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厳島神社 海苔祭

かつて川崎の海岸では海苔養殖が盛んに行われていました。海苔弁天と親しまれていた厳島神社の例祭日に合わせて海苔祭が行われています。

・開催場所 :若宮八幡宮(川崎区)
・開催日時 :旧暦1月11日に近い日曜日
・行事内容 :神事、海苔作り
・備考 :2010年訪問

*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。

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* 厳島神社 海苔祭訪問記 *

・厳島神社 海苔祭について

川崎港の様子の写真
川崎港の様子

現在の川崎の海岸には工場や倉庫が並んでいます。

かつて川崎の海岸付近、多摩川河口から鶴見川河口にいたる遠浅の海は魚貝類が豊富に採れる漁場で、「大師の海」と呼ばれていました。なかでも海苔(のり)養殖は盛んで、海苔の中でも香りも味もいい高級品種の「浅草のり」がたくさん採れていました。

海苔は水温の低い冬季に成育し、採取します。そのため最初の頃は農閑期の副業として行われていましたが、次第にいい値で売れることから専業化していき、昭和9年頃にはおよそ400世帯の漁師が海苔の養殖業に携わっていたそうです。

しかしながら排水による水質の悪化に加え、工業化による海岸付近の埋め立て地が増加し、次第にのり養殖を含めた漁業全般が衰退していきました。昭和47年には国から得ていた漁業権は放棄され、川崎の漁業とのり養殖は終焉しました。現在川崎大師の表参道に海苔を扱う店が数軒あるのは昔の名残と言えます。

若宮八幡宮 厳島神社例祭・海苔祭の写真
若宮八幡宮

駅からほど近い場所にあり、隣は付属の幼稚園です。

川崎大師駅のすぐ近くに若宮八幡宮があります。境内に子孫繁栄の金山神社があることで知られ、かまなら祭が有名でしょうか。

若宮八幡宮には海苔弁天と親しまれていた厳島神社が保存されています。この神社はかつての海岸付近である田町河岸に祀られていた弁天様で、海苔師達の守護神でした。

川崎漁協が解散した後、神社を守る後継者が途絶えるのを恐れた有志によってこの若宮八幡宮に遷座されました。御神体は伝教大師作と伝えられ大黒天で、多門天を従えた三座形式の弁天様が波のレリーフの上に座っており、十五童子(2体欠損)がその下で戯れ、さらに馬、俵を積んだ舟、干両箱が飾られているそうですが、残念ながら実物を見損なってしまいました。

海苔の製作体験会場 厳島神社例祭・海苔祭の写真
海苔の製作体験会場

小さなイベントでした。

厳島神社の例祭日が旧暦の1月11日でした。その近い日曜日に合わせてかつて川崎の海で盛んだった海苔作りをしのんで海苔祭が行われます。ちなみに旧暦の幅は広く、第1~4日曜日まで当てはまるので、2月中の日曜日に行われると考えていた方がいいかと思います。

当日は若宮八幡宮境内にて「川崎の海の歴史保存会」の方々の協力などにより海苔つくりの体験が出来ます。だいたい海苔付けが午前8時半頃から行われ、例祭が午前10時半から、そして海苔ができあがるのは午後になってからのようでした。

・行事の様子

型を設置 厳島神社例祭・海苔祭の写真
型を設置

すのこの上に四角の型枠を置きます。

海苔は浅草紙と呼ばれる再生紙(ちり紙)を漉く技術により、江戸時代中頃から造られるようになったものです。

ここで行われる海苔作り体験も昭和の時代に行われていた古典的な方法で行われます。

海苔を流し込む 厳島神社例祭・海苔祭の写真
海苔を流し込む

黒い墨汁の様なのが海苔です。

流し込まれた海苔 厳島神社例祭・海苔祭の写真
流し込まれた海苔

均一になるようにするのが難しいです。

大きなバケツに水で溶いた海苔が入っていて、それを杓子ですくい、それを枠を置いた竹のすのこに流し込むだけ。でもこれがなかなか難しく、型の中にまんべんなく流し込むのにはコツというか、慣れが必要のようでした。

すのこを干し場へ 厳島神社例祭・海苔祭の写真
すのこを干し場へ

枠を外してすのこを干場に持っていきます。

天日干しされる海苔 厳島神社例祭・海苔祭の写真
天日干しされる海苔

この形だと海苔だとすぐわかります。

黒々とした海苔 厳島神社例祭・海苔祭の写真
黒々とした海苔

厚みがあり、黒々としていておいしそうです。

海苔の制作体験 厳島神社例祭・海苔祭の写真
海苔の制作体験

小さな子どもが挑戦していました。
現在は予約制となっているかもしれません。

竹のすのこに張り付かせた海苔は境内の日の当たる場所あちこちで天日干しされ、午後には出来るようでした。

当日は海苔の製作を体験することもでき、小さな子供が一生懸命頑張っていました。滅多に海苔を手作りする機会がないので、なかなか貴重な体験かと思います。

川崎の海苔づくり資料室の写真
川崎の海苔づくり資料室

海苔の養殖に使われた道具などが展示されています。

平成23年には川崎市東扇島にある川崎マリエン交流棟2階に「川崎の海苔づくり資料室」がリニューアルオープンしました。

川崎の漁業の歴史を説明するパネルや、海苔の養殖や製造に使われた道具類が展示されています。興味があれば合わせて訪れてみるのといいかと思います。

・感想など

海苔まつりなんて珍しい。海苔作りとは面白そうだなと訪れてみました。昔の海苔製作の様子を間近に見ることができ、なかなか貴重な経験となりました。

それにしても・・・、思いのほか人が少なくて驚きました。あまり知られていないからなのでしょうか。どこでもやっている行事ではないので、もう少し盛り上がってほしいところです。

厳島神社 海苔祭 風の旅人 - 2010年訪問

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* 情報、アクセス等 *

・厳島神社 海苔祭の概要

・開催日時2019年2月17日(日) (例年旧暦1月11日に近い日曜日)
・開催場所若宮八幡宮(川崎区大師駅前2丁目13−16)
・行事内容海苔作り体験
・スケジュール午前9時から
・アクセス等京急大師線川崎大師駅より徒歩
・備考ーーー
・関連サイト

*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。

* 地図 *

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