の宴が行われます。曲水の宴が終わると外に出て宮司を先頭に関門海峡に向かい、赤間神宮前の海岸で流し雛を行います。

3つの神事が行われるので時間がかかるのかと思いましたが、全部の行事が終了まで1時間弱ぐらいです。流し雛は当日訪れて、無料で製作し、流せるようでした。

・行事の様子

平家ひな流し神事 大安殿から眺める神事の写真
大安殿から眺める神事

ここから眺める神事は厳かに感じます。

平家ひな流し神事 優雅に舞う巫女の写真
優雅に舞う巫女

池の中の舞台で舞うのでとても美しく感じます。

平家雛流し神事は、最初に内拝殿内で曲水の宴に参加する俳句会の方が参加して神事が行われます。見学できる大安殿から遠いので、神事をやっていることは見えるのですが、詳しくはよくわかりませんでした。

神事の途中で巫女によって浦安の舞いが行われますが、それは前庭の舞台で行われます。舞台の周りは水の張られた池となっていて、水に映る姿を含め、とても美しく感じる舞いでした。

平家ひな流し神事 曲水の宴の様子の写真
曲水の宴の様子

回廊の左右で行われ、巫女さんが盃を移動させます。

平家ひな流し神事 右回廊の様子の写真
右回廊の様子

こちらは右回廊の様子。左右同時に行われます。

平家ひな流し神事 歌を書く女性の写真
歌を書く女性

雅な雰囲気で行われます。

神事が終了すると拝殿から前庭の左右の回廊に分かれて降りてきます。そして池に面して座り、曲水の宴が行われます。曲水の宴とは、一般的には庭園の流れで行われる俳句会で、流れてくる盃が自分の前を通り過ぎるまでに歌を読み、盃の酒を飲んで次へ流していく行事です。

参加者は短歌や俳句の会の代表で狩衣や千早(巫女装束)をまとっているので、とても雅な雰囲気となります。ここでは流れがないので、巫女さんが桃の枝で杯を進めているのが、他の曲水の宴と違う部分です。これはこれで風流に感じます。

平家ひな流し神事 流し雛の行列の写真
流し雛の行列

関門海峡に向かって宮司を先頭に降りていきます。

曲水の宴が終了すると、拝殿から出て列を整えます。流し雛をしに来たけど神事や曲水の宴に興味のない子供たちが拝殿の前で遊びながら待機しているので、そこそこの人数になります。

宮司を先頭に巫女さんや曲水の宴に参加した方が続き、そのあとから一般の方が関門海峡に向かって降りていきます。

平家ひな流し神事 お祓いの写真
お祓い

参列者、そして海を清めます。

平家ひな流し神事 流し雛の様子の写真
流し雛の様子

最初に俳句会の方や巫女が行います。

平家ひな流し神事 流し雛をする様子の写真
流し雛をする様子

波が階段に打ち寄せてきます。
おまけにヌルっと滑りやすいです。

平家ひな流し神事 流し雛をする子供の写真
流し雛をする子供

波のタイミングを計るのが難しいです。

流し雛が行われるのは駐車場の先の階段場。宮司がお祓いを行った後に狩衣や千早をまとっている句会の方と巫女が流し、その後で一般の方が流していきます。狭い階段なのと、波があるのでなかなかうまく流せず、そっと放るように海に放つのがここのやり方のようです。なかなか難易度の高い流しびなです。

流す雛は水溶性の紙を使って手作りしたもので、それぞれ形が違っています。海に流すので船の形が多いようでした。

・感想など

平家ひな流し神事 流し雛の後での写真
流し雛の後で

波に打ち寄せられながら海面を漂っていました。

平家雛流し神事・・・、とても魅力的な名がついた流し雛で、行事も神事に曲水の宴、そして流し雛と盛りだくさんなので、ぜひ訪れたいと機会をうかがって訪れました。

水の張られた中庭の舞台で行われる浦安の舞いは美しく、曲水の宴はとても風流で、流し雛は・・・。流し雛の方は場所が場所だけにちょっと無理やり感がありましたが、面白い流し雛でした。盛りだくさんな行事の割には1時間程で終わるので、下関観光やそのほかの観光などと合わせて訪れてみてはどうでしょう。

平家雛流し神事 風の旅人 - 2017年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・平家雛流し神事の概要

・開催日時2020年3月8日(日) (例年3月第一日曜日)
・開催場所赤間神宮(下関市阿弥陀寺町4-1)
・行事内容神事、曲水の宴、流し雛
・スケジュール13時から
・アクセス等JR下関駅からバスで「赤間神宮前」バス停で下車。駐車場有。
・備考当日訪れて行事に参加することができます。
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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