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横浜中華街の春節

中国の正月、春節を祝って横浜中華街では獅子舞に祝舞遊行パレードなどといった様々な行事が行われます。

・開催場所 :横浜中華街(横浜市中区山下町)
・開催日時 :旧暦の正月から15日間
・行事内容 :獅子舞、パレード
・備考 :2009年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 横浜中華街の春節訪問記 *

・横浜中華街の春節について

横浜中華街の春節の写真
横浜中華街

日本の正月と違い大晦日の夜は静かです。

だいたい2月上旬頃が中国の正月にあたる旧正月になります。だいたいと書いたのは年ごとに旧正月の日が違い、年によって1月22日~2月19日の間で移動します。これは中国歴(太陰太陽暦)と新暦(太陽歴)との違いから起こるもので、イスラム教のラマダンなども同じような理由で毎年新暦とずれます。去年2月に訪れて楽しかったから今年も行こう!と思っても、日にちを確認して訪れないと1月中に終わっていてがっかりしてしまうこともあります。

日本では新暦の正月に対して旧暦の正月なので旧正月と言いますが、中国では春節と言います。よく日本のニュースでも春節爆買とか、中国本土の大民族移動の様子や、獅子舞などのイベントなどが流れています。億単位の人が移動する様子はまさに壮絶です。その時期を中国を旅行しようものならチケットがとれなくて大変です。

それもこれもきちんと春節の文化を守り続けているから億単位の人が動くわけで、中国では1月1日の正月よりも春節が一年で一番大事なイベントとなっています。そしてそれは日本の中華街でも同じで、各地の中華街で様々なイベントが行われ盛り上がります。

年越し前の関帝廟 横浜中華街の春節の写真
年越し前の関帝廟

新年を迎えるのに備えて色々と準備をしていました。

関東で中華街といえば横浜の中華街が有名ですし、歴史があります。横浜中華街では中国の「春節」を楽しんでもらおうと1986年より「春節」を開催しています。

ここでの行事を書くと、まず春節の前日の夜にカウントダウンが行われ、獅子舞が舞われたりします。春節当日は採青(ツァイチン)と呼ばれる獅子舞が爆竹や太鼓の音を鳴り響かせながら各店舗を回っていき、商売繁栄や五穀豊穣を祈願する踊りを行います。そして最後に店先に吊るされた祝儀袋「紅包(ほんぱお)」を二人立ちの状態で伸びあがって咥えるのが見どころの一つです。

春節の週末などには公園に設けられたステージで伝統舞踏や雑伎などの公演が行われたり、一番大きなイベントである祝舞遊行(皇帝衣装、獅子舞等が繰り広げる祝舞パレード)が行われ、最後の日には満月を祝って元宵節燈籠祭が行われます。この間がちょうど15日間です。

イベントでは常に爆竹が使われるのが特徴でしょうか。これは厄除けといった意味があり、本場中国の馬鹿でかい爆竹ではなく、日本で売っている普通の爆竹なのでそこまで喧しく・・・、いや、缶に入れて鳴らすのでやっぱり喧しいです。

イベントの中でお勧めなのはやはり一番盛り上がる祝舞遊行パレードとなるでしょうか。独特の民族衣装や獅子舞を一度に見ることが出来て楽しいです。その年のプログラムや行事をやる場所は中華街のホームページに載っています。

・春節燈花と迎春カウントダウンの様子

春節の展示 横浜中華街の春節の写真
春節の展示

春節仕様に展示されていました。

公園のイルミネーション 横浜中華街の春節の写真
公園のイルミネーション

中国っぽいイルミネーションです。

媽祖廟の提灯 横浜中華街の春節の写真
媽祖廟の提灯

多くの提灯が並ぶ様子は幻想的です。

媽祖廟の祭壇 横浜中華街の春節の写真
媽祖廟の祭壇

夜の様子はとても厳かでした。

横浜中華街の春節の写真
獅子舞

新年のカウントダウンが終わると、獅子舞が始まりました。

獅子舞2 横浜中華街の春節の写真
獅子舞2

3匹の獅子舞が境内を舞い、太鼓と爆竹が鳴り響きます。

獅子舞と祝いの言葉 横浜中華街の春節の写真
獅子舞と祝いの言葉

最後は伸び上がって祝いの言葉を開きます。

日本でいう大晦日の夜、新年に変わる前にカウントダウンが行われ、年が変わると媽祖廟で獅子舞が演じられます。中国では日本のように除夜の鐘が鳴ったり、新年が変わって神社に参ったりする風習はなく、このカウントダウンや獅子舞も日本の習慣や世界で行われる年越しカウントダウンを取り入れた感じです。

ちなみに爆竹が許されていたときには日付が変わると一斉に爆竹を鳴らしていました。これが爆音と簡単に片づけられるものではなく、まるで爆弾が投下されたような衝撃と音、そして凄まじい火薬臭と煙に町が包まれます。今では禁止されている場所がほとんどなので、この迷惑な風習はなくなりました。

・祝舞遊行

パレード 横浜中華街の祝舞遊行の写真
パレード

中国らしいパレードが行われます。

龍の舞い 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
龍の舞い

息が合わないと変な動きになってしまいます。

踊り子 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
踊り子

手が長く見えてしまいます・・・。

悪役 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
悪役

イメージ的には影の宰相といった感じでしょうか。

皇帝 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
皇帝

なかなか怖い顔をしています。
イメージ的には董卓といった感じです。

王妃 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
王妃

綺麗な型が演じていました。
イメージ的には貂蝉でしょうか。

民族衣装 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
民族衣装

各土地土地の酋長といった感じで続きます。

獅子舞 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
獅子舞

観客に愛嬌を振りまきながら進みます。

獅子舞と中華街 横浜中華街の春節祝舞遊行の写真
獅子舞と中華街

最後は獅子舞が人の頭を噛んでいきます。

春節行事の一番大きなイベントが祝賀パレード「祝舞遊行(しゅくまいゆうこう)」です。山下町公園を出発し、関帝廟通り、中華街大通りなど中華街を一周し山下町公園に戻ります。

パレードでは爆竹を鳴らす楽隊、龍舞い、踊り子、皇帝や鮮やかな民族衣装を着た人たちが演技をしたり、撮影に応じたりしながら進んでいき、最後に獅子舞が愛嬌を振りまきながら人々の頭を噛んでいきます。

・感想など

パレード前の記念撮影 横浜中華街の春節の写真
パレード前の記念撮影

色んな衣装の人がいて異国に来てしまった感じです。

世界各地に中華街があり、やはり同じように春節のイベントが行われています。中国人が世界的に見て好かれている民族か、嫌われている民族かは、それぞれの認識に任せますが、こういったイベントを誰にでも見られるように、そして誰にでも楽しめるようにすることによって、地域に何かしらの貢献をし、地域に馴染もうとしている点は評価できるのではないでしょうか。そういった心がけは華僑と呼ばれる人たちの生活の知恵だなと感じます。

同じ国内でもちょっとした異国体験ができるのが中華街です。春節の時期にはより異国にいる雰囲気となり、しかも入場料がいりません。中華料理でも食べて帰れば日帰り海外旅行気分になれたりします。私的にはとてもお勧めなイベントです。

横浜中華街の春節 風の旅人 - 2009年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・横浜中華街の春節の概要

・開催日時2020年1月25日(土)~2月8日(日) (例年旧暦の正月から15日間)
・開催場所横浜中華街(横浜市中区山下町)
・行事内容獅子舞、パレード、ステージなど
・スケジュール行事によります。公式サイト参照。
・アクセス等JR根岸線石川町駅、みなとみらい線元町駅より徒歩圏内。有料の駐車場有。
・備考年によって時期が異なります。
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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