風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

~ 国内の旅やバイクツーリング日記 ~

三浦半島コロッケツーリング

*** ページの目次 ***

~~~ §1、プロローグ ~~~

<2011年11月>

旅を楽しむための要素の一つが食。いわゆるグルメです。
友人などとツーリングを行うとき、面白そうな目的地を選ぶのに時間をかけますが、何気に食事をする場所にも結構気を遣います。
せっかくならおいしいものをみんなで楽しく食べようではないかと考えるのは自然の成り行きで、その土地ならではとか、旬のものとか、とても評判のいい店だとか、あれこれと気を回します。

近年ではご当地グルメだの、B級グルメだの、その土地の名産を生かした個性的な料理がブームとなり、旅の楽しみの幅も広がりました。
でも通販が発達した世の中でもあるので、家に居ながらにして買い求めることもできたり、あるいはスーパー、デパートの物産展だけではなく、普通にご当地グルメが商品化されていたりもします。
だからわざわざその土地に行かなくても食べようと思えば食べれるのが実際なのかもしれません。
便利な世の中になった反面、旅の楽しみが・・・と言う気持ちにもなりますが、やはり旅先で食べるのと家で食べるのでは臨場感、雰囲気、気持ちの入り方が違ってきます。

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観光地を巡るのも旅ですが、食を巡るというのも一つの旅です。
今回はコロッケをテーマに後輩と三浦半島を巡ってみることにしました。
なぜコロッケなのか。それは単純に私の好物の一つだからです。
三浦半島を何度も訪れているうちにコロッケのおいしい店がいくつかあるのを発見し、また風の噂で聞いたり、グルメ情報から知ったりしていくうちに点が積み重なり、点と点が結ばれ、三浦半島や横浜などにおいしいコロッケが結構あるではないかと気がつきました。
それを回ってみる旅もいいのでは。

コロッケの食べ歩きのツーリング、いや食べ走りになるのかな。
観光旅行もいいけど、こういった特殊なテーマのある旅も面白いはず。
いやこんな魅力的な旅はなかなかないぞ。
他にやった人も少ないだろうし・・・。
といった感じで今回のツーリングを行うことにしました。
そして一人で行くのもなんだし、暇そうな後輩を誘うと「それは面白そ~。行きたいです!」と即快諾。
お互いの日程を調節して11月の終わりの土曜日に今回のツーリングを決行しました。

*2011年のレポートです。店の所在場所、値段、メニュー等異なっている場合があります。

~~~ §2、コロッケfile.1 見上商店の「ミカミのコロッケ」 50円 ~~~

本日の旅の始まりは保土ヶ谷。
朝早く集まっても店が営業していないので、ツーリングにしては遅い10時に後輩と保土ヶ谷で集合の約束をしました。
が、集合時間を10分経っても後輩が来ないし、連絡も来ない。
無駄に待つのが嫌いだし、今日は予定がぎっしり。ということで、先に行くことにしました。
このパターンは天狗ツーリングのときと同じ。少しは学習して欲しい・・・。

保土ヶ谷といえば旧東海道の保土ヶ谷宿が有名です。
街道沿いには幾つか昔の史跡や寺社が残り、散策が楽しめるようになっています。
この見上商店のある細い道はその保土ヶ谷宿の道ではないようですが、古くからの旧道といった趣があり、その道沿いに小さいながら商店街が形成されていました。

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見上商店の写真
見上商店

見上商店はいかにも地元の商店といった感じでした。
こういう店はなかなか一人で入り辛いんだよな。
でもここでくじけてはコロッケ企画が最初から挫折してしまう・・・。
ってことで、ちょっとだけ勇気を振り絞りつつ、地元民っぽく笑顔を大事に入店すると、
店番のおばあちゃんが「いらっしゃい。今日は寒いよね。」と当たり前のように話しかけてきました。
「そ、そうですね。」などと相づちを打ちつつ、「コロッケが欲しいのですけど・・・」と頼むと、奥の総菜、精肉コーナーのカウンターを指さされ、そこでコロッケを頼みました。

「コロッケを一個ください。」カウンターのおじさんは少し待ってねと笑顔で受け答えしてくれました。
作業を見ていると今から油を温めるといった感じでした。
50円のコロッケを一個だけの注文じゃ悪かったかな・・・。
でも嫌な顔をせずに対応してくれるところがうれしい。

「外に出ると寒いから、そこに座ってなさい」というおばあさんの好意に甘えていると後輩から電話が・・・。
「遅い!」場所を伝えて来てもらうことに。
コロッケもまだ揚げていないようだったので2個にしてもらいました。
そして揚がって料金を払って外に出るとちょうど後輩がやってきました。

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見上商店のコロッケの写真
見上商店のコロッケの写真
見上商店のコロッケ

コロッケの方はオーソドックスな感じのコロッケでした。
揚げたてともあって衣はカリッとしていて、中には値段の割には挽肉が入っていました。
結構肉が頑張っている感じのコロッケで、肉の甘みがよく生きているかなと。
揚げたてということもあっておいしい。

ここのコロッケが凄いのは、横浜の商店街が企画した「ガチコロ」で2位を獲得していたり、横浜市の地域に根ざした商店街のおみやげ「街なか ちょい土産」にも選ばれています。
また通販でも結構売れているような感じで、ローカルでほのぼのとした雰囲気の店からは想像できないほど有名なコロッケとなっています。
その秘訣はやっぱり値段でしょうか。
もしこのコロッケが100円だったらまた評価が違っているのでしょうが、この値段を考えれば誰でも納得できる一品ではないでしょうか。

*Info* 見上商店 横浜市保土ヶ谷区霞台48-36

~~~ §3、コロッケfile.2 ハクライ屋のコロッケ 130円 ~~~

保土ヶ谷から1号を通って横浜市内へ。
そして少し南に下って桜木町へやってきました。
桜木町駅から野毛山動物園に続く道沿いにグルメ番組とかの取材を受けるような有名なコロッケ屋があるという事でその店を目指したのですが、その付近は大混雑していました。
桜木町に行って始めて知ったのですが、ここには場外馬券場のWINSがあり、ちょうど秋のG1戦線まっただ中ともあって大混雑していたのです。

警備の人が大勢出ていてこの付近にバイクで立ち入れないような雰囲気・・・。
仕方なく少し離れた場所にバイクを停めて歩いて向かうことにしたのですが、到着してみると店の前までバイクで問題なく来れた感じ。
う~ん、失敗。
でもコロッケをおいしくするための運動と思えばいいか・・・。

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ハクライ屋の写真
ハクライ屋
ハクライ屋のコロッケの写真
ハクライ屋のコロッケの写真
ハクライ屋のコロッケ

お店の名前はハクライ屋。
横浜にあるコロッケ屋らしいいい名前です。
驚くべきはコロッケとコロッケパンしか扱っていない事です。
そのコロッケも一種類だけ。
コロッケに一品入魂している店ともいえます。

店の営業開始時間の11時に合わせて訪れたので、その日の最初のお客となりました。
コロッケは少し厚みがあるのが特徴で、カリカリの衣の中はビックリするほど真っ白でした。
ジャガイモの白さが目を引きます。

味の方はその白いジャガイモがおいしいコロッケといった感じでしょうか。
ジャガイモは北海道産ということで、おそらく素材にこだわり、作り方にこだわっていると思われるコロッケです。
まるで工芸品のよう・・・というと大袈裟ですが、ここまで丁寧に作られているコロッケも珍しいかもしれません。
もっともメニューにコロッケしかないのなら当然でしょうが・・・。

ただ値段は130円とミカミのコロッケの2.6倍。
そう考えるとちょと手軽さがないし、商店街にある地元御用達のコロッケといった感じでもありません。
むしろそれなりのレストランで特製ソースをかけてお召しあがれといった方が似合っているコロッケかなと思ってしまいました。

*Info* ハクライ屋 横浜市中区野毛町3-125

~~~ §4、コロッケfile.3 グルメショップ・カネヒラの「浜の名物三角コロッケ」 90円 ~~~

グルメショップ・カネヒラの写真
グルメショップ・カネヒラ
浜の名物三角コロッケの写真
浜の名物三角コロッケの写真
浜の名物三角コロッケ

桜木町から更に南下して、駅でいうなら根岸と磯子の間ぐらいにある浜マーケットを訪れました。
この浜マーケットはショッピングセンターのような類ではなく、昔の市場っぽい場所に小売店が軒を連ねています。
いかにも地元の人のための商店街といった感じの場所で、なんとも味わいのある雰囲気をしていました。

このマーケット内に軒を連ねているグルメショップカネヒラがお目当ての店で、なんと横浜のガチコロで一位を獲得したコロッケが売られています。
訪れたときも店の前は人だかりができていて、コロッケの人気、そしてお店の人気の程がよく分かりました。

ガチコロで一位を獲得したのは「浜の名物三角コロッケ」でその名の通り三角の形をしています。
なぜ三角形をしているのか。
店主の話では、わからないそうです・・・。
祖父の代から素材のじゃがいもにこだわって作っていたそうですが、形に関しては気がついたら三角形だったとかなんとか。
でもこのユニークな形もここのコロッケを特徴付けているような気がします。

味の方は結構しっかりとした味が付けられていました。
これはこれでおいしいのですが、ポテトの柔らかい味を期待して食べるとちょっとガッカリするかもしれません。
「横浜ソース」をかけて食べるとおいしいと紹介文に書いてありましたが、このままソースを付けずにスナック感覚で食べるのがおいしいと感じました。

*Info* グルメショップ・カネヒラ 横浜市磯子区久木町20-5(浜マーケット内)

~~~ §5、散歩file.1 鷹取山と磨崖仏~~~

磯子の浜マーケットからは一気に南下して追浜まで来ました。
さすがにコロッケばかり食べ続けていてはお腹がきつい。
油とジャガイモの組み合わせはポテチと一緒。
そう考えると、コロッケの食べ歩きなんていうものは結構ヘビーな企画ともいえます。
適度に運動を兼ねた観光をしてカロリーの消費を行い、また消化時間も稼がなければこの食べ歩きはすぐに行き詰まってしまいます。

もちろんそれは計画段階でわかっていたこと。
観光を織り交ぜた計画を立てたのですが、やはりコロッケの食べ歩きに似合うのはB級スポットです。
B級グルメにB級スポットにB級人間・・・・いや最後のは否定するとしても、探検気分というか、童心に戻れるような場所というか、コロッケを買い食いしながら回るにはワクワクするような場所の方がふさわしい。
と言うことで、まず選んだ先は追浜から少し山側に入った場所にある鷹取山でした。

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鷹取山は、追浜の東(横須賀市北部)と逗子市との境にある海抜139メートルの山です。
鷹取山の地名の由来は、鎌倉時代に大田道灌がしばしば鎌倉から訪れて鷹狩りをしたとか、献上された鷹に満足し「鷹取山」と名づけたとかいった命名伝説が残っているそうです。
現在は鷹取山公園として整備されていて、山頂の展望台からは晴れていれば富士山から伊豆、箱根、房総半島まで雄大なパノラマを楽しむことができ、休日にはハイキングコースを楽しむ人でにぎわいます。

この鷹取山に登って展望台からの眺めを楽しもう。
それではB級スポットになっていません。
ここの面白いところは山自体がちょっとユニークな景観を持っていることなのです。
それは垂直に切り立った岩石のある景観で、別名「湘南妙義」とも呼ばれているそうですが、まあそれはちょっと、いや、かなりオーバーな感じがします。

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石切り場跡と無数のハーネスの穴の写真
石切り場跡と無数のハーネスの穴の写真
石切り場跡と無数のハーネスの穴

その鷹取山へはトンネル付近にあった登山口から登りました。
少し登ると辺りは一帯は垂直に切り立った岩肌が露出しているような風景になりました。
この不自然かつ、特徴的な崖の景観は、石切場だった名残で、ここはかつて採石場だったのです。
明治中期から昭和初期頃まで石が切り出され、鷹取石として東京、横浜に出荷されていたそうです。
なんでも耐火性に優れ、土蔵などの建築用材や家庭用のカマドにも利用されていたとか。

ただ関東大震災で使用していた鷹取川の水路が使えなくなったり、コンクリートの登場で衰退してしまったとか。
その後使われなくなった石切場ではロッククライミングの練習が盛んになったとかで、現在この垂直に切り立った崖には無数の穴があいています。
これらの穴はロッククライミングの練習で打ち込まれたハーケンの跡なのです。

その数や無数。まじまじと見ると背中がかゆくなってきたりします・・・。
いや、本当にそれぐらい無数に穴があるのです。
この石切場跡とロッククライミングの跡。
二つが混じり合って面白い景色を作っているといった感じでしょうか。
しかしながらここの岩はもろく、ロッククライミングにはあまり向かない岩質だとか。
事故も多く起きたことから現在では鷹取山公園での岩登りは原則禁止となっていて、岩登りをする際には鷹取山安全登山協議会への登録などが必要となっているようです。

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磨崖仏、弥勒菩薩尊像の写真
磨崖仏、弥勒菩薩尊像

ここ鷹取山の凄いのはこれだけではないのです。
なんと崖を利用して巨大な磨崖仏が彫られているのです。
しばらく登って少し開けた場所にその磨崖仏、弥勒菩薩尊像があります。
これが周りの風景と全くマッチしていなく、ちょっと浮いた存在なのです。
このアンバランスさがいかにもB級スポット的で何ともいい感じ。
おまけによく見ると仏像の足にもハーネスを打ち込んだ跡が・・・。
いやそれはやっぱりいかんでしょ。

この磨崖仏はなんでも横須賀市在住の彫刻家、藤島茂氏が昭和35年から約1年かけて製作したものとかで、像高約8m、像幅約4.5mもあります。
崖と磨崖仏といえば以前訪れた事のある三浦半島の対岸にある鋸山を思い出してしまいますが、規模は運電の差。
比べてはいけないといった感じです。
ちなみに釈迦如来像の磨崖仏もあったそうですが、すぐそばにある鷹取小学校建設の時に破壊されたとか。
何とももったいない。
と感じるのはB級スポットファンだけでしょう。

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展望台からの眺望の写真
展望台からの眺望

磨崖仏を過ぎるとトイレなどがある広場に出ました。ここには仰々しいフェンスが設けられていて、徒歩の人しか中に入れないようになっていました。
これは自転車やバイクが入らないようにするためなのでしょうか。
ちょっとビックリ。
この広場ではクライミングやウォーキングの集団が休憩をしていて賑やかでした。

ここからもう一頑張り。
山頂に設置されている展望台へ向かいました。
ここからの眺めはいいはずなのですが、あいにくと雲が多い天気なので、富士山や房総半島が見えることはありませんでした。
次は是非スカッとした快晴の時に訪れたい。

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仏像のインディーズ作品の写真
仏像のインディーズ作品
禁止の立て札と仏像の写真
禁止の立て札と仏像

これで目的は達成。
いやいやまだまだあるのです。
下りながら訪れたのが、なんとも怪しいというか、密教っぽいエリアです。
ここには崖に彫られたり、描かれた仏像の数々があるのですが、なんじゃこれ!といったものが多いのです。

これぞ仏像のインディーズ作品というのでしょうか。
その描かれた仏像の前には「壁面に彫刻したり、塗装したりすることを禁しします。横須賀市」の立て看板が。
ってこれは完全に落書き扱いなのか・・・。

宗教の自由といっても近所の公園のトイレの壁に仏像が彫られたらたまらないもんな。
町中に若者がペンキで落書きをするのが許されないように、いくらありがたい仏像様でもやはりここに仏像を彫ったり、描いたりするのも許されないのです。
なんとも始めて仏様の落書きを見た気がします。

釈迦如来像の磨崖仏も鷹取小学校建設のために破壊されたりと、市もこのような絵や彫刻の扱いには苦労している感じです。
でも見る方としては仏様の落書き、いや作品?はなかなか面白いかも。
このまま百年放置されれば、後世の人に仏像として認められるのでしょうか。
ちょっと気になります。

~~~ §6、コロッケfile.4 横須賀海軍カレー本舗の「海軍カレーコロッケ」 120円 ~~~

鷹取山でいい運動をした後は、一気に横須賀にと思っていたのですが、後輩が横須賀の手前の汐入に是非行きたいと提案してきたので、まずは汐入に立ち寄りました。
で、訪れたのは汐入駅。
よく分からないままついて行くと、おもむろに駅の写真なんか撮りだしていて、変だなと思いつつふと周りを見ると、同じように写真を撮っている人が何人もいたりして・・・。
これは何事だ。私の知らないところで何かが起きている・・・。

なかなか教えてくれない後輩に無理矢理聞くと、今放送されている「たまゆら」というアニメの舞台になったとか。
なるほどようやく理解できました。
それにしてもアニメの影響恐るべしだな。
ふと後輩に任せてアニメに関わる場所を巡る旅も面白いかなと思ったものの、アニメを見ていなければ今回の私のように面白味が全くないので、やっぱりそれは難しいなと思い直しました。

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横須賀海軍カレー本舗の写真
横須賀海軍カレー本舗

後輩が満足すると、汐入から横須賀へ。
横須賀といえばやっぱり海軍カレー。
海軍カレーコロッケはないかと調べてみると、海軍カレーの中心的な存在の横須賀海軍カレー本舗で取り扱っているとわかり、そこへ向かいました。
観光案内所も兼ねているのと、何かのイベントのスタンプラリーの設置ポイントとなっていたので、建物内部は大混雑。
併設されているレストランも長い行列ができていました。

もしかしてコロッケはレストランでしか食べられないのか。
この行列に並ばなければならないのか・・・と思ったら、土産物屋の奥の売店でも買うことができました。
ただ上のレストランで揚げるので15分ぐらい時間がかかるとの事。
まあせっかく来たし、これが目的なのでしばらく店内を散策しながら待つことにしました。

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売店内を散策していると、やはりカレー関係のお土産やグッズばかり。
レトルトも沢山置いてありました。
その中に先ほど訪れた汐入が舞台の「たまゆらカレー」なんていうのもあり、後輩がもの凄く欲しそうにしていましたが、恐ろしく高かったので諦めていました。
そうこうしているとコロッケができあがり、混雑した店内の奥のカウンターで食べることに。

海軍カレーコロッケの写真
海軍カレーコロッケの写真
海軍カレーコロッケ

食べ始めると、視線が・・・。
やっぱり視線が・・・。
なんか後ろからチクチク刺さってくる感じ・・・。
かなり強烈なプレッシャーを背中に感じつつ食べる羽目に。
何人かの人は係の人に「コロッケを食べられるのですか。」などと尋ねていましたが、15分以上かかることを知ると諦めていました。

コロッケは厚さがあり、ボリューム満点。
レストランが混雑していなくても、これだけの厚さのコロッケを揚げるにはそれなりに時間がかかることでしょう。
味の方はこれがおいしい。
いや、かなりおいしい。

正直、観光用のコロッケというか、話題性を求めたコロッケぐらいとしか思っていなかったので、このおいしさには驚きました。
期待していなかった分、衝撃もでかいということでしょうか。
これはこんなところで埋もれさせていてはいけない。
今すぐにでも全国展開すべきだ!と思ってしまうほどおいしかったのです。
もちろん普通のコロッケと違って味のあるコロッケなので同じ評価ができませんが、なかなかレベルの高いコロッケといえるのではないでしょうか。

*Info* 横須賀海軍カレー本舗 横須賀市若松町1-11-8 YYポート横須賀

~~~ §7、コロッケfile.5 マルシンフーズの横須賀コロッケ(肉コロッケ) 40円 ~~~

横須賀からは内陸に進路をとって衣笠へ向かいました。
衣笠はJR横須賀線の衣笠駅を中心に商店街が栄えている町です。
その衣笠商店街の中に古くからあるマルシンフーズが今回の目的地でした。
このマルシンフーズは他にも根岸や池上などにもあるようで、また肉のマルシンともいうのでしょうか。
その辺の事情は地元民ではないのでよく分かりません。

衣笠商店街のマルシンフードの写真
衣笠商店街のマルシンフード

衣笠商店街のアーケードにマルシンフードがありました。
でかでかと掲げられている横須賀コロッケの看板がなかなかいい感じで、これから食べるコロッケにも期待が高まります。
並べられている総菜、コロッケに関しても沢山の種類がありましたが、ここは普通のコロッケと肉コロッケを一個ずつ頼みました。
値段は両方とも40円。
通常価格なのに激安です。
本当はそれぞれを一個ずつ頼みたかったけど、そろそろお腹の方もきつい。
まだ食べ歩きが続くことを考えて、後輩と半分ずつにして食べることにしました。

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肉コロッケと普通のコロッケの写真
肉コロッケと普通のコロッケの写真
肉コロッケと普通のコロッケ

その場で揚げてくれ、店の前に置いてあった椅子で早速試食タイム。
コロッケは両方とも普通の形で混ざると分からなくなってしまいます。
でも半分に割ってみると、肉コロッケは非常にジューシーで、普通のコロッケは普通・・・、って当たり前か。

食べてみると肉コロッケのジューシーさがたまらない。
なんていうか、メンチとコロッケの中間というか、肉まんのような感じというか、40円でこれは素晴らしいの一言。
この店の看板メニューとなっているのも納得です。
普通のコロッケの方は・・・、肉コロッケの衝撃に吹き飛ばされてしまいました・・・汗。
店の人の対応もよかったし、これは近所に是非欲しい店。
なんといっても40円は魅力的。そして肉コロッケをつまみにして飲めば最高。
いや、ない方がいいのか。あったら確実にメタボになりそう・・・。

*Info* マルシンフーズ 横須賀市衣笠栄町1-70(他にもチェーン店あり)

~~~ §8、コロッケfile.6 浦賀、パン市場浜田分店のコロッケパン 130円 ~~~

パン市場浜田分店の写真
パン市場浜田分店

衣笠からちょっと戻るような形で浦賀にやってきました。
三浦半島のコロッケを調べていたら、浦賀にあるパン市場浜田分店で売られているコロッケパンの評判がいいのに目がとまりました。
でもパン屋のコロッケといえば普通のコロッケだよな。
どう頑張っても専門店のコロッケとは比べようがないような・・・。
そこまで食指が動かなかったのですが、HPを見ると大正3年から浦賀で頑張っているという大変歴史があるパン屋ということ驚きました。

そしてそのパンへの作り方を読むと、無性に食べたくなってしまいました。
しかも訪れる日がちょうどお客様感謝デーの26日と重なることから20%オフ。
だったら行かなければ・・・と足を運んだわけです。

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のパン市場浜田分店のコロッケパン写真
パン市場浜田分店のコロッケパンの写真
パン市場浜田分店のコロッケパン

ある程度地図で目星を付けて訪れたのですが、なかなか分かりつらい場所にありました。
店の前にバイクを停めて早速中に入ると、ちょうどコロッケパンが二個置いてありました。
他のパンも欲しいところだけど、お腹が一杯。
コロッケパンのみを購入して店の外で食べました。
まずはパンから。ふんわりとした感触とほのかな甘さがいい感じ。
そしてコロッケも味付きの総菜的なコロッケですが、まあ合格点。

さすがに今まで揚げたてのコロッケばかりを食べ続けてきたので、コロッケがモサモサしてジューシーさがないのが気になりましたが、コロッケパンとして考えるなら美味しさ、バランスはなかなもの。
何よりソースや他の具材に頼らず、シンプルにパンとコロッケだけというのは何とも手抜き・・・、いやいや、シンプルに満足行くものを作れるのはやはりそれぞれのレベルが高い証拠ではないでしょうか。
ただお腹の方が・・・一杯。
パンの分もお腹が膨れるわけで、一個を半分に分ければよかったと、食べた後で思ってしまいました。

*Info* パン市場 浜田分店  横須賀市浦賀町5-7-5

~~~ §9、散歩file.2 久里浜霊園と三浦大仏 ~~~

浦賀から久里浜へ。久里浜といえばペリー上陸の地。
ペリー公園の上陸記念碑や記念館が有名ですが、何度も訪れているのでパス。
今回向かったのは隣の野比駅から少し山沿いに入った久里浜霊園でした。
「霊園って墓地ですよね?」
そう戸惑う後輩に、まあ行ってのお楽しみと含みを持たせておきました。
そうここはただの霊園ではないのです。
大きな三浦大仏が海を見下ろすようにたたずんでいたり、多くの石像が置いてあったりするようなB級スポットでもあったりします。

少し迷いつつ久里浜霊園の入り口へ。
ここの入り口がわかりやすいようで、わかりにくい。
というのも仰々しい門があり、宗教施設なのか、霊園なのか分からなかったからです。
ここからひたすら坂道。
途中で寺院や墓地の管理施設の建物があり、案内板によるともう少ししたら閉園時間とか。
急いで見学をしなければ。

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久里浜霊園からの眺望の写真
久里浜霊園からの眺望

すぐに上を目指しました。
ここからは対向車が来たらバイクだとピンチというような狭い急な坂道が続きました。
徐々に標高が高くなり、ふと海の方を見ると、なんとも眺めがいい。
これはB級スポットではなく、景色を見るために来てもいいかも。
ってよそ見をしていては危ない。
慎重に登り続けると、前方に噂の大仏を発見。
その横の駐車場に止めて付近の散策を始めました。

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手首の石像の写真
手首の石像

大仏は後回しにして、まずは一番上にある芝生広場へ向かいました。
ここには五重塔を始め、様々な石像が置いてあります。
ひときわ目を引くのが一番奥にある聖域のようなエリア。
入り口には一対の印を結んだ手首の石像が置いてあるのですが、遠くから見ると入っちゃ駄目とも見え、近づくと入ってOKといった感じに見えるといったオブジェです。

で、構わず中に入ろうとすると、ビリビリと印を結んだ結界のパワーによってはじき飛ばされて・・・、てな事は残念ながら起こらなく、中には沢山の観音様に守られた涅槃仏が横たわっていました。
なんでもかつて起こった4幼女連続殺害事件の供養塔だとか。
そういえばそんな事件があったな・・・、いや思い出したくもない事件です。

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なんかOKな図の写真
なんかOKな図

あまり騒ぐ場所でもないし、罰が当たったりしたら大変なのですぐに撤収。
手首の印のゲートから戻ろうとすると、今度こそOKのポーズ。
その先には五重塔。
涅槃仏は毎日こんな光景を見ているのか・・・と思わず笑みがこぼれてしまいました。

この広場には他に羅漢像やでかい石像の達磨などがあり、不思議な空間となっていましたが、以前訪れた人の話ではもっと色々なものがあったと聞いていたので、これは震災の影響かなんかで取り除かれてしまったのでしょうか。
五重塔はちょうど夕日が当たっていることもあって遠くから見ると形が整っていて非常に美しく感じました。
なんでも法隆寺の五重塔を参考にしているとか。
近くに行ってみましたが、中には入れなかったのでそのまま大仏へ向かいました。

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三浦大仏の写真
三浦大仏

三浦大仏は昭和58年に造られたもので、高さは13.5m、台座とあわせると21メートルm程になります。
この大仏はよくあるお手軽なコンクリート製ではなく、なんと切り出した石を積み上げた石像大仏です。
崖を削って造る磨崖仏では大きな大仏はありますが、このような形式の大仏は珍しい。
けど・・・、近くで見ると、顔の部分はものすごく美しいけど、それ以外は彫刻の粗さが気になるし、結構石の継ぎ目も目立っています。
まじまじと見るとちょっと違和感を感じる大仏でしょうか。

台座部分は納骨堂となっているようですが、仁王像が番人となっている扉は固く閉ざされていて、中に入ることはできませんでした。
本当はもう少しゆっくりとしていたいけど、門を閉められでもしたら大変。
見学後は速やかに山を下りました。

~~~ §10、コロッケfile.7 三崎のマグロコロッケ 100円 ~~~

辺りがかなり薄暗くなってきたので、わざわざ行くべきか迷ったのですが、ここまで来たんだし、やはり三浦半島のコロッケを語る上でこれは外せないだろう。
ということで、三浦半島の付け根にある三崎を目指しました。
三崎といえばマグロが有名。
そしてここではマグロを使った懐石料理、海鮮料理、漬け丼とかが有名なのですが、トロマンなどのB級グルメやマグロマドレーヌなどといった珍メニューも揃っています。
そしてコロッケに関しても当然というか、マグロコロッケというものがあったりします。

三崎で向かったのは産直販売センターとなっている「うらり」。
ここでは数々の海鮮を扱う店が軒を連ねて、観光客が来るのを手ぐすねを引いて待っています。
っていうのはどこの観光地でも一緒なのですが、ここは市民ホールが併設されていたりと市民の憩いの場にもなっていたりと地元の人の施設でもあります。
地方の道の駅みたいなものでしょうか。

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マグロコロッケの写真
マグロコロッケの写真
マグロコロッケ

ここの産直センターにある清月という店だったと思いますが、マグロコロッケというものを販売しています。
元気なおばちゃんが必ず声をかけてくる店です。
昔訪れたときに食べた事があって、そのときはあまりおいしいと感じなかったので、今回は後輩に食べさせる、いや食べてもらうつもりで一個のみ購入しました。
そして休憩場所で試食。

少し分けてもらったのですが、あれ、なんか普通・・・。
以前はマグロがドカッと偏って入っていたため、シーチキンとポテトのかみ合わないコロッケといった印象だったのが、今回は普通になっていました。
以前がたまたま悪かったのか、改良したのかどっちなのでしょう。
ある意味ガッカリであり、別の意味ではホッとしました。(*写真は以前食べたときのもの、半分ポテトで半分シーチキンってな状態でした。)

*Info* 三浦「うらり」内の産直販売センター  三浦市三崎5ー3ー1

~~~ §11、コロッケfile.8 旭屋牛肉店の葉山コロッケ 70円 ~~~

三崎からは一気に葉山まで北上しました。
距離が長いので途中色々と寄りながら移動したいところですが、日が短い季節なので5時にもなるともう観光どころではありません。
そして葉山の旧道を走り、揚げ物の臭いが漂ってきたら到着。

旭屋牛肉店の写真
旭屋牛肉店(以前訪れた時の写真)

今回の訪問店は旭屋牛肉店。
おそらく三浦半島で一番有名なコロッケ屋といえば、この葉山にある旭屋牛肉店になるでしょうか。
ガイドブックに載ったり、テレビで紹介されたりと知名度は抜群なので、 いつ訪れても店内に人がいるように感じます。
おまけに100年以上葉山で営業しているという老舗でもあったりします。
今回の三浦半島コロッケ巡りもこの旭屋牛肉店がなければそういった試みを思い付くことはなかったでしょう。

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葉山コロッケの写真
葉山コロッケの写真
葉山コロッケ

旭屋牛肉店の看板メニューは葉山コロッケ。
高級葉山牛を使ったコロッケ・・・・と、どこかのサイトに書かれたのを信じて訪れたのですが、そうではないようです。
お店の説明では厳選された国産の牛肉と豚肉を玉ねぎと一緒に炒め、上質のジャガイモを混ぜ合わせて作っているそうです。

葉山の名はやっぱりこの地で100年以上営業している故の愛情でしょうか・・・・。
いや、100年も営業していればこれが葉山でのコロッケの味、スタンダードレシピとなるのでしょう(勝手な想像)。
味の方は上品な味わいといった感じで、下味もしっかりしていてなかなかおいしい。
値段も手頃だし、正統派コロッケの鏡といった感じでしょうか。
その分、こういうコロッケだといった説明がうまくできなかったりします。

*Info* 旭屋牛肉店 三浦郡葉山町堀内898

~~~ §12、コロッケfile.9 鳥小屋のチョココロッケ ~~~

葉山から鎌倉市内へ。
さすがに辺りは真っ暗。
おまけに胃の中も油で真っ黒・・・って、ヤニではないのでそんなことはないでしょうが、結構胃も重く、ブラックな状態でした。
鎌倉といえば鳩サブレが定番でしょうか。
でも今はそんなものを想像すると胸焼けが・・・。
そもそも今回のテーマとは違います。

で、鎌倉といえば駿河屋本舗の鎌倉コロッケ。
神戸コロッケほどではありませんが、関東では比較的名が知れていたりします。
まずはその鎌倉コロッケを食べようということで、江ノ電鎌倉駅を訪れたのですが、なんと売り切れで営業終了とのこと。
まだ5時半だというのに・・・。ちょっとビックリ。そして残念。

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鳥小屋の写真
鳥小屋のチョココロッケの写真
鳥小屋のチョココロッケの写真
鳥小屋のチョココロッケ

せっかく鎌倉に来たことだし、もう一つ有名な鳥小屋を訪れてみました。
この鳥小屋のある通りは駅へ通じる賑やかな小町通りで、観光客がわんさか歩いていました。
で、鳥小屋の前にもわんさかと人がいました。
ガイドブックに載っていたり、テレビで紹介されたりしているようなので、このような人気店になっているのでしょうか。

メニューを見ると得体の知れないコロッケが並んでいました。
牛肉コロッケに、黒胡麻、抹茶、紅芋、梅、チョコ・・・って、ソフトクリームのメニューかと疑ってしまいます。
値段は全て200円。
ちょっと高いけど、せっかく鎌倉に来て何も収穫がないのも虚しいし・・・、食べてみるか。
でも胃が重いし、値段的にお手軽感がないので、後輩と一個を分けることにしました。

で、購入したのはブラックな胃袋と話題性を考えてチョココロッケ。
半分やけくそといった感じ。
早速割ってみると黒い物体が・・・。
食べると当然チョコの味が・・・。
甘さがほどよく抑えられているので、そこまでまずくはないのですが、やっぱり失敗感が・・・。
まあ人それぞれ好みは違うということでこれ以上の評価はやめておきます。
でもやはり今まで商店街のコロッケを中心に回ってきたので、この観光地プライス的な値段と、接客の対応はちょっと受け付けませんでした。

*Info* 鳥小屋 鎌倉市小町2-10-4

これで終わりにしようかと思ったけど、口直しに・・・、いや、鎌倉コロッケが食べれなかった分、もう一軒コロッケ屋に向かうことにしました。
で、バイクのところへ戻ると、交通指導員の人がバイクを囲んでいたりして・・・。
「すみません。今動かします・・・・。」危なかった・・・。
こんな時間でもやっているのか。
いや、まだ6時になっていないのか。
何にしても気をつけよう。とまあ慌てて出発。

そして平塚にある湘南コロッケの店を目指したのですが、店に到着してみると、「今日はもう売り切れてしまったのよ」とおばちゃんに申し訳なさそうにいわれ、またもや撃沈。
しょうがない夕食でも食べて・・・、いやお腹が一杯で食べれない。
途中、マックに寄って口直しのコーヒーを飲みつつ、今日一日のコロッケ談義に花を咲かせた後に解散しました。

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今回のツーリングはコロッケというあまりツーリングらしくないテーマで行いました。
実際に 行ってみた後での感想は、なんというか、これはこれでおいしいし、あまりお金がかからないし、店を探したりするのも楽しいし、それにお腹をすかせるためにいくつかB級スポットなどを織り交ぜれば10才若返った気分になれるしと、なかなか楽しく、満足感一杯のツーリングだったかなと。
後輩にも好評で、次はもっと違った場所へのコロッケ旅第二弾を行おうかなともくろみ中です。
とりあえず鎌倉コロッケと湘南コロッケから初めて西へ向かうか・・・。
とまあ考えるとまた楽しくなり、お腹がすいてきます。

そしてもう一つ、コロッケ屋を回っていて思ったのは、コロッケ屋の人の良さでしょうか。
コロッケがそうであるように作る人もやっぱり暖かみのある人間になのです。
ツーリングではあまり人と人とのふれあいが多くないので、こういったコロッケ屋を巡る旅はなんていうか、ローカル線を旅している気持ちというか、とても心地よいものでした。
やっぱりコロッケは偉大な食べ物だ。
というのがツーリングを終えた後の率直な感想でした。

三浦半島コロッケツーリング  ー 完 ー

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<国内の旅やバイクツーリング日記 三浦半島コロッケツーリング 2012年1月初稿 - 2015年10月改訂>