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森厳寺の針供養

徳川家康の次男、結城秀康の位牌所として知られる世田谷の森厳寺。境内にある淡島堂では2月8日に針供養が行われます。

・開催場所 :森厳寺(世田谷区代沢3-27-1)
・開催日時 :毎年2月8日
・行事内容 :雛めぐりなど
・備考 :20年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 森厳寺の針供養訪問記 *

・森厳寺の針供養について

真壁のひなまつり 真壁を代表する潮田家の写真
真壁を代表する潮田家

真壁には登録文化財の建物が多いです。

世田谷の下北沢の南に森厳寺というお寺があります。このお寺はなんと徳川家康の次男、結城秀康に所縁のあるお寺で、本堂の前には葵の紋章が誇らしげに掲げられています。と言っても位牌所として建てられたようで、いまいちその存在意義や立ち位置がよくわかりません。まるで結城秀康そのものといった感じでしょうか。

森厳寺は結城秀康所縁の寺としてよりも針と灸の寺、淡島堂があり、そして一対の立派なイチョウの木が境内にそびえていることで知られています。門前には「森厳寺」の扁額の他に「粟嶋の灸」といった札や「淡島大明神」「針塚建立地」といった石碑が並んでいます。ちょっと密教的な雰囲気が漂う門前ですが、境内の方はそういった雰囲気はありません。ただ中に入るととても大きな銀杏の木が一対そびえているのでこれには驚くかと思います。その他幼稚園があったり焔魔堂があったりと所狭しと色々なものが並んでいるお寺だなといった感じでしょうか。

その森厳寺境内で一際古めかしい建物が淡島大明神が祀られている淡島堂です。お灸と2月8日の針供養で知られ、灸の淡島さまと人々に慕われています。淡島神社は住吉大明神の妻の淡島明神を祀った神社で、淡島様は彼女は婦人病にかかって紀州に流され、流された紀州の地で海女の守護神となり、ひろく婦人病の守り神となりました。この森厳寺を開山した和尚が紀州人で、淡島神社も和尚により紀州から勧請したものです。なんでも夢枕に地元の淡島明神からお告げがあり、これこれこういったお灸方法を行えば持病の腰痛が治せるぜよ。と教えられ、その通りに灸治を行うと治すことができたとか、なんとか。このことから地元の紀州の加田から淡島明神の分社を勧請したようです。そしてその灸治を毎月3と8の付く日に諸人に施した為に、江戸中の評判になり、門前町が栄え、大いに賑わったそうです。

針供養は日頃使い慣れた針に感謝し、柔らかな豆腐に差し、供養するといった儀式のことです。昔はこの日に限り女性は針仕事をしないといった風習があったそうです。女性の為の休日だった感じです。田畑に関する作業を始めるという「事始め」、この日で終わるという「事納め」といった区切りの日に針供養を行うそうですが、関東では「事始め」の2月8日に行い、関西では「事納め」の12月8日にやるところが多いそうです。ここ森厳寺の淡島堂の前には針供養の石碑が建てられていて、その横には石棺・・・、一番最初森厳寺を訪れた時はなんでローマの石棺がここに!?(かなり大袈裟な表現)と思ったのですが、後で知るに古針の納め箱でした。そして毎年2月8日に針供養が行われます。

針供養は練り行列から始まり、針塚の前で法要が行われます。塚は大きなイチョウの木の前にあり、塚の前で法要を行う住職の姿はなかなか様になっていました。新緑の季節だったらもっとよかったのでしょうが、2月なのでしょうがありません。この後は淡島堂に入り、堂内で法要が行われ、そして護摩が焚かれます。針を収める豆腐は朝9時半ころから置かれているようで、法要が始まる前にはもう既に針山状態でした。法要後も15時半まで置かれて、後に針塚に納められるそうです。この行事の主催は大東京和服裁縫教師会と社団法人全国和裁団体連合会加盟で、浅草の浅草寺にある淡島堂でも同じように針供養を行っています。

・行事の様子

森厳寺淡島堂の針供養の写真
本堂前の葵の紋章

結城秀康公の位牌所として建てられました。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
淡島堂

淡島様を祀った神社です。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
針を収めるご婦人方

裁縫関係の方が訪れていました。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
針山状態の豆腐

豆腐は朝から置かれています。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
練り行列

短い道中ですが、雅楽を鳴らして歩きます。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
法要

針塚の前で法要が行われます。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
針塚と住職

真ん前に大きなイチョウの木があり、絵になっていました。

森厳寺淡島堂の針供養の写真
淡島堂内

法要前の様子です。

真壁のひなまつり 村井醸造の雛飾りと琴の演奏の写真
村井醸造の雛飾りと琴の演奏

真壁には2つの酒蔵があり、公明や花の井など有名な清酒があります。

期間中の土日には中心部が歩行者天国となり、出店も出て活気があります。人は多くなりますが、車に気を使わないでのんびりと散策を楽しむことができます。

・少し足を延ばして

筑波山山頂の写真
筑波山山頂

山頂付近までケーブルカーで行くことができます。

真壁は筑波山を望む町。車ならドライブを兼ねて筑波山まで足を延ばすのがお勧めです。

・感想など

真壁のひなまつり 旅籠ふるかわの写真
旅籠ふるかわ

ここは建物の2階部分にお雛様が展示されます。

私の中で関東で一番と感じるひな祭りはここで、

森厳寺の針供養 風の旅人 - 2010年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・森厳寺の針供養の概要

・開催日時2019年2月9日(土)~3月24日(日) (毎年2月8日)
・開催場所森厳寺(世田谷区代沢3-27-1)
・行事内容雛巡りと雛舟などの関連行事
・スケジュール13時半から
・アクセス等JR成田線佐原駅より徒歩圏内。有料、無料の駐車場有。
・備考公式サイトでパンフレットや散策マップのダウンロードができます。
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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