* 新町のひなまつりについて *
群馬県高崎市は江戸時代の五街道の一つ中山道と新潟に抜ける三国街道の分岐点といった交通の要所に位置していて、古くから城下町として栄えてきました。現在の群馬県の県庁所在地は前橋ですが、明治の初め頃は高崎が県庁所在地でした。現在の高崎市は平成の大合併により、群馬県で一番人口の多い都市となっています。その平成の大合併の第一次合併(平成18年)時に高崎市に加わった町の一つが多野郡新町で、現在の高崎市新町になります。
この新町も旧中山道にある宿場町として栄えた町で、高崎の二つ前の宿場、江戸から数えて11番目の宿場町でした。12番目の宿場町は倉賀野で、ここも高崎市となるのですが、倉賀野と新町の間は藤岡市の市域となり、新町は高崎市とは直接つながっていない飛地状態で存在しています。
その新町では毎年2月上旬から3月3日まで「新町ひなまつり」が行われています。新町ひなまつりは平成19年から始まったイベントで、メイン会場である新町行在所(あんざいしょ)を中心に飲食店や商店、公共施設など約60カ所でひな人形が飾られ、それらを巡る雛巡りスタイルになります。
メイン会場の行在所は明治天皇が明治11年に北陸・東海地域の御巡幸を行った際に宿泊された施設で、「明治天皇新町行在所」が正式名称となります。ここには7段雛飾りを中心に多くのひな人形が飾られ、賑やかな感じの展示となります。3月3日に近い日曜日などに付近の保育園の子供たちなどによる「ひなまつり音楽会」も行われます。これは新町地域まちなか音楽活動実行委員会主催によるもので、琴や太鼓などといった演目になるようです。
また建物の前は広場になっていて、期間中の日曜日には新町で採れた新鮮野菜の直売やつるし雛などが並ぶ各種バザーが開かれ、甘酒の無料配布なども行われます。この他にもスタンプラリーなども行われていたり、小さい町域を生かして暖かみのあるイベントが行われているようです。
感想としては、なんとも書きにくいのですが、訪れたら町がゴーストタウン化していました・・・。メイン会場に置いてあったひな祭りのマップを見ると、商店などは月曜日が休みが多く、公共機関は土日が休みとありました。私が訪れたのは建国記念日の月曜日。ちょうどその日にお隣の玉村町でスミ付け祭りがあったので、それに合わせてやってきたのですが、訪問日としては最悪だったようです。
メイン会場である行在所も風が強いせいもあってか扉が閉まっていて中を覗かないと見られない状態だし、メイン会場付近の商店は全てお休み。何とか開いている店も人がいなくて入り辛い状態。メイン会場と神社の展示を見ただけとなってしまいました。
日曜日などにはバザーが行われたり、イベントやスタンプラリーなども行われているようなので、きっと他の日に訪れたなら違ったはずです。といったわけで、「また今度出直してきます。」といった感想です。
風の祭事記 新町のひなまつり
風の旅人
<2013年訪問 - 2019年2月更新>