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飯能ひな飾り展

森が豊かな飯能市では、ひな祭りの時期になると多くの人形やつるし飾りが町中に飾られます。古い人形の多さに町の歴史を感じます。

・開催場所 :飯能市街地など
・開催日時 :2月下旬から3月上旬
・行事内容 :雛めぐりなど
・備考 :2014年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 飯能ひな飾り展訪問記 *

・飯能ひな飾り展について

飯能ひな飾り展 飯能ひな飾り展の写真
飯能ひな飾り展

アニメの舞台になってから少し知名度が上がりました。

埼玉県の西の方、東京の方から見ると秩父への入り口という場所に飯能市があります。埼玉県で3番目に広い面積を持っていますが、その4分の3は森林という緑豊かな町です。

古くから林業と織物を中心に栄えてきましたが、一般的にはあまり知られていない町となるでしょうか。近年ではアニメの舞台となったり、ムーミンのテーマパーク「メッツァ」ができたことで、町の名をよく聞くようになりました。

丸屋酒店の人形 飯能ひな飾り展の写真
丸屋酒店の人形

ここの裃雛がひな祭りをやるきっかけになったそうです。

飯能では2006年に第1回雛飾りお宝展in飯能が実施されました。

ひな祭りを開催するきっかけになったのは、創業130年という丸屋酒店の蔵に眠っていた沢山の裃雛です。親戚からもらったものを大切に保管していたようです。

このお宝の人形をひな祭りの目玉として展示しようではないか。他の店舗などの蔵を探してみると、同じようにこれはお宝だ!といった古い人形が眠っているぞということで始まったようです。

詳しくは知りませんが、おそらくそういった経緯から「お宝展」といった名を付けたのではないでしょうか。

小町朝市 飯能ひな飾り展の写真
小町朝市

土日には青空市場が開かれます。

現在では飯能ひな飾り展と名を変え、かつて絹織物産業で栄えた飯能のにぎわいを伝えるため、また、家々で大切にしまっておいた雛飾りを披露する機会を設けるために市を挙げて行われています。

市内の商店や施設、個人のお宅などに飾られているお雛様を見て回る雛巡りを中心としたイベントで、飾られる場所も年々増加し、現在では100カ所を越えています。飯能市街から少し離れた名栗や吾野宿でも人形が飾られます。

イベントとしてはスタンプラリーが行われたり、甘酒のふるまい、人形制作教室、商店街などで朝市や元気市が行われます。

・行事の様子

店蔵絹甚の展示 飯能ひな飾り展の写真
店蔵絹甚の展示

メイン会場となっている店蔵絹甚の展示です。
江戸時代の古い人形と吊るし飾りで美しい空間となっていました。

絹甚の蔵 飯能ひな飾り展の写真
絹甚の蔵

絹甚の蔵です。
外から蔵の奥におひな様が見える様子も素敵です。

メイン会場となっているのは本町にある店蔵絹甚です。かつては飯能市を代表する絹関連の商売をしていた店で、現在は建物全体が保存、展示されています。明治37年に建てられた土蔵造りの建物は市の文化財に指定されています。

イベントが行われていない時に訪れると、ガイドの人が内部をゆっくりと案内してくれます。絹産業で栄えた飯能の歴史の一つであり、飯能を代表する建物になるかと思います。

ここ店蔵絹甚にはひな祭りの時期には座敷に多くの人形やつるし飾りが飾られ、とても美しい空間になります。ひときわ古く、立派な人形は須田家の雛人形で、水戸藩家老中山家からの拝領したものです。

観音寺 飯能ひな飾り展の写真
観音寺

白い象が参道に置かれていることで知られています。
ここはお堂の中に雛人形が飾られていました。

商店が並ぶ市街地の西、入間川を望む高台には観音寺や諏訪八幡神社があります。

観音寺は白い象のオブジェが参道に置かれていることで知られ、飯能らしい風景スポットです。アニメの聖地にもなっているようで、アニメのキャラクターの描かれた絵馬が沢山奉納されていました。

観音寺では観音堂の中に人形が飾られていて、人形堂といった感じになっていました。

諏訪八幡神社 飯能ひな飾り展の写真
諏訪八幡神社

市民会館や博物館に隣接する神社です。
正面が諏訪八幡神社で、右側は境内社の丹生神社です。

丹生神社の人形神 飯能ひな飾り展の写真
丹生神社の人形神

丹生大明神が祀られている神社ですが、ひな人形に占拠されていました。

その先にある諏訪八幡神社では境内社の丹生神社に人形が飾られていました。

本殿の前に飾るというのはよく見ますが、本殿の中にどんと飾られているのは初めてみました。人形が神様みたい。いや、神様がひな人形に遷られた。といった感じでしょうか。

これだと会話がしやすいというか、お願いがしやすいですね。逆に怖いと感じる人もいるかも。色々と想像力をかき立てられるような展示でした。

古い人形の展示 飯能ひな飾り展の写真
古い人形の展示

飯能には古い時代の人形が多いです。

飯能一丁目クラブの展示 飯能ひな飾り展の写真
飯能一丁目クラブの展示

広い部屋に多くの人形が飾られていました。
一番奥には江戸や明治の古い人形が置かれています。

飯能焼の人形 飯能ひな飾り展の写真
飯能焼の人形

飯能らしい人形を発見しました。
とても頭が小さいのが印象的です。

八百屋さんのつるし飾り 飯能ひな飾り展の写真
八百屋さんのつるし飾り

野菜や果物の自然な色に混じって綺麗でした。
また飯能の商店では金魚の水槽をよく見かけました。

この他、市立博物館では古い人形の展示。地区会館などではそれぞれが持ち寄って少し大規模な展示。各商店では店に合わせた展示が行われています。

雛人形とは関係ありませんが、歩いていて目についたのが金魚の水槽です。多くの店に金魚の水槽が置かれていました。町を挙げて金魚を飼っているのでしょうか。

・感想など

パン屋さんの吊るし飾り 飯能ひな飾り展の写真
パン屋さんの吊るし飾り

パンが吊るされていました。
一番印象に残ったのがここの展示です。

絹産業で栄えたとあったので、飯能には古い建物が多く残っていて、古い感じの町並みなのかなと勝手に想像して訪れましたが、歩いてみると普通の町でした。

町並みは普通でしたが、江戸時代や明治時代の立派な人形が多く残っているのには驚きました。いい人形が多くあるということは、かつては凄く繁盛していたのでしょうか。飾られている人形からかつての繁栄ぶりに思いを巡らせてしまいました。

凄いといえば、一番驚いたのがパン屋さんのつるし飾り。パンのつるし飾りは今まで見たことがなかったので、これは凄い・・・と古い人形よりも脳裏に残っています。

飯能ひな飾り展 風の旅人 - 2014年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・飯能ひな飾り展の概要

・開催日時2020年2月25日(火)~3月8日(日)
(例年2月下旬から3月上旬)
・開催場所店蔵絹甚(メイン会場)、市立博物館、各店舗など
・行事内容雛巡りと関連行事
・スケジュール各施設の営業日、営業時間内(月曜に休みが多い)
・アクセス等西武池袋線飯能駅、JR八高線東飯能駅より徒歩圏内。駐車場有。
・備考公式サイトでパンフレットや散策マップのダウンロードができます。
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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