
五所神社 十二面神楽(山武市)
江戸時代から伝わる神楽が地元の保存会によって継承され、素朴な雰囲気の祭りで奉納されています。
・開催場所 : | 五所神社(山武市蓮沼イ1904) |
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・開催日時 : | 2月第3日曜日 |
・行事内容 : | 神楽、湯立神事 |
・備考 : | 2012年訪問 |
*このページは過去の訪問記録です。
*日時、場所、行事内容が変更されている場合があります。
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* 五所神社 十二面神楽訪問記 *
・五所神社 十二面神楽について

大きな幟が立てられ、露店も少し並びます。
九十九里の沿岸に山武市があります。九十九里浜の沿岸地域は平地が続き、辺り一面田畑が広がっているといったのどかな風景ばかりです。
そういった辺りに何もなく、公共交通で訪れるのは少し大変な場所に五所神社があります。
五所神社は承安元年(1171年)の創建と伝えられています。現在の本殿は正徳元年(1711年)に建てられたもので、桃山時代の面影を残し、多くの平面的な彫刻が施されている点などから千葉県の有形文化財に指定されています。拝殿も古い建物で宝暦11年(1761年)の棟札が残っているそうです。
この五所神社では毎年2月の第3日曜日の祭礼日に十二面神楽が奉納されています。
この神楽は江戸時代の延享3年(1746年)に山形に移封されていた堀田正亮が旧領だった佐倉藩に戻ることができた祝いに五所神社に米を奉納し、その返礼として近隣の神社の神官たちが神楽を奉納したのが始まりとなるようです。
その後、大正年間に本村川面区の人々に伝承され、昭和50年になって保存会が結成され現在に至っています。
現在神社に保管されている神楽面は猿田彦の命、鈿女の命、荒神、岩戸之舞、八幡大神、秋之神、種蒔、恵比寿大神、手力雄之命、乙女之命、榊葉、神功皇后、春日明神、受持之命、出雲大神など十五面あるそうです。
多くの面の由緒はわかっていませんが、八幡舞いの面の裏面には天明2年9月吉日(1782年)江州日野町(滋賀県琵琶湖周辺)にいた外池惣兵衛が奉納されたと記されています。
神楽は13~15時の間に行われ、当日は8座が奉納されます。短い時間なので慌しくなりがちですが、間に合わなければ時間が過ぎてもいいや。演目を減らしてもいいし。といった感じで時間を気にせずのんびりと行われます。
神楽は猿田彦の露払いから始まります。まずは神楽の場を清める舞で、「われは猿田彦なり」と言いながら場の四方を踏みしめていきます。
その後は年によって違うのか、毎年一緒なのかわかりませんが、鈿女命、荒神、八幡大神、秋之神、種蒔、恵比寿と大黒大神、最後に出雲大神(須佐男命)となっていました。
・行事の様子

種をまき、育てる舞です。

鯛を吊り上げる舞です。

恵比寿と大黒大神の舞が終わるとお菓子撒きです。
舞台下が子供たちで賑わいます。

刀を使った舞で、最後に場の綱を切ります。

神楽が終わると色々と配られます。

神楽の後に行われます。

まともに湯を被って熱そうでした。
恵比寿と大黒大神の神楽の後に餅まきが行われ、最後の出雲大神が終わると境内の一角では湯立神事が行われます。
これは煮えたぎった湯に笹を入れ、その笹を振り、その湯がかかると一年間病気にならないといった神事です。
失敗したのか、こういうものなのかわかりませんが、見ていると一番宮司さんが湯を被っていました・・・。宮司さんが健康ならこの地域も安泰ですかね。
・感想など

逆光の中で格好良かったです。
他の神社の祭りを見た後にバイクで急いでこの神社へやってきたのですが、神社周辺には辺りは田畑が広がっているばかりで何もなく、迷うことなくすんなり来ることができました。
交通の便もよくないのでお互いが助け合ってといった土地柄なのでしょう。子供たちがお菓子撒きでも比較的大人しく、祭りが終わると地域の人が車に乗り合っていました。
途中からだったので神楽を最後の三座と湯立て神事しか見ていませんが、のどかな土地の雰囲気の中、木々が茂る鎮守でのんびりと行われる村祭りだなと感じました。
五所神社 十二面神楽 風の旅人 - 2012年訪問広告
* 情報、アクセス等 *
・五所神社 十二面神楽の概要
・開催日時 | 2019年2月17日(日) (例年2月第3日曜日) |
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・開催場所 | 五所神社(山武市蓮沼イ1904) |
・行事内容 | 神楽、湯立神事 |
・スケジュール | 13時~15時神楽、終了後湯立神事 |
・アクセス等 | JR総武本線横芝駅から蓮沼循環バス「五所神社前」下車 |
・備考 | 市無形民俗文化財 |
・関連サイト |
*訪れる際には最新の情報を入手されることをお勧めします。
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