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青梅だるま市

レトロな町並みと看板が残る青梅では六斎市に起源を持つだるま市が行われています。当日は歩行者天国となった旧街道に多くの出店が並び、多くの人でにぎわいます。

・開催場所 :青梅駅周辺の旧青梅街道
・開催日時 :毎年1月12日
・行事内容 :雛めぐりなど
・備考 :2009年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 青梅だるま市訪問記 *

・青梅だるま市について

真壁のひなまつり 真壁を代表する潮田家の写真
真壁を代表する潮田家

真壁には登録文化財の建物が多いです。

青梅といえば青梅マラソンに吉野梅林の梅祭り。最近では旧街道沿いに映画の看板を掲げたレトロな町並みが有名となっているでしょうか。そして漫画家の赤塚不二夫会館があることでも知る人には有名かもしれません。そんな青梅の町では少し変わっただるま市が行われています。何が変わっているかというと、ここで行われるだるま市は街道沿いにだるま店の屋台が並びます。全国的にこういった路上でだるま市が行われるのは珍しいそうです。「だるま」は縁起物です。だから寺院の境内などで売られるのが一般的です。それを路上でやるというのはどうなのでしょう。やっぱり境内にある店の方が御利益があるような気もするし・・・。これが普通だと思うと、気にもならないし・・・。慣れの問題でしょうか。

青梅だるま市の起源は、およそ400~500年前に始まった六斎市に起源を持つようです。六斎市とは毎月2の付く日と7の付く日、計六回行われる市の事です。この地域では地場産業として養蚕が盛んで、そういった養蚕関係のものや織物が主に取引されていたようです。ここでだるまが売られるようになったのはおよそ180年前で、それまでは地場産業の養蚕の繁栄を祈る縁起物「まゆ玉(米粉を繭の形に団子にしたもの)」を笹の枝にいくつもつけたものが売られていたそうです。昭和になると工業化がどんどん進み、養蚕を行う者が少なくなっていきました。そして戦後になると青梅の市から「まゆ玉」は姿を消してしまい、六斎市の文化も廃れていきました。だるまの方は引き続き縁起物として売られ続け、年が明けて最初に行われる1月12日の市だけがだるま市として残ったという経緯になるようです。

夜市の雰囲気が好きなので夕方前に訪れました。旧街道沿いを歩いてみると、街道沿いには多くの出店が出ていて、歩いている人の数もなかなかのもの。想像以上に活気がありました。青梅の冬の風物詩といわれているだけはあるようです。街道沿いにはおよそ250の露店が並んでいるそうですが、だるまを売っているのはほんの一部だけで、多摩地区で生産されている多摩だるまが中心になるようです。だるまを売っている店はなかなか繁盛している感じで、活気のいい声が多くかかり、足を止め購入している姿もあちこちで見受けられました。売っている人が言うには縁起物は特に不況の年などにはよく売れるそうで、今年(2009年)はよく売れるよとホクホク顔。飛ぶようにとまでいかないまでも多くの人が購入しただるまを担いで歩いていました。そしてふと感じたのですが、これは土地柄などの要素もあるかもしれませんが、寺院で売っている場合よりも業者の人が気さくに話しかけてくれました。ただ写真を撮っているだけの人は冷やかしの客以上に嫌われるものですが、いい写真を撮っていきなよといった感じで声をかけられるとホッとするし、うれしくなってきます。

街道沿いには旧青梅村の氏神である住吉神社があります。稲荷山(住吉山)に本殿があるので、少し階段を上らなければお参りできませんが、その階段の下の広場では一年間お世話になっただるまのお焚上げが行われていました。だるまは達磨大師の化身。達磨大師が面壁九年の座禅によって手足が腐ってしまったという伝説からだるまが作られるようになったものです。元々不気味といえば不気味な人形ですが、次から次へと火の中に放り込まれていくだるまを見ていると、・・・かなり不気味です。だるまも七転び八起き、そして最後に焼かれてしまうとは・・・、なかなか大変なものだと思ってしまいました。

訪れた感想は、神社で行われるよりも気軽な雰囲気というか、形式張らない感じというか、堅苦しくなくていいかなといった感じでしょうか。ダルマよりも今では食べ物の露店がひたすら並んでいて、家族連れが暖かい食べ物を求めて列をなしていました。地方において月何回か開かれる市というのは本来人が集まり、交流や交際が始まったり、また娯楽的に楽しむ場でもあります。ちょうど今のだるま市の雰囲気はちょっとした縁日といった感じで、かつて六斎市だった頃の面影を少し感じられるのではないでしょうか。

・行事の様子

青梅だるま市の写真
だるま市

街道が歩行者天国となり、多くの出店が並びます。

青梅だるま市の写真
ダルマ屋

街道にダルマ屋が並びます。

青梅だるま市の写真
達磨とバカボン

さりげなく混ざっているところが面白いですね。

青梅だるま市の写真
熊手屋

縁起物の熊手も売られていました。

青梅だるま市の写真
お焚上げ

結構シュールな光景です。

青梅だるま市の写真
夜市の様子

暗くなってから地元の人が増えるといった感じでしょうか。

真壁のひなまつり 村井醸造の雛飾りと琴の演奏の写真
村井醸造の雛飾りと琴の演奏

真壁には2つの酒蔵があり、公明や花の井など有名な清酒があります。

期間中の土日には中心部が歩行者天国となり、出店も出て活気があります。人は多くなりますが、車に気を使わないでのんびりと散策を楽しむことができます。

・少し足を延ばして

筑波山山頂の写真
筑波山山頂

山頂付近までケーブルカーで行くことができます。

真壁は筑波山を望む町。車ならドライブを兼ねて筑波山まで足を延ばすのがお勧めです。

・感想など

真壁のひなまつり 旅籠ふるかわの写真
旅籠ふるかわ

ここは建物の2階部分にお雛様が展示されます。

私の中で関東で一番と感じるひな祭りはここで、

青梅だるま市 風の旅人 - 2009年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・青梅だるま市の概要

・開催日時2019年2月9日(土)~3月24日(日) (毎年1月12日)
・開催場所青梅駅周辺の旧青梅街道(住江町交差点~市民会館前交差点)
・行事内容雛巡りと雛舟などの関連行事
・スケジュール13時半~20時
・アクセス等JR成田線佐原駅より徒歩圏内。有料、無料の駐車場有。
・備考公式サイトでパンフレットや散策マップのダウンロードができます。
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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