風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
伊東MAGARI雛のパンフレット
風の旅人 祭り、イベント訪問記

伊東MAGARI雛

東伊豆の温泉の町伊東では、古い旅館や寺の曲がった118段の階段にお雛様が飾られるといった特徴的なひな祭りが行われています。

・開催場所 :伊東市街(佛現寺、東海館、市役所など)
・開催日時 :2月下旬~3月3日
・行事内容 :雛めぐりなど
・備考 :2014年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 伊東MAGARI雛訪問記 *

・伊東MAGARI雛について

東海館 伊東MAGARI雛の写真
東海館

市内を流れる伊東大川沿いにあるかつての温泉旅館です。
現在は温泉と文化施設になっています。

伊豆半島の東岸、熱海市の南側にあるのが伊東市です。伊東市は温泉の町でも有名ですが、周辺に伊豆高原や城ヶ崎海岸、伊東海水浴場があり、リゾートに良し、レジャーに良し、観光や温泉旅行に良しとなかなか魅力的な場所です。

伊東市では春先にかけて大室山の山焼きや伊豆高原の桜祭りなどの大きなイベントが行われてきましたが、2013年からひな祭りも行われるようになりました。

商店街のかぐや雛 伊東MAGARI雛&KAGUYA雛の写真
商店街のかぐや雛

以前は伊東MAGARI雛&KAGUYA雛という名でした。

伊東のひな祭りは、最初「伊東MAGARI雛&KAGUYA雛」と名付けられていましたが、今では「伊東MAGARI雛」と曲がり雛一本に絞ってアピールしています。

期間は2月下旬から3月3日までと少し短めで、メイン会場が佛現寺、商店街、東海館の3カ所で、サテライト会場は市役所、道の駅伊東、JR伊東駅、ショッピングセンターや小室山公園、伊豆高原駅などと多くの観光地を抱えるだけあって広範囲に散らばっています。

ただ2020年は「伊東MAGARI雛」としてのイベントは中止となり、それぞれの会場で個別に展示がされています。今後どうなるのか。少し怪しい感じがします。

・行事の様子

佛現寺のまがり雛 伊東MAGARI雛の写真
佛現寺のまがり雛

一番下の様子です。曲がっていて先が見えません。

ここの雛祭りのハイライト的存在が市役所の隣にある佛現寺の階段を利用した「まがり雛」です。段数は110段あるとかで、最初は110段飾りとなっていましたが、後に稲取の素盞嗚神社と段数争いをし、両者118段というところで落ち着いたようです。

110段でも120段でも、日本一でもそうじゃなくても訪れる人が増えるとは思えないのですが、なぜだか関東近辺のひな祭りは高さとか段数とか数に無駄にこだわる風潮があります。ひな祭りは雰囲気で楽しむもの。コンテンツ次第です。

階段にお雛様が並ぶ様子 伊東MAGARI雛の写真
階段にお雛様が並ぶ様子

川の流れのように曲がっています。

階段の上部付近 伊東MAGARI雛の写真
階段の上部付近

どうしても日向と日陰部分と分かれてしまいます。

佛現寺の階段飾りはそんなに広くない階段の真ん中にお雛様が並べられ、両側を歩くことができます。広々とした真っすぐの階段に飾るところは多くありますが、こういった狭い階段で、しかも途中で緩やかに曲がっているところはあまりありません。

歩いていると小川を歩いているような趣きを感じるとともに、登りながら曲がった先はどんな展示が続いているのだろうといったワクワク感があります。ただ西向きの階段なので、建物や木の陰になる時間が多いのが難点でしょうか。

佛現寺境内 伊東MAGARI雛の写真
佛現寺境内

登ってみると、河津桜がちょうど見頃でした。

階段の上の佛現寺境内ではお茶のサービスなども行われていました。スタンプラリーも行われていて、三カ所周ったら雛あられをもらえました。

この階段飾りは期間中毎日飾るようですが、雨天の場合は中止となります。でも118段に毎日飾るのって・・・。なかなか重労働のような気がします。考えただけで腰が痛くなりそう・・・。

東海館 伊東MAGARI雛の写真
東海館の入り口

これぞ楼閣といった感じです。かつての温泉旅館です。

メイン会場のもう一つは東海館です。昭和初期の建築様式をそのまま残す木造3階建の温泉旅館で、平成9年に廃館後、伊東市に寄贈され、現在では貴重な木造建築を後世に伝えるために観光施設となっています。見学には入館料が200円かかります。

とても旅心をそそる外観をしていますが、内部も昔の雰囲気がしっかりと残されていて、迷路のような館内散策では伝統的な日本建築様式と贅沢な部屋の造りを見ることができます。

こんな旅館に泊まれたら気持ちが安らぐだろうなといった気分で見学できるのですが、なかなか一般人には金銭的に厳しそうですね。それにこういった古い木造の楼閣は耐震基準をクリアできないものが多く、消えつつあります。

東海館の大広間 伊東MAGARI雛の写真
東海館の大広間

日がよく入り、開放感のある広間です。

東海館の大広間での展示 伊東MAGARI雛の写真
東海館の大広間での展示

広間に飾られている様子は圧巻です。

三階には120畳敷きの大広間があります。舞台には素晴らしい彫刻が据えられ、窓からの眺めもいいです。

ここの舞台と反対側にお雛様が展示されるのですが、木造建築の広い空間自体が素晴らしいところにお雛様が凛とした感じで展示してあるので、ちょっと感動的です。

市役所の階段を利用した展示 伊東MAGARI雛の写真
市役所の階段を利用した展示

階段周辺の建物のデザインが美しく、雛段の彩もきれいです。

階段飾りの様子 伊東MAGARI雛の写真
階段飾りの様子

近づくと普通のお雛様といった感じです。

サテライト会場となっている市役所の階段を利用した展示はとても印象的でした。

広々とした階段にお雛様が飾られているのですが、天井が高く開放的な感じで展示されているし、階段周辺のデザインも素敵だし、敷布の彩りもきれいだしと、とても美しい展示でした。

あまり他では見ない展示になるでしょうか。それよりも他の地域の市役所に行く機会はあまりないのですが、こういった市役所もあるんだといった衝撃も大きかったです。

この他の会場は見ていませんが、それぞれが趣向を凝らして展示してあるようです。

・感想など

階段飾りを上から 伊東MAGARI雛の写真
階段飾りを上から

上から見ると伊東の市街地も見えます。
こちら側を向いているお雛様もあることに、
展示への愛情を感じます。

温泉地伊東で行われるひな祭りは、他の地域よりも少し遅く始めたのもあって、他の地域よりも個性的な展示が多かったです。中でも昔の温泉宿の東海館での展示はいいですね。旅心を誘うというか、旅のロマンを感じてしまいます。

展示のユニークさからもっと世間に広まり、多くの人が訪れてもいいような気もしますが、ひな祭りが各地で競い合いながら行われている状態では、後発だとなかなか観光客の足が向きにくいのでしょうか。

伊東MAGARI雛
<2014年訪問>
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* 情報、アクセス等 *

・伊東MAGARI雛の概要

・開催日時2020年中止 個別の展示のみ
2019年2月22日(金)~3月3日(日)
・開催場所伊東市街(佛現寺、東海館、市役所など)
・行事内容雛巡り
・スケジュール施設等の営業時間内
・アクセス等伊豆急伊東駅から徒歩少々。有料、無料の駐車場有。
・備考ーーー
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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