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風の祭事記 ~祭り、イベント訪問記~

おだわら雛の道中

小田原では登録有形文化財の清閑亭をメイン会場に各所にお雛様が飾られ、おだわら雛の道中と名付けられた雛巡りのイベントが行われています。

・場所 : 清閑亭(小田原市南町1-5-73)、小田原市内、板橋など
・開催日時 : 2月上旬から3月上旬(2019年2月9日~3月3日)
・スケジュール : 各施設や店舗の営業時間
・備考 : 2014年訪問
*開催場所、日時、内容等は年によって異なる場合があります。

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*** おだわら雛の道中の写真 ***

おだわら雛の道中の写真
清閑亭の展示

和室にあったシンプルな展示です。

おだわら雛の道中の写真
清閑亭の蔵の展示

空間が贅沢に使用されているといった感じです。

おだわら雛の道中の写真
女性プラザの展示

手作りの人形がたくさん飾られています。

おだわら雛の道中の写真
女性プラザのつるし飾り

作品の展示といった感じです。

おだわら雛の道中の写真
小田原宿なりわい交流館

ここは休憩所となっています。味のある展示です。

おだわら雛の道中の写真
内野邸

板野にある豪商邸です。

おだわら雛の道中の写真
内野邸の大正時代のお雛様

さすがの品々です。

おだわら雛の道中の写真
内野邸の明治時代のお雛様

お雛様も素晴らしいけど、柱なども凄いです。

* おだわら雛の道中について *

小田原と言えば・・・、小田原城、蒲鉾(かまぼこ)、小田原提灯、ういろう、おでん・・・と古くからの城下町だけあって色々と名物に事欠きません。現在でも大都市だけあって四季を通じ様々なイベントが行われ、箱根の玄関口でもあることから年中観光客で賑わっている町です。小田原の冬~春といえば、やっぱり小田原梅祭りでしょうか。会場は曽我梅林など市内から少し離れていますが、広大な梅林で梅の花の咲く様子は圧巻で、イベントも流鏑馬や伝統芸能などが行われ、多くの観光客で賑わいます。その影に隠れてというか、小田原で行われているイベントの割にはほとんど知名度がないのが「おだわら雛の道中」と名付けられたひな祭りです。平成16年から行われているので、最近始まったばかりというわけではないのですが、観光協会のサイトでも扱いは小さいです。

ここの雛祭りは「雛の道中」とありますが、お雛様の仮装パレードか行われるようなものではなく、雛巡りを行うひな祭りです。期間は2月上旬から3月3日まで。参加店は30店ほどと大都市小田原にしては少々寂しい状態です。しかもあまり一つの場所に固まっていなく、隣駅などにもパラパラと分布しています。商店街を上げてとか、町を挙げてといった感じではなく、参加したい店舗や団体等が個別に参加しているといった感じのようです。主催は小田原やんべえ倶楽部、共催がNPO小田原まちづくり応援団、後援が小田原観光協会といった感じになっています。一般的にひな祭り行事は商工会が商店街の活性化を図るためとか、市や観光協会が観光客を呼び寄せるためとかで主催している場合がほとんどですが、ここではそのどちらでもなく、あまり世間に周知もされていないようです。

メイン会場は、主催の小田原やんべえ倶楽部の活動拠点となっている小田原邸園交流館・清閑亭です。清閑亭は由緒ある建造物で、政治家黒田長政の別邸として使用されていた母屋は国の登録有形文化財に指定されています。ここの展示はなかなか凝っていて、部屋ごとにさりげなくお雛様が置かれています。そして蔵にはまとまって展示してあり、お雛様ワールドが出来上がっています。

小田原女性プラザにも手作りの吊し雛や雛飾りが多く展示してあったり、小田原宿なりわい交流館にも壇飾りのお雛様がさりげなく置かれていました。店舗などの展示はちょっと微妙な感じかもしれません。見たかった店舗は日曜日が休みだったし、イベント自体がマイナーなので、中の見えない店舗や飲食店には入りにくい状態です。

小田原から少し離れた板橋にある内野邸では、土日に限られますが元醤油生産者で豪商が保管する明治や大正のお雛様と明治時代の邸宅や工場などを見学できます。東海道の宿場町には必ず一軒はあるといった豪商の邸宅なので、ひな祭りをきっかけに邸宅の見学をされるといいかと思います。

イベントは清閑亭でクラシックコンサートや抹茶の振る舞いが行われたり、各店舗でひな祭りセール的な事が行われたりします。全体的には盛り上がりに欠け、ひな祭りを目当てにくるとガッカリするかなといった感じです。小田原に来たついでにちょっと見て回るのなら、いつもと違った小田原の顔だったり、普段訪れないような場所へ足が向いたりといいかもしれません。

風の祭事記 おだわら雛の道中

風の旅人
<2014年訪問 - 2019年2月更新>

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