＊ 根府川おかめ桜まつりについて ＊
休みの日ともなると東京方面から多くのライダーが伊豆に向かいます。そしてまず最初に大観山に向かうのが一応古典バイク乗りの王道という事になるのでしょうか。現在ではどうなのか分かりませんが・・・。その大観山に向かうルートは国道１号や横浜新道を通る箱根ルート、箱根ターンパイクで一気に向かうルート、そして真鶴を通り湯河原から椿ラインを通って向かうルートとあります。中でも一番最後の湯河原経由はかなり遠回りになりますが、椿ラインという関東でも難コースの峠がある事から人気となっています。そのルートを通る際に小田原から湯河原までは有料の真鶴道路と旧道とありますが、バイク乗りの多くは無料の旧道を選択します。まあ貧乏っちいのもありますが、バイクなら曲がりくねった山道も苦にならないのもあります。その旧道を進むとＪＲの根府川駅があります。小さな駅ですが、この近くの米神には鉄道写真の絶好のスポットがあり、昔は休日の朝通ると多くの鉄ちゃんが歩いていました。その当時はそういった事は知らなかったので、ハイキングにしては三脚などの装備が重そうだし・・・、なんだろう？？？と疑問でしたが、分かってみると納得。ただ朝東京に到着するブルートレインが全て廃止となってしまった現在では少なくなったのではないでしょうか。
話がそれてしまいましたが、その根府川駅を越えた先から道をそれて山の中に入っていくと、さりげなくヒルトンホテルのリゾート＆スパがあったりします。そう、今まで何の気なく通過していたこの付近は実は隠れリゾート地だったのです。そういった隠れ里的な山間には、「離れのやど星ヶ山」や「きのこ苑お山のたいしょう」といったような一風変わった宿泊施設があります。林間学校的な事を体験できる宿といった感じですが、この付近の山の斜面には多くのおかめ桜が植えられていて、３月上旬頃に見頃を迎えます。おかめ桜とは、豆桜と寒緋桜の交配種です。早咲きの桜で、濃いピンク色の小さい花を咲かせ、切り花としても人気があるようです。その開花に合わせておかめ桜まつりが行われているのですが、祭り自体に関しては訪れるにはちょっと微妙なところ。各施設でミニコンサートや紙ひこうき大会、シイタケまつりなどのイベントが行われるほか、期間限定で特別メニューを提供しているといったもの。その他では特別イベント日には、根府川駅前のJA片浦支店駐車場で地元農家による直売やポン菓子、豚汁の無料提供などが行われます。ただ駐車場がないのでちょっと立ち寄るのは難しいかもしれません。
と、まあイベント的な事は抜きにしてでも、山の斜面に濃いピンク色の花を咲かせるおかめ桜が点在している様子は、ちょっと雰囲気があっていいかもしれません。花に趣を感じる事のできる方はおかめ桜まつりの幟を目印に道をそれて、隠れ里的なこの場所へ向かってみるといいでしょう。ちなみに照手桃やソメイヨシノも植えられていて、おかめ桜が過ぎると「はなももまつり」が行われます。イベント的にはおかめ桜まつりと同じような感じです。
風の祭事記 根府川おかめ桜まつり
風の旅人
＜2010年訪問 - 2019年2月更新＞