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代田餅つき

世田谷の代田では餅つき歌が歌われるなかで餅がこねられ、その後6人、8人と大勢で搗く迫力のある餅つきが行われています。

・開催場所 :代田八幡神社(代田3-57-1)
・開催日時 :1月第3日曜
・行事内容 :雛めぐりなど
・備考 :20年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 代田餅つき訪問記 *

・代田餅つきについて

真壁のひなまつり 真壁を代表する潮田家の写真
真壁を代表する潮田家

真壁には登録文化財の建物が多いです。

世田谷の環七沿い、ちょうど北沢川を見下ろす高台に代田八幡神社があります。この付近一帯は代田という地名が付いていて、それは伝説の巨人「だいだらぼっち」に由来すると言われています。この代田には変わった餅つきが伝承されていて、毎年1月の第三日曜日に代田八幡神社の境内において「発表会」として一般公開しています。それ以外にもせたがや梅まつりでも実演されたり、地域のイベントでもたまに見ます。ただ正式な形というか、一連の餅つきを落ち着いて見ることが出来るのはこの神社での実演だけなので、じっくりと見たいのならこの日にした方がいいかと思います。

代田もちつきは、天保年間(1830~1843)頃より始まったといわれています。当時の餅は農家の保存食であり、農閑期にどの農家も餅をついたそうです。しかし、その量が半端ではなく、農家1戸あたり400~600キロもあり、臼にして100臼以上もつかなければならなかったそうです。とうてい1日でつける量ではなく、数日かけてつかなければならなかったそうです。適度な量の餅をつくのは楽しいものですが、ここまで多いと重労働でしかありません。

もっと早く、そして楽につく方法はないだろうかと色々と考え、そしてたどりついたのが1戸ごとにつくのではなく、田植えなどのようにみんなで協力しあって餅をつくスタイルだったそうです。これが代田の餅つきの始まりで、以後改良され、従来の4人で餅をつく方法から6人、そして他では類をみない8人でつく方法が行われました。代田の餅つきは楽しくというよりも、とにかく早く、効率よくが追求された大量生産向きのつき方になります。実演では解説などが入るので正確な時間は分かりませんが、杵でこねる「こねどり」、6人または8人で一気につく「かけ搗き」、仕上げのつき「あげ搗き」といった流れで進んでいく餅つきは、およそ1臼あたり8分程度でつき上がる感じです。あっという間の作業です。

代田独特のものとして、蒸された米を臼に入れるとまず杵でこねる「こねどり」が行われるのですが、この「こねどり」の際に「代田の餅つき唄」が歌われます。この時つき方は合いの手をいれて調子を合わせ雰囲気を盛り上げます。また8人で豪快につく8人つきは杵で搗くスタイルでは類がありません。こういった餅のつき方は代田地区独自のものがあり、平成11年には世田谷区の「民俗無形文化財」に指定されています。そしてこの代田餅つきの文化継承や実演を行っているのは地域の団体、三土代会です。名前の由来は、かつての代田には代田本村、中原、下代田の集落があったことから、この三つの集落、つまり「三」つの「土」に代田の「代」をとって三土代会と名づけられたそうです。会の結成は昭和29年、戦火に焼かれた地域の菩提寺、圓乗院の再建を果たした際に、この地の伝統文化や相互協力を末永く継承しようと結成されたそうです。

代田八幡神社境内での実演当日は30キロ、8臼の餅がつかれます。まず最初につき手や関係者などが列をなし餅つき場にやってきて、神事が行われます。それが終わると、お屠蘇を酌み交わして餅つきが始まります。最初の回の餅つきは解説しながらなので、見ていてわかりやすいです。つき終わるとすぐに次の蒸された米が入れられ、同じように餅つきが行われます。3臼終わると、餅つきを体験したいお子さん達は並んでくださいとアナウンスされ、子供達の体験餅つき大会になります。

ここで搗きあがったお餅は順次きなことあんこ餅にされて配布されるので、こちらも長い列が出来ます。子供達の体験餅つきが終わると、神楽殿にて代田和太鼓の子供達による演奏が行われ、餅つきは一息つきます。そしてその後は代田秘伝の8人つきが行われます。8人で一斉につく様子はとても迫力がありますが、少し無理のある力業といった感じです。途中で他の人と杵が当たってテンポが合わなくなったり、ガチャガチャした感じでちょっと効率が悪いように感じました。究極的には練習を重ねて息の合った状態で行えば神業的な餅つきができるかもしれませんが、練習までしてやる必要があるかというと疑問なわけで、8人掛は余興として成熟させてきたといった感じです。

・行事の様子

代田餅つきの写真
神事

最初に神事が行われます。

代田餅つきの写真
餅つき歌とこねどり

 餅つき歌が歌われる中で餅をこねます。

代田餅つきの写真
6人搗き

6人だといい感じでした。

代田餅つきの写真
究極の8人搗き

一つの臼に8人はちょっと無理がある感じです。

代田餅つきの写真
あげ搗き

仕上げです。一番の見せ場です。

代田餅つきの写真
餅つき体験

人気で子どもの行列ができていました。

代田餅つきの写真
餅の丸めるご婦人方

こちらも慣れた手さばきでした。

代田餅つきの写真
配布の餅

餡ときな粉の餅が配布されます。おいしかったです。

真壁のひなまつり 村井醸造の雛飾りと琴の演奏の写真
村井醸造の雛飾りと琴の演奏

真壁には2つの酒蔵があり、公明や花の井など有名な清酒があります。

期間中の土日には中心部が歩行者天国となり、出店も出て活気があります。人は多くなりますが、車に気を使わないでのんびりと散策を楽しむことができます。

・少し足を延ばして

筑波山山頂の写真
筑波山山頂

山頂付近までケーブルカーで行くことができます。

真壁は筑波山を望む町。車ならドライブを兼ねて筑波山まで足を延ばすのがお勧めです。

・感想など

真壁のひなまつり 旅籠ふるかわの写真
旅籠ふるかわ

ここは建物の2階部分にお雛様が展示されます。

私の中で関東で一番と感じるひな祭りはここで、

代田餅つき 風の旅人 - 2010年、2013年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・代田餅つきの概要

・開催日時2019年2月9日(土)~3月24日(日) (例年1月第3日曜)
・開催場所代田八幡神社(代田3-57-1)
・行事内容雛巡りと雛舟などの関連行事
・スケジュール13時から15時
・アクセス等JR成田線佐原駅より徒歩圏内。有料、無料の駐車場有。
・備考公式サイトでパンフレットや散策マップのダウンロードができます。
・関連サイト
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*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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