風の祭事記 風の旅人祭り訪問記
ひな飾りと桃の花まつりのパンフレット
風の旅人 祭り、イベント訪問記

えんざん桃源郷
ひな飾りと桃の花まつり

桃が咲くころ、桃の里、甲州市にある甘草屋敷には多くのお雛様が並べられ、桃の節句にふさわしいひな祭りになります。

・開催場所 :甘草屋敷(甲州市塩山上於曽)など
・開催日時 :2月11日~4月18日
・行事内容 :雛飾り
・備考 :2012年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

広告

* ひな飾りと桃の花まつり訪問記 *

・ひな飾りと桃の花まつりについて

甘草屋敷 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
甘草屋敷

塩山を象徴する建物で、国の重要文化財になっています。

甲州市は2005年(平成17年)に塩山市・東山梨郡勝沼町・大和村が合併して発足しました。ちょうど甲府盆地の東側地域に位置しています。

甲州市にはブドウ畑や桃の果樹園が多く、多くのワイナリーがあることからワインの産地としても有名です。フルーツの一大生産地とも言える地域で、新しい市名を付ける際に「フルーツ」という市名も候補に挙がったそうです。

この甲州市の旧塩山市地域を中心に行われるのが「甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつり」です。メイン会場は塩山駅近くの天草屋敷になります。

甲府盆地の桃の写真
甲府盆地の桃

4月中旬頃に満開を迎え、盆地がピンク色になります。

3月3日はひな祭りとして知られていますが、平安時代は中国から伝わった上巳(じょうし)の節句」として知られ、後に「桃の節句」となり、現代ではひな祭りとして定着しています。

なぜ桃の節句なのか。旧暦(3月下旬から4月中旬頃)では桃の花が咲く季節になるため「桃の節句」となったそうです。

ここ甲州市では桃の産地として桃の花祭りとひな祭りが同時に楽しめるようになっています。祭りは毎年2月11日の建国記念日から始まり、約2ヶ月後の4月18日までと長く行われています。

この祭りの期間中、塩山桃源郷の桃の花の見頃が4月上旬~中旬頃、3月下旬~4月上旬には慈雲寺のイトザクラが見頃となります。

信玄公忌の巫女舞の写真
信玄公忌の巫女舞

恵林寺では信玄公忌が行われます。

また4月12日といえば信玄公の命日です。武田家の菩提寺であり、ひな祭り会場の一つとなっている恵林寺では信玄公忌が行われ、墓前祭や巫女舞、無精隊の演舞などが行われます。

そして甲府盆地全体でいうなら4月第一週末は信玄公祭りが甲府で行われ、ここ甲州からも武者行列パレードに参加する軍団が出発します。ひな祭りだけではなく、様々なイベントや自然、或いはワイナリーなどの観光施設と組み合わせやすいのがこのひな祭りの特徴です。

・行事の様子

メイン会場の甘草屋敷 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
メイン会場の甘草屋敷

真ん中の屋根の作りが独特です。

「甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつり」は塩山駅北口にある重要文化財、旧高野家住宅、通称「甘草屋敷(かんぞうやしき)」がメイン会場となります。

屋敷の主であった高野家は、江戸時代初期頃より薬草(漢方薬の原料)である甘草の栽培を始め、後に幕府の命を受け栽培と管理を命じられるようになります。そういったことから地元では古くから「甘草屋敷」と呼ばれているそうです。

甘草屋敷の室内の様子 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
甘草屋敷の室内の様子

広い部屋にひな壇が並んでいました。

甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
段飾り雛とつるし飾り

ずらっと並んでいると壮観です。

御殿飾り雛 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
御殿飾り雛

沢山の御殿が並んでいると賑やかです。

年代物の人形 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
年代物の人形

江戸時代の人形が並んでいる雛段です。

享保雛 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
享保雛

保存状態がよかったのか、比較的顔がきれいでした。

押絵雛 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
押絵雛

押絵雛はぺったんこなお雛様です。
たくさん並んでいると、人形劇の舞台のようです。

ひな祭りの期間中はこの建物内部に古いものは江戸時代の享保雛から明治や大正の古いもの、そして昭和各時代のひな人形に御殿飾り雛、押絵雛などの特徴のある人形や数多くのイメージしたつるし飾りが展示され、かなり賑やかな感じになります。

この地域独特というなら地元の人が作るつるし飾りにカボチャや大根といった農作物、いわゆる「ほうとう」に入っていそうな野菜があったり、特産品である桃の実、信玄公縁の品である軍配とか武田家の家紋である武田菱がある事です。

甘草屋敷以外では有料となりますが恵林寺の宝物館や宮光園、この他、ドライブイン「信玄館」、ハーブ庭園旅日記、大菩薩の湯、道の駅「甲斐大和」、JRの甲斐大和駅や塩山駅、勝沼ぶどう郷駅、市営勝沼ぶどうの丘、旧田中銀行などにひな人形が展示されます。

・少し足を延ばして

慈雲寺のイトザクラ 甲州市えんざん桃源郷 ひな飾りと桃の花まつりの写真
慈雲寺のイトザクラ

山梨県指定天然記念物になっている大きな桜です。

天草屋敷から少し離れていますが、塩山中萩原にある慈雲寺には樹齢300年以上のイトザクラがあります。例年だと3月下旬~4月上旬に見ごろを迎えるようです。

イトザクラはエドヒガンの変種となり、高さは14mほど、大きく枝を広げた様子はとても美しいです。山梨県指定の天然記念物にもなっています。

・感想など

甘草屋敷しか訪れていませんが、古い人形、新しい人形、変わった人形とあり、楽しく見学させてもらいました。

付近の桜も見頃できれいだったし、恵林寺では信玄公忌も楽しかったです。残念ながら桃の花には少し早かったのですが、ひな祭りだけではなく色々と散策もできるのがここの魅力かと思います。

甲州市えんざん桃源郷
ひな飾りと桃の花まつり
風の旅人 - 2012年訪問

広告

* 情報、アクセス等 *

・塩山ひな飾りと桃の花まつりの概要

・開催日時2020年2月11日(祝)~4月18日(土) (毎年2月11日~4月18日)
・開催場所甘草屋敷(塩山上於曽1651)など
・行事内容雛飾り
・スケジュール9:00~16:30(火曜休み)
・アクセス等JJR中央本線塩山駅より徒歩圏内。
・備考甘草屋敷の入館料:大人310円
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

広告

広告

広告