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風の祭事記 ~祭り、イベント訪問記~

馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式

阿佐ヶ谷の馬橋稲荷神社では初午祭に合わせて地域に古くから伝わる「餅つき歌」に合わせて餅つき式が行われ、初午のお祝いに参拝者に配られます。

・場所 : 馬橋稲荷神社(杉並区阿佐ヶ谷南2-4-4 )
・開催日時 : 2月初午(2019年2月2日)
・スケジュール : 9時から餅つき、12時から初午祭、15時から餅の配布
・備考 : 2011年訪問
*開催場所、日時、内容等は年によって異なる場合があります。

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*** 馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式の写真 ***

杉並馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式の写真
餅つきが行われる境内

拝殿横で餅つきが行われます。

杉並馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式の写真
3人での練り

年配の方に教わりながらといった感じでした。

杉並馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式の写真
餅を丸めるご婦人方

分担作業で手際よくきなこなどに絡めていきます。

杉並馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式の写真
配られたお餅

きなこ、あん、そしてゴマと貰った瞬間笑顔になってしまいます。

* 馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式について *

馬橋稲荷神社は杉並区の阿佐ヶ谷馬橋地区にある神社です。創建は鎌倉時代末期と伝えられていますが、詳細は分かっていないそうです。明治40年頃に付近の御嶽神社、白山神社、天神社、水神社を合祀してからは馬橋地域の守り神として地域の人々の信仰を集め、昭和2年には村社になりました。また二の鳥居の石造大鳥居は、東京では珍しく昇龍、降龍が刻されているといった凝ったものです。

馬橋稲荷神社では初午祭に合わせて餅つきが行われます。その餅つきは地域に古くから伝わる「餅つき歌」に合わせてつかれるもので、「目出度な~、目出度目出度の若松様よ~」と独特の節回しで歌われるなか、付き手3人がそれぞれ細めの杵で調子を合わせながら練ったり、ついたり、つきあげたりします。戦前まで、馬橋地区は一面に畑が広がる地域で、お正月や初午の日などによく餅つき歌を歌いながら餅をついていたそうです。しかし、今ではかなりの住宅密集地。昭和30年頃からは、この餅つき歌はここの初午祭で歌われるだけとなってしまったそうです。

初午祭は、2月最初の午の日に、五穀豊穣を祈って行う稲荷神社のお祭りです。ここの初午祭は午前10時頃より紅白の祝い餅5斗(約70キロ)がつかれます。法被姿の男性が餅つき歌を歌いながら餅をつき、揃いの手ぬぐいを被ったご婦人方がつき上がった餅を丸める様子は、戦前頃の懐かしい光景となるでしょうか。餅つき歌の方はそこまで力を入れているわけではなく、余興として、そういった雰囲気を残していこうといった感じで歌われていました。餅つきの方も年に一回のことなので慣れるまでタイミングが合わなかったり、初めての人に教えていたりと、苦労している感じでした。

つき上がった最初の餅は御供え用・・・だったかな?そして次の臼のものはすぐに丸められ、その場で餡やきなこ、ゴマがまぶされ配られます。ゴマというのは他では見かけません。3種類の餅というのは・・・・、貰った瞬間誰でも笑顔になってしまうような魔力を秘めています。それ以外の餅は配布用にご婦人方が手際よく丸めていきます。

12時からは社殿内で初午祭が斎行され、ついたばかりの紅白の大供え(鏡餅)が神様に捧げられ、氏子や参拝者が五穀豊穣、家内安全などを祈願します。そして午後3時からはお参りの方々に紅白祝い餅と糀の甘酒が振る舞われます。節分と重なった場合は同時に豆まきも行われるといった参加者には一度に二度うれしい日になります。

風の祭事記 杉並馬橋稲荷神社 初午祭餅つき式

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<2011年訪問 - 2019年2月更新>

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