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風の祭事記 ~祭り、イベント訪問記~

春木径・幸せ道桜まつり

狩川の富士フイルムのある付近の堤防沿いには春めき桜が並び、とても美しい風景を作っています。開花時期には春木径・幸せ道桜まつりが行われ、多くの人でにぎわいます。

・場所 : 狩川の大泉河原橋より神崎橋両岸堤防、富士フイルム辻下グラウンド
・開催日時 : 3月中旬頃(2019年3月16、17日)
・スケジュール : 10時~16時 
・備考 : 2010年訪問
*開催場所、日時、内容等は年によって異なる場合があります。

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*** 春木径・幸せ道桜まつりの写真 ***

春木径・幸せ道桜まつりの写真
富士フイルムの工場と富士山と桜並木

富士山はほんの少しだけ顔を出すといった感じです。

春木径・幸せ道桜まつりの写真
幸せ道

開花時期に歩くと幸せな気分になれます。

春木径・幸せ道桜まつりの写真
夕暮れの川沿い

開放感があって素敵な場所です。

春木径・幸せ道桜まつりの写真
石の橋

水量が少ないと石の橋を渡ることができます。

春木径・幸せ道桜まつりの写真
お囃子の演奏

地元のお囃子です。

春木径・幸せ道桜まつりの写真
高校生によるライブ演奏

イベント会場も盛況でした。

* 春木径・幸せ道桜まつりについて *

南足柄市は神奈川県の西部にあります。足柄峠の足柄関所跡や古刹大雄山最乗寺に富士フイルムやアサヒビールといった大企業の工場がある事が有名でしょうか。その南足柄市では春先に町のあちこちに植えられている春めき(足柄桜)が満開となります。春めきはソメイヨシノよりも一足早く咲く桜で、カンヒザクラとシナミザクラの交雑種の一つとされています。南足柄市内で彼岸のころに咲いていた桜の枝から育成し、2000年に「春めき」と正式に品種登録されたものです。それまでは足柄桜と呼ばれていた事からも、足柄地域のシンボルといってもいいほどの桜です。

南足柄市の早春に行われる春めき祭り3部作のうちの一番大きなイベントがこの「春木径・幸せ道桜まつり」です。場所的には他の二つとは離れていて、メイン会場は富士フイルム辻下グラウンドとその目の前を流れる狩川沿いの桜並木です。

まず最初に説明すると、「春木径(はるきみち)」「幸せ道」と響きのいい名前が付いていますが、これはこの付近の狩川左岸一帯に広がる富士フイルムと関係しています。「富士フイルムの創業に携わり、第2代社長を務め、神奈川県南足柄市の名誉市民であった故・春木榮の偉業をしのび、2001年に市と共同で狩川の右岸に享年と同数の101本の早咲き桜“春めき”を植栽し、春木径(はるきみち)を造りました。(富士フイルムのページから抜粋)」とあるように、富士フイルムの工場がある側の河岸に春木さんの名前を付けた春木径が造られ、その後2005年に左岸の遊歩道を整備して70本が植栽されました。これが幸せ道です。そして左岸、右岸合わせて171本の春めき桜を利用して2006年から桜まつりが開催されるようになったというわけです。

ここの良さは何といっても遊歩道がきちんと整備されている点でしょうか。車いすや足の悪い方、桜を楽しんでいるのか分かりませんがベビーカーの赤ちゃんでも散策を楽しめるようになっています。そして川辺に菜の花が植えられているのもいいアクセントとなっています。空の青、桜のピンク(赤)、菜の花の黄色や緑と色の三原則が揃うといいものです。その他、狩川の水量が少ない時限定ですが、石の橋で対岸に渡る事ができます。なんていうかこういった原風景的な光景があるのがいいですね。素朴な雰囲気満点です。

その他ではまた晴れていると富士山が山の後ろからひょっこりと山頂部分だけ顔を出します。ここの富士山は少し恥ずかしがり屋のようです。富士フイルムの工場と富士山が重なって見えるのも面白い光景でしょうか。工場の裏側には平成の名水百選に選定されている清左衛門地獄池もあります。世界に誇れる富士フイルムを支えた湧水という事で、興味あれば訪れてみるといいでしょう。

イベント的には期間中の土日、祝日に模擬店がメイン会場の富士フイルム辻下グラウンドに出店します。軽食などは地域の人のためのお手ごろ価格だったので利用価値があると思います。ステージも設けられて訪れたときはお囃子やよさこい踊り、足柄高校軽音楽部の演奏などが行われていました。地域のイベントといった感じなので、遠方からの場合はわざわざこの日に合わせなくても開花時期に合わせたほうがいいかなといったところでしょうか。

風の祭事記 春木径・幸せ道桜まつり

風の旅人
<2010年訪問 - 2019年2月更新>

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