風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

八丈島、三宅島卒業旅行記
#1 卒業旅行へ行こう

<1998年3月>

卒業旅行へ行ってみようかと、友人と飲みながら選んだ先は、離島の八丈島と三宅島でした。船旅や離島の雰囲気を楽しみつつ3泊5日の行程で島巡りをした旅行記です。

*この旅行記は全21ページで構成されています。1998年3月の旅行記です。三宅島の噴火など、現在とは状況が異なっている部分があります。

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1、卒業旅行へ行こう

もう少しで大学を卒業か~。楽しかった大学生生活の終わり、いや学生という特権身分の終わりでもあるのだな。そう考えると寂しいものです。

それにしても・・・、授業をサボって旅やバイトばかりしていたというのに、ちゃんと4年間で卒業できるとは・・・。これも優秀な頭脳の賜物ってやつか。それとも「なんちゃらの奇跡」って呼ばれるような事が起きたのか。いやいや、最近の大学は要領よくやっていればこんなものだったりします。

でも真面目に授業に出席している友人の存在が大きかったのは確かで、その友人と無事に卒業できるとはめでたいなと、飲み屋で祝杯をあげました。

その時に、「そうだ。めでたいついでに今流行りの卒業旅行ってなものにでも行ってみるか。」なんて話となり、「そりゃいいな。大学最後の思い出作りに是非行こうではないか」と、会話が続いたところから今回の旅が始まるのでした。

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「やっぱり卒業旅行っていったら、イギリスとかフランスかえ」

「いんや~、最近は猫も杓子もイタリアだがや。遅れとるな、じいさん」などと会話が続き、少々時代遅れのコンビは卒業旅行の行き先を飲みながら話し合った。

「流行のイタリアっていうのもいいな~。話によると日本の女子大生が沢山訪れていて、観光地を訪れると女子大生だらけだとかなんとか・・・。うらやましい・・・。」

「って、おい、イタリアに何しに行くんだい。日本人の女を見るなら京都とかに行った方がいいんじゃないのかい。」

「ははは、冗談だよ。冗談。ちょっと本気だけど・・・。だって旅する女子ってかわいいもん。おしゃれでさ~。でもまあ、現実的に考えたら国内になるかな・・・。」

旅する女子の写真
旅する女子

友人はせっかくなので海外へ行きたいといった感じだった。というより、私と一緒に海外を旅してみたいといった口ぶりだった。

この友人と飲むときには、いつも私がバックパックを背負って海外を旅したときのことを話していた。砂漠で寝たことや、バイクをレンタルしたらパンクしたこと、トルコで絨毯を買わされたこと・・・などといった海外で困ったことや楽しかった体験を面白おかしく話した。

海外の武勇伝は本人しか知らないことなので、いくらでも話に尾が付けられる。大したことではなくても凄かったことにできるし、簡単なことでも苦労したように話せる。とまあ、酔っぱらっていたのもあって、いかに私が海外で凄いことを簡単にやり遂げたかのように話していたと思う。

それを聞いた友人が私のことを凄いと思うかどうかは、やっぱり日本での日常の行動次第だろう。日常で駄目な人間が海外へ出て急に凄い人間になったりはしない。むしろ私に簡単にできるなら、自分もできるのではと思ってしまうのが普通かもしれない。

まあそのへんのことは友人の心の中を覗いてみないとわからないが、ただ少しワイルドな旅に憧れを持ち、この機会にそういった旅を私と一緒にしてみたいと思っているのは確かだった。

大学最後の旅行。私もせっかくなので海外へといった思いもあったけど、スケジュール帳を見ると中途半端に送別会や研修といった予定が書き込まれていた。

その合間で無理やり日程を組んでも一週間程度の旅にしかならない。しかも出発前も帰国後も予定が入っているとなると、かなり慌ただしくなってしまう。

こんなキツキツの詰め込んだような日程だと、旅にも余裕がなくなり、彼の求めるようなバックパッカーの旅というよりは、ツアー旅行のように有名な観光地を巡るだけの観光旅行になってしまいそうだ。

私としては、在学中にバックパックを背負って海外を3度旅したので、この忙しい時期にキツキツの日程で海外に出なくてもいいかな・・・というのが正直なところ。

友人にしても、「俺の方は日程は全然大丈夫」とは言っているが、卒業後は地元の九州に戻るので、引っ越しなどやらなければならないことが山ほどあるはず。無理に海外に出ないほうが時間に余裕ができ、新しい生活への準備ができるはず。

もう一つ加えるなら、私の放浪癖が旅行中に爆発的に進行し、やっぱり働くのをやめたということになってしまったら大変。そういった様々な懸案を話し、友人には国内で手軽に済ませることに納得してもらった。

八丈島、三宅島卒業旅行記98'
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