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風の祭事記 ~祭り、イベント訪問記~

小田原かまぼこ桜まつり

桜の名所小田原城の二の丸広場では、地域の特産品であるかまぼこを利用した少しユニークな桜まつりが行われます。

・場所 : 小田原城址公園二の丸広場 (小田原市城内)
・開催日時 : 3月下旬頃(2019年3月30、31日)
・スケジュール : 10時~17時
・備考 : 2009年訪問
*開催場所、日時、内容等は年によって異なる場合があります。

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*** 小田原かまぼこ桜まつりの写真 ***

小田原かまぼこ桜まつりの写真
二の丸広場の入り口

桜がまだ咲きかけだったので、人が少なめでした。

小田原かまぼこ桜まつりの写真
かまぼこ板一夜城合戦

かまぼこ板を積み上げて高さを競います。

小田原かまぼこ桜まつりの写真
マスコットかまぴー

人気のほどはどうなのでしょう。

小田原かまぼこ桜まつりの写真
骨董市

結構大きな市が立っていました。

小田原かまぼこ桜まつりの写真
着物姿で歩く女性

着物で歩く企画も行われています。

小田原かまぼこ桜まつりの写真
城門前で記念撮影に応じる甲冑隊

外国人に大人気でした。

* 小田原かまぼこ桜まつりについて *

小田原と言えば・・・、小田原城と一夜城、蒲鉾(かまぼこ)、小田原提灯、ういろう、おでん・・・と古くからの城下町だけあって色々と名物に事欠きません。その中でも小田原城は別格として、かまぼこの知名度は抜きんでているのではないでしょうか。なぜ小田原産のかまぼこは有名なのだろう。なぜ小田原なのだろう。と疑問に思い調べてみると、まず第1に蒲鉾に必要な良質の魚と水が手に入る土地柄だった事と、そして第2に東海道の小田原宿、しかも箱根温泉の手前という多くの旅人が行き交うといった絶好の立地条件があった事で、小田原の蒲鉾はうまいぞと全国に広まったようです。現在でいうなら日本の国民的行事である新春の箱根駅伝でかまぼこ屋が中継所に使われたり、番組の中でもさりげなく宣伝しているので、昔の旅人の変わりを箱根路を走るランナーが引き継いでいるといった感じでしょうか。実際、小田原市内、或いは国道沿いにはかまぼこ屋の大型店舗があり、大型観光バスが停まっている光景をよく見かけます。また蒲鉾博物館や製造過程を見学できる施設を完備している店もあり、地場産業としてすっかり小田原蒲鉾は定着していると感じます。

そのかまぼこを利用して・・・なのか、はたまた桜を利用して蒲鉾のピーアルのためなのか、桜の時期に小田原城の二の丸広場で「小田原かまぼこ桜まつり」が行われます。ありふれた桜祭りよりもかまぼこ桜まつりの方が小田原らしいというか、個性があっていいですね。といっても、そもそも小田原城の桜は日本の桜百選に選ばれているほど有名なので、この時期に誰が何の催しものを行っても繁盛間違いなしといった感じかもしれません。

イベントの方は小田原蒲鉾水産加工業協同組合主催という事で蒲鉾に関する事が中心となっています。しかもそんじょそこらの表面的なイベントと違って企業PRを兼ねているので本気度が違うというか、本格的です。かまぼこ名人手づくり実演やかまぼこの大売り出しは当然。ききかま大会といってかまぼこ組合内6社のかまぼこを食べて、どれとどれが同じものかを当てるといった試食ゲームがあったり、蒲鉾の板を利用したかまぼこ板一夜城合戦といったゲームもあります。これは1チーム3名で制限時間内にかまぼこ板をどこまで高く積み上げられるかを競うゲームです。ネーミングセンスも使用材料もゲーム内容も小田原らしいですね。ちなみに蒲鉾の板は何のために付いているのでしょう。それは作るときに形を整えやすく、持ち運びにも便利といった製造上の理由もありますが、木でなければならないのは木が蒸したり冷やしたりするときに余分な水分を吸ってくれ、腐敗防止の効果がある為だそうです。

その他ではステージイベントが行われ、かまぼこ歌や太鼓などといった演目が行われます。また会場内には多くの飲食関係の出店が並びます。揚げたての薩摩揚げなども売られていて、普段はそうでもないのですが、ここではかなり食欲をそそりました。近年では小田原産の鯵を使用した「AJIなバーガー」や「かまぼこどっぐ」といった練り物を利用したご当地料理も魅力的です。それにしても・・・、かまぼこをモデルにしたマスコットまでいるとは、恐れ入りました。

このかまぼこさくらまつり以外にも小田原城では色々とイベントが行われていました。すぐ横では大骨董市が開かれていて、骨董品を売っている露店がずらっと並び、多くの人が掘り出し物を物色したり、売られているものを眺めながら散策を楽しんでいました。また、小田原観光協会主催で桜の花に彩られた城下町を着物を着て楽しむイベント「きもので街歩き」というのも同じ日に行われます。これは自らの着物をまとって小田原市の中心部や小田原城をそぞろ歩き、城下町の歴史と文化にふれてもらおうといったもので、150人ぐらいの人が参加しているとか。かまぼこ桜祭り会場内や小田原城に着物を着た女性が多いのはそのためです。その他では城門前では甲冑姿の人達を見ることができます。これは甲冑で街歩き・・・ではなく、地元の人がボランティアで観光客の記念撮影に応じているものです。大勢の甲冑隊に囲まれての写真は外国人に大人気でした。

風の祭事記 小田原かまぼこ桜まつり

風の旅人
<2009年訪問 - 2019年2月更新>

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