風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

八丈島、三宅島卒業旅行記
#12 八丈富士を目指して

<1998年3月>

友人と卒業旅行に向かったのは離島の八丈島と三宅島。3泊5日の行程で旅をしました。(全21話)

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12、八丈富士を目指して

風も強くなってきたことだし、宿に帰って風呂に入り、土地の料理を食べながら一杯始めますか・・・。といきたいところだけど、まだやるべきことがある。

それは八丈島のシンボルである八丈富士に登ること。本日の第二目標・・・だけど、やる気満々なのは友人の方で、私的には登れなかったら別にいいやという感じの目標だった。

でもここで一人で行っておいでというわけにもいかない。一人で宿に戻ってもすることがないし、何より友人よりも旅慣れているといったプライドが許さない。ということで、底土港付近から八丈富士への登山道路をスクーターで登っていった。

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最初は、「またきつい坂だよ。」「バイクが進まないや・・・」と笑っていたのだが、どんどんと傾斜がきつくなっていき、あまり笑えない状況になってきた。

レンタル用の古いスクーターなのでパワーがないのは仕方ないけど、アクセルスロットルをめいっぱい開けても、全然前に進んでいかない。最初に苦労した登龍峠なんて・・・とはっきり言えるほど、この坂はきつかった。

エンジンは一生懸命唸っているけど、スピードは時速にして10キロ以下。スピードメーターを見ると、止まっているときの0キロのラインからピクピクと針が振動しているような感じ。今までバイクに乗っていてこんなメーターの動きは初めてだ。

走ったほうが速いんじゃないかなというぐらいのスピードしか出ないので、友人が溜まらずに「降りて歩く?」と言うものの、さすがに歩くよりは幾分速いし、歩くとその分疲れるので、ここは我慢してトロトロと登っていった。

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人間とバイクが忍耐、我慢、根性とあらゆる気合を入れて登り続けると、八丈富士牧野ふれあい牧場にたどり着いた。

ふぅ~、とりあえず休憩だ。よく頑張ったぞ。スクーター君。人参でも・・・、いや高級オイルでも飲ませてあげたい気分だった。

八丈富士牧野ふれあい牧場 八丈島、三宅島卒業旅行記の写真
八丈富士牧野ふれあい牧場

先端に展望台があります。

八丈富士牧野ふれあい牧場は、八丈富士の中腹にある牧場で、日当たりのいい南側のなだらかな斜面をうまく利用している。

広い牧草地はきれいに芝が刈られていた。その真ん中には展望台へ続く歩道が設置されていて、少しだけ牧場内を歩くことができる。

この歩道がなかなか気持ちがいい。斜面の下に真っすぐ延びているので、歩いているとなだらかなスキーのジャンプ台を歩いているかのよう。山の下に吸い込まれていくような感覚がするので、子どものように思いっきり駆け出してみたくなる。

先端にある展望台に立ってみると、標高が高い分とても眺めがいい。あれはさっき通った大坂トンネルだな。あっ、空港も見えるといった感じで、島の南側がよく見えた。

牧場から見た八丈富士 八丈島、三宅島卒業旅行記の写真
牧場から見た八丈富士

開放感があって素敵な場所だな。まるでアスレチック場みたい。広々とした空間と眺望に癒されていたが、そういえばここは牧場だったなと思い出した。そういった目線で周囲を眺めてみると、牛が3頭いるだけだった。

広々としている割には牛が少ないな。離島だとこんなものなのかな。それとも牛舎でお昼寝中とか?季節によって増えるとか?よく分からないけど、牛が沢山いたほうがにぎやかだし、訪れるほうも楽しくなるはず。牧場という部分ではちょっと物足りなさを感じてしまった。

八丈島、三宅島卒業旅行記98'
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