師岡熊野神社 筒粥神事
横浜市港北区にある熊野神社では、釜に葦とお米を入れて粥を炊き、筒の中にお米が入っている具合で事を占う筒粥神事が行われています。
・開催場所 : | 師岡熊野神社(横浜市港北区)) |
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・開催日時 : | 毎年1月14日 |
・行事内容 : | 予祝神事 |
・備考 : | 2012年訪問 |
*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。
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* 師岡熊野神社 筒粥神事訪問記 *
・師岡熊野神社 筒粥神事について
横浜の港北区、区役所や梅で有名な大倉山公園からそこまで離れていない場所に師岡熊野神社があります。724年に全寿仙人によって開かれた神社で、祭神は和歌山県の熊野三社と御一体になるようです。
古くからの由緒が色々ある神社で、享禄2年には北条早雲公、慶長4年には徳川家康公、寛永19年には家光公から朱印地を与えられるなど土地の支配者や代々の将軍に大事にされてきました。
現在でも関東地方における熊野信仰の根拠地として、また、横浜北部の総鎮守の宮として崇拝を受けています。
熊野神社といえば八咫烏。そして日本サッカー協会のシンボルになっています。横浜スタジアムからもそんなに離れていなく、日本代表が熊野神社に必勝祈願する際はこの神社を使うことがあり、日本代表チームの寄せ書きがあったり、サッカー協会公認のサッカーお守りなども売られていたりします。
この熊野神社は古くから筒粥神事が行われていることでも知られています。なんでも訪れた2012年で1063回目になるとか。とても歴史があるようです。
筒粥神事とは、簡単に書くなら釜に葦などといった筒状の物の束とお米を入れてお粥を炊き、炊きあがったときに筒の中にどれぐらいお米が入っているかで物事を占うといった占い神事です。
・行事の様子
ここ熊野神社の筒粥神事は午前4時から始まります。社殿横に設置した大釜に熊野信仰の御神木である梛の木の五つ葉と、すだれ状になった27本の葦(葭)の束と、お米一升を入れます。そして、御本殿裏の池の御神水を加えて粥を炊きます。
午後2時になると神事が始まります。釜の前で宮司が修祓や祝詞といった神事を行い、その後、勢いよく九字を切って釜の中から葦のすだれが引き上げます。
この葦はすぐに社殿に運ばれていきます。
ここからは社殿内での神事となり、厳かな雰囲気の中、氏子総代立会いのもとで、引き上げられた葦の筒の中身の確認が始まります。
葦は4本ずつが一区切りで割られ、粥がどの位入っているかを宮司が読み上げていきます。この神社で占っているのは、「大麦」「小麦」「早稲(わせ)」「中手(なかて)」「奥(おく)」「ひえ」「粟(あわ)」「大豆」「小豆」「大角豆」「ふんとう」「麻」「菜」「大根」「荏(え)」「ごま」「きび」「いも」「そば」「霜粟(しもあわ)」「夕顔」「かいこ」「茶」の23種類の農作物の作柄と、「日」「雨」「風」といったその年の天候、そして最後に「世の中」が占われます。
特に最後の4つは社殿にいる全ての人が興味のある事なので、読み上げられる度にどよめきが起こります。私の訪れた平成24年度は、日が五分、雨と風が七分、世の中も7分でした。少し日照不足かもしれないけど、まあまあの年になるのではないかとの総括でした。
神事が終わると大釜で炊かれたお粥が振る舞われます。このお粥を食べると、御利益があるとか、その年は風邪を引かないと言い伝えられているので、すぐに長い列ができていました。味の方は・・・、古代食といった感じでした。
・感想など
筒粥神事自体を始めて見学したのですが、古き良き時代を通り越し、少し時代錯誤を感じるような雰囲気の中で行われる様子がとても面白く感じました。
このようなシャーマニズム的な行事はどんどんと減ってきていますが、社殿にいる人々の占いに対する真剣さや真摯な気持ちがこの行事を長く続かせているのかなと神事を見て思いました。
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* 情報、アクセス等 *
・師岡熊野神社 筒粥神事の概要
・開催日時 | 2020年1月14日(火) (毎年1月14日) |
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・開催場所 | 師岡熊野神社(横浜市港北区師岡町1137) |
・行事内容 | 筒粥神事 |
・スケジュール | 14時から |
・アクセス等 | 東急東横線大倉山駅より徒歩圏内。無料の駐車場有。 |
・備考 | ーーー |
・関連サイト |
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* 地図 *
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