風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
風の祭事記

風の祭事記 ~祭り、イベント訪問記~

明治神宮 祈年祭

各地の神社で毎年2月17日に行われる祈年祭は五穀豊穣をお祈りするお祭りです。格式高く、規模の大きな明治神宮で行われる祈年祭は荘厳です。

・場所 : 明治神宮(渋谷区代々木神園町1-1)
・開催日時 : 毎年2月17日
・スケジュール : 午前10時から
・備考 : 2011年訪問
*開催場所、日時、内容等は年によって異なる場合があります。

広告

*** 明治神宮 祈年祭の写真 ***

明治神宮 祈年祭の写真
神官の参進

とても長い行列になります。

明治神宮 祈年祭の写真
神官の行列と本殿

祈念祭を終えて戻るところです。

明治神宮 祈年祭の写真
舞を終えた巫女さん

衣装がとても高そうでした。

明治神宮 祈年祭の写真
終了の儀式

戻ってからも何か神事を行っていました。

* 明治神宮 祈年祭について *

明治神宮は・・・、説明する必要もないかと思いますが、明治天皇と昭憲皇太后をお祀りしている神社です。原宿駅前に正面入り口があり、代々木公園に隣接しるように広大な敷地を有し、原宿駅前から青山通りに続く道は正面の参道、表参道となるのですが・・・、今では有名ブランド店などが並ぶおしゃれな通りとして日本中に知れ渡っています。

明治神宮は初詣の参拝客が例年日本で一番多い事や、横綱昇進時の大相撲横綱推挙式や正月明けに大相撲横綱土俵入りが行われているというのも知られているでしょうか。その明治神宮では今でも皇室に関わる多くの神事が厳粛に行われていて、その中でも重要な神事の一つが祈年祭になります。

祈年祭は毎年2月17日に行われます。祈年祭とは簡単に書くなら、今年の五穀豊穣をお祈りするお祭りで、全国の神社で大祭として行われてます。「としごいのまつり」とも言われ、収穫に感謝する11月23日の新嘗祭(にいなめさい)と一対となっているお祭りでもあります。稲を主体とする五穀だけではなく、野菜や果実などの農作物を生産している方にとっては、秋の収穫時を豊作で迎えられますようにとお祈りするとても重要な行事となります。

明治神宮の祈年祭は午前10時から行われます。参道が一時的に封鎖され、30人程の神官が列をなして長い参道を進んでいく様子は荘厳です。地位や名誉、格式が上がると列が長くなるというのは昔ながらの日本らしい光景ですが、これだけ長い列となると時代絵巻的に感じます。観光客が多く訪れる神社でもあるので、この日が祈年祭ということを知らずに訪れている人も多く、多くの人が何事だ。何が始まるんだといった感じで列の進むのを興味津々で眺めていたり、盛んにシャッターを押していました。

神官が拝殿内に入ると祭典式が始まります。拝殿の外からその様子は眺めることが出来るのですが、拝殿内の撮影禁止といった張り紙が貼ってあるので見ているだけになります。式典に参列して中に入っている人が目の前で写真やビデオを撮っているのを見るとちょっと納得のいかない部分もありますが、観光客が多い神社なので、下手をしたらフラッシュの嵐になって神事に支障をきたしかねません。

祈年祭の式典式は「報鼓」「宮司一拝」「開扉」「献撰」「祝詞奏上」「神楽、浦安の舞奉奏」「国家奉唱」「玉串拝礼」「閉扉」「宮司一拝」「報鼓」と進んでいきます。基本的には他の祭事や他の神社の祈年祭と変わらない感じですが、「国家奉唱」があるのが他とは違うところでしょうか。そして式典のハイライトは巫女によるが神楽「浦安の舞」の奉納です。立派な装束をまとった巫女が美しい檜扇や鈴を手にして舞うのですが、踊り方が優雅でさすがだなといった感じです。

浦安の舞は皇紀二千六百年(昭和十五年)を記念し、昭和天皇の御製の「天地(あめつち)の神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を」という句に作曲・振付をしたものです。前半は扇を、後半は鈴を手にして正式には四人で舞われる神楽です。巫女さんにとっては明治神宮で舞いをしていたというのは凄いステータスになるようで、他の神社等を訪れたときに巫女さんの紹介で時々耳にすることがあります。

風の祭事記 明治神宮 祈年祭

風の旅人
<2011年訪問 - 2019年2月更新>

広告