風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

~ 国内の旅やバイクツーリング日記 ~

佐渡島一周ツーリング

*** ページの目次 ***

~~~ §1、佐渡へ ~~~

<2003年8月>

6月の終わりに愛車3号となるブラックバードを購入しました。
久しぶりに自分のバイクを持てたのでうれしいこと。
この夏は今まで乗れなかった憂さを晴らすように、友人と後輩のレースを応援するために鈴鹿まで行ったり、一週間の夏休みを利用して一人で九州へ遠征するなどバイク三昧な夏をすごしました。

そして今回もその勢いに乗じて友人と泊りがけでツーリングに出かけることにしました。
どうせ泊りがけで行くなら普段行かないような場所にしようではないか。
どこか面白そうな場所は・・・と検討し、昔から興味のあった佐渡島を一周することにしました。
しかし、今回のツーリングは有給などを利用して行くのではなく、土日を利用した短い日程だったのと、いつもながらの貧乏ツーリングだったので、体力任せのかなりハードな行程でのツーリングとなってしまいました。

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旅の始まりは仕事を終えた金曜日の夜。
まずは経費節減の為、延々と東京から17号を新潟に向けてひた走りました。
下道で全部走ると大変なので、関越トンネルだけは高速で抜けようと計画していたのですが、トンネル手前のインターで入り損んじてしまい、結局ワイディングのきつい三国峠までも走ることに。
金曜の夜中なので走り屋がわんさかいて、もの凄いスピードであおられて怖い思いをするのでは・・・とビビリながら走っていたのですが、特にそういう車はいなく無事に峠を越えて新潟へ入りました。

しかしホッとしているのも束の間、山を越えると微妙に雨がポツポツと・・・。
同伴している友人は筋金入りの雨男。
彼と走るといつも雨のイベントが必ずあるような・・・いやもしかしたら俺か?
きっと変わりやすい山の天気のきまぐれにちがいない。

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新潟県に入り、山道を完全に抜けると雨は完全に止み、道も一気によくなりました。
さらに新潟市が近くなると、道が高速道路のようになり、なんとも快適。
スイスイと走れていいんだけど・・・、早朝とはいえ勝手が分からないので微妙に覆面とかが怖い。

一般道を 高速道路感覚で走っていて交通違反で捕まったりすると、一発免停なんて恐ろしい結果になりかねない。
急いでいないし、ここは大人しく車の流れに任せて走る事にしました。
何よりも旅始めに捕まってしまったりすると気持ちがブルーになり、その後の旅が一気につまらなくなってしまうものです。

しばらく走ると新潟港の標識があり、バイパスを降りました。
この後は親切なほどあちこちにある標識を辿っていくと、無事に新潟港に辿り着けました。

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時計を見ると、5時少し前。
フェリーの出発は6時だから、計算通りになかなかいい時間に到着したものです。
まずは先に乗船手続きをしておこう。
積めるバイクには限りがあるとかいう話だから、もうバイク用のチケットは売り切れですってな事になったら最悪です。
まあそんなことはないと思うけど、そうなってしまった場合、佐渡行きの計画自体を変更しなければならなくなってしまいます。

チケットを購入後にバイクに乗ってコンビニを探して朝食をとったり、ガソリンの給油をすればいい。
そう思っていたのですが、乗船手続きを行ってみると、
「バイクは一番先に積むから列の一番前で待機していてください。もうすぐ積み始めますよ。」と言われ、
すぐに乗船の準備をしなければなりませんでした。

それにしてもバイクの乗船代というのは車に比べると安いものの、結構な値段がするものです。
往復として考えるとかなりの額になってしまいます。
おまけに排気量で料金が区切られているので、250ccに乗る友人よりも多く払わなければならないのが、ちょっと嫌な感じ。

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早朝の新潟港での写真
早朝の新潟港で
船に積まれるバイクの写真
船に積まれるバイク

しばらく桟橋で写真を撮ったり、船に積まれる荷物などを眺めていました。
まだかな。
こんなに待たされるなら、ちゃっちゃとガソリンスタンドとコンビニに行って来ればよかったかも。
そんなことを思っていると、ようやく係りの人が来てバイクを積みますから移動させてくださいとの事。
よしっ、乗船だ。

他にバイクはいなかったので我々が一番手での乗船でした。
バイクで船に入っていくのは変な感じです。
それに床がでこぼこしているので走りにくい事。
「滑りやすいので、転ばないように注意してください」と係りの人が言っていたのも納得。

係の人に誘導された場所は一番前の隅っこでした。
そこにバイクを停めると、係員がテキパキとロープでバイクを固定していきました。
へぇ壁に固定するんだ。
ちょっと見ていましたが、乗用車の乗船が始まったのでここにいては邪魔だ。
客室のあるデッキに上がりましたが、なんか暇。
更に登って屋上の甲板で港の様子を眺める事にしました。

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船から見た新潟港フェリー乗り場の写真
船から見た新潟港フェリー乗り場

しばらく眺めていると、だんだん乗船の為に並んでいた車の列が少なくなっていき、とうとう乗車口が閉められ、橋が上げられました。
そしてボォ~ンと汽笛が鳴って、いざ出港。
煙突から煙が一段と上がり、エンジンが勢いよく動いているのが振動で伝わってきます。

岸からどんどん離れていき、徐々に小さくなっていく新潟港を眺めていました。
ちょうど北朝鮮の制裁問題で、北朝鮮船籍が新潟港に入港するとかしないとかで問題になっていた日なので、早朝とはいえ隣の貨物側の埠頭はパトカーなどの警備車両が沢山停まっていました。
なんかタイムリーな日に来てしまったようです。
まあ変わったものが見られて運がいいということにしておこう。

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港を出てしまうと特に代わり映えのしない風景となり、そのうち飽きて船内に入りました。
腹減ったな・・・。船室に戻る前に食堂に寄ってみたものの、まだ営業していませんでした。
30分後ぐらいに営業するとアナウンスがあったけどそれまで待てない。
腹が減ったけど・・・、それ以上に眠い状態でした。
昨夜から走りっぱなしだからな・・・、寝るか。
二等船室に降りてみると、そんなに混んでいなく、空いたスペースを見つけてごろんと床に横になりました。
最初のうちはなんか何時もと違う感覚の揺れが気になったものの、すぐに夢の世界へ旅立っていきました。

の写真

~~~ §2、佐渡上陸 ~~~

船が佐渡の玄関港である両津港に着きました。
いよいよ佐渡ツーリングの始まりです。
でもその前に今日の宿はどうしよう。
探し回ったり、いきなり行って断られるのも嫌だし、今のうちにある程度決めておいたほうが楽かも。

昔、八丈島を訪れた時はシーズンオフともあって宿探しに大変な思いをした経験があります。
離島は特殊な旅事情があると考えておいたほうがいい。
その教訓を生かし、ついでに観光情報の入手も兼ねて港にあった観光案内所で尋ねてみる事にしました。

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観光案内所は港にあり、きれいなお姉さんが一人で業務をしていました。
先客がいて、その人が終わったら私たちの番。
佐渡の観光マップをもらい、泊まりたい「小木」付近の地名を言うと、
「アース・セレブレーションに参加する為に来たのですか?」と予想外の質問が返ってきました。
ん、なんじゃそれ?怪しい宗教行事とか・・・・。

「いや、バイクで佐渡島を一周しようかなと思って来たんですけど・・・」ととまどいながら答えると、
「そうなんですか。それは頑張ってください。」と係りのお姉さんは目を輝かせていました。
そして「小木周辺はフェスティバルで宿が混みあっているから、バイクだし、少し離れた所に料理が美味しい宿があるからそこにしたほうがいいよ」と教えてくれ、予約を入れてくれました。

しかしなんだ、そのアースなんとかって。疑問は聞いてみるべし。
尋ねると、小木で昨日から明日まで開かれている国際的な太鼓のお祭りだとか。
そういえばニュースか何かで、昨年の長野オリンピックで演奏された和太鼓の勇壮さに感化されたとかで、世界的に和太鼓ブームになっているとかなんとか・・・、言っていたような・・・。
しかし何で佐渡なんだ。太鼓の名産地とか・・・。
全然太鼓というものの知識がないのでわかりません。
まあいいか、宿から近い事だし気が向いたら見に行ってみよう。

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佐渡の電話ボックスの写真
佐渡島上陸記念?

案内所のお姉さんにお礼を言って外に出ました。
そしてバイクのところに戻ろうとすると、港に面白いものを発見。
それは佐渡のおけさをイメージした電話ボックスでした。
これはいい上陸記念になるぞ。写真を撮っておこう。
佐渡島に上陸して最初の写真が電話ボックスでの写真とは・・・相変わらずな我々でした。

さあ佐渡一周の旅へ出発だ。
といきたかったのですが、この先どこにガソリンスタンドがあるのか心配だからと友人が給油をすることにしました。
新潟港で入れ損なったから仕方ありませんが、値段を聞いてビックリ。
東京よりも20円以上も高いぞ・・・。でも離島という事を考えるとしょうがないのかな。
それに高いからって入れないわけにはいかない事だし。
そのうち自分も入れなければならなくなるので覚悟しておいた方がよさそうだ。

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佐渡の漁村での写真
佐渡の漁村で
トンネルでの写真
トンネルで

現在位置は佐渡の真ん中にある両津港。
このツーリングの第一目標は佐渡島を一周する事でした。
右回り、左回りとあるけど、最初はイベントというか見所が沢山あるほうがいいし、宿の都合を考えてまずは北へ向かい、半時計回りに佐渡島を回っていくことにしました。
給油を終えると北上開始。
佐渡の東側の上部、内海府海岸沿いを走り始めました。

走ってみると、 観光に力を入れているのか、はたまた新潟という土地柄、政治的影響なのか、道がかなり整備されていて快適な事。
道に関しては全く心配はいりませんでした。
おまけに交通量も少なく、辺りの風景はひたすら続く海岸と素朴な漁村ばかり。
これぞのんびりとしたツーリングの模範といった感じで、走っていてとても気持ちいいこと。
はるばる海を渡って来たかいがあったな。
素直にそう感じる道中でした。

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弾崎灯台の写真
弾崎灯台

時々写真を撮る為に停まったりしながら北上し、最初の目的地である弾崎灯台にやってきました。
ここは佐渡の最北端(正式には分かりませんが)なので、いちおう佐渡一周を制覇する上で抑えておかないと思ったからです。
灯台自体はまあ普通の灯台で、中に入れるわけでもないので写真を撮ったら目的を達成。
これで 最北端制覇!

海岸付近には遊歩道のような砂利道があり、その先には二ツ亀と呼ばれる巨岩が遠くに見えました。
次の目的地にしている場所だし、いい写真が撮れるかもしれないしと、少し海岸沿いを歩く事にしました。

10分ぐらい歩くと、目の前の眺望が一気に開け、二ツ亀がよく見えるようになりました。
この付近は磯遊びをするにはもってこいのようで、辺りの岩場では家族連れが磯遊びやバーベキューしていました。

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二ツ亀の巨岩の写真
二ツ亀の巨岩

そういえば お盆を過ぎているけどこの付近はクラゲは出ないのだろうか。
ちょっと気になったのですが、楽しそうに泳いでいる感じではまだいないのかな。
クラゲにさわると痛がゆくてたまらないんだよな・・・。
ってまあそんな事はいいや。
せっかく来たので記念撮影をしておこう。
二ツ亀の岩を背景に写真を撮っておきました。

でもどうやってみたら亀に見えるのだろう。
見る角度が違うのかな。
しばらく友人と考えるものの疑問。
なんかここから見る限りでは恐竜とか、ワニっぽいぞ。
もし佐渡にワニが生息していたらワニ岩って名前になっていたかもしれないな。
そんな事を考えると、岩も面白く見えてしまいます。

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賽の河原の写真
賽の河原

北側の先端部にはもう一箇所訪れたい場所がありました。
それは賽の河原。佐渡といえば金山と賽の河原。
なぜか昔読んだ本の印象が強くて、私の頭の中にそういう図式が出来上がっています。
賽の河原とは、幼くしてあの世に旅立った子供の霊がこの世に戻ろうと石を積み上げるのですが、鬼がそれを崩し続けるといった地獄絵巻が延々と繰り返されるような悲惨な場所です。

3キロほど走ると、到着。
駐車場から川原を歩き続けると、道脇にはひたすら石が積まれていました。
少しでも子供達のためにという親心がそうさせているのでしょう。
なんか殺風景な場所というか、地獄絵巻にふさわしい場所というか、心にひしひしと訴えるものがあります。
そんな中をひたすら進むと、大きく開いた洞窟がありました。
賽の河原霊場との案内板があり、ここが中心部のようだ。

賽の河原のお堂内の写真
賽の河原霊場

洞窟内はお地蔵様と風車ばかりという異様な光景でした。
なんかえらいところへやってきたものだ。
空気が非常に重たく感じる・・・。
異様な雰囲気に飲まれつつ手を合わせておきました。
ついてきっちゃってタンデムシートに座っていたら大変だし・・・。
うぐっ、想像したら寒気が・・・。
バックミラーを見られなくなってしまう。
南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・・。
駐車場に戻るときに一つ石を積み重ねて行くことにしました。

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大野亀岩の写真
大野亀岩

賽の河原を後にすると、少し南下して大野亀といわれる岩というか、ちょっとした半島のような場所で停まりました。
また亀か。さっきの亀もいまいちだったし・・・。
見るだけでスルーしようかなと思ったのですが、結構観光客が歩いているのでとりあえずはバイクから降りてみることにしました。

そして観光客が歩いている方向へ向かうものの、そこには大きな岩山があるだけ。
どこが亀なんだ。よくわからん。
しかも他の観光客はその岩山目指して登っているし・・・。
半島に突き出ているから上からの眺めはよさそうだけど・・・。
時間的にも体力的にもあんな高いものに登ってられんという事で、写真を撮って出発する事にしました。

大野亀岩の写真
横から見た大野亀岩

少し走り、ふと横を見ると、さっきの大野亀の岩山がよく見えました。
あっ、これは・・・亀だ。確かに亀の頭に見えるぞ。
あら不思議というか、こういうことだったのか。
すぐ間近かで見ても亀だと分からなかったはずです。
見る場所によってこういうものは違うんだな。
この感動をってことで、 バイクを停めて写真を撮っておきました。
でもあれに登らなくてよかった。
ここから見ると急な斜面になっているし、結構な高さがあります。

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舟かくし岩の写真
舟かくし岩

その後はまた少し南下して北鵜島公園を訪れました。
ここは舟かくし岩で有名なのですが、さっきから岩や海岸ばかり。
いや、いい景色なんだけど・・・。
海もきれいだし・・・。
でもちょっと食傷気味になってきました。
なんかもうちょっと違ったものが見たい。
そんな感じだったのでさっと回って終了。
すぐにバイクのところへ戻りました。

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ここからは外海府海岸を一気に南下。
そして海府大橋に差し掛かかると、あまりの凄さにバイクを停めました。
この橋は凄い。
なぜなら大ザレの滝が目の前を落下していたからです。
しかも下を見ると恐ろしいほどの断崖絶壁。
半端な高さではないので高所恐怖症の友人にいたっては海側の橋の隅に行く事さえ出来ない状態。
いや高所恐怖症でない私でもかなり腰の引けるような高さでした。
全く持ってよくこんなところに橋を造ったなと素直に関心してしまいます。

海府大橋と大ザレの滝の写真
海府大橋と大ザレの滝

でも大雨の時などはきっと滝の水が橋にまでかかって通行止めになるのでは・・・。
何かと話題のつきなさそうな橋ですが、こんな佐渡の目立たないところに埋もれていていいのだろうか。
本来もっと有名になるべき橋のような橋ではないのだろうかと思ってしまいました。
幸いなことに他に観光客がいたので、写真を撮ってもらうことにしました。

その後は尖閣湾などを見学しながら、ひたすら外海府海岸を南下しました。
どこの観光地に寄っても素朴、自然といった言葉が似合いそうな風景のばかりでした。
少しなんちゃら岩には食傷気味になってしまったけど、 やはり離島のツーリングは面白い。

~~~ §3、金山観光 ~~~

順調に上半分である内海府と外海府沿岸を制覇したので、一応これで佐渡の上側を回ったことになります。
ここで一旦佐渡一周線から離れて内陸部に入り、佐渡金山に向か事にしました。
佐渡といえば佐渡金山。多くの人がそう答えるに違いありません。
そういった佐渡の象徴である金山に行かなければ佐渡に来た事にはならないぞ!
と、ありきたりながら今回のツーリングの第二目標にしていました。

金山そばの写真
金山そば

佐渡金山といえば・・・、何だろう。
知名度は抜群だけど、その実態はあまり知られていないといった感じです。
そういった意味では何か知られざる秘境的なイメージがあり、かなり期待もしていました。

内陸部を少し走り、ちょっと山を登ったところに佐渡金山跡がありました。
いよいよ金山だ。でもその前に・・・まずはここで腹ごしらえ。
金山に付随する金山茶屋には気持ち金箔が浮いてる名物「金山そば」というものがあります。
冷静に考えれば金箔が入っているからといって味が変るわけではないのですが、まあ気持ちの問題という事で食べてみる事にしました。
もちろん金の味はしませんでしたが・・・。でもこれで金山の予習はバッチリかも。

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佐渡金山内部の写真
佐渡金山内部
金山で働く人形達の写真
金山で働く?人形達

食後、いよいよ坑道の見学。
チケットを買って中に入ると、坑内は想像以上にひんやりとしていました。
天然のクーラーが効いているといった感じで、佐渡の強い日差しで焼けた体にはとても気持ちがいい。
これはいいな。歩いても汗だくになるようなことはなさそう。

廃坑内は通路が整備され、階段が設けられ歩きやすいようになっていました。
近代的な感じになっているけど、それでも洞窟探検といった気分になれるので楽しいこと。
童心に戻ったような気分ではしゃぎながら奥へ進んでいきました。

坑道内では所々に動く人形を使って作業の様子を再現していました。
暗闇の中で不気味にスポットを浴び、不気味な様子で動いている人形があるのはどこの鉱山でも一緒。
ただ規模が大きい分、今まで見た炭鉱よりも見ごたえがあった気がします。
やはり日本一の金山と詠われるだけはあるのかな。
できれば金の欠片でも見つけて自分用のお土産に・・・、なんて思いつつキョロキョロと足下を探したりもしていましたが、そんなものが見つかるはずもありません。
最初のうちは涼しく、あれこれと興味深く感じた坑道もそのうち単調に感じ、子供心のような冒険心が薄れた頃ちょうど坑道見学コースが終わりました。

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そしてそのまま付随する資料館に入りました。
色々と興味があるものの、あまり時間に余裕がないのでじっくりと資料を見ている訳にはいかないのがつらいところ。
流し読みといった感じで資料に目を通すだけでも、いかに佐渡が栄えて、また炭鉱の労働がきつかったのかがよくわかります。

それに佐渡金山は戦国時代から有名だったと思っていたのですが、江戸時代に発見されたと知り驚きました。
もう一つは金山といいながら銀の算出の方が金よりも100倍も多かったのも新たな発見でした。
ってそれじゃ佐渡銀山じゃないか。
いや、佐渡金銀山になるのかな?

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佐渡の北側には「佐渡スカイライン」という大そうな名前の道が中心の山間を横切っています。
佐渡金山の前を走っている道がそうで、金山見学の後はそのままスカイラインを山へと登っていきました。
NSR(レース用バイク)でやってきた友人にとっては、このスカイラインを攻めきらないと佐渡島を制覇したことにならないとの事。
彼にとっては佐渡での第三目標になっていました。

しかし一緒に走ってみたものの、ここは道が悪すぎて攻めるどころではありませんでした。
勢いよくコーナーに突っ込んでいくと、道の補修跡や窪みにはまってさあ大変ってな事になります。
攻めなくても何気に危ないぞ・・・。
だいたいこんなとこで転んだらバイクの修理もままならなく、輸送にも莫大なお金が掛かり・・・・って、恐ろしいことになりそうです。

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白雲台の展望台からの眺め
白雲台の展望台からの眺め
白雲台の展望台での写真
白雲台の展望台で

このスカイラインには幾つか展望台がありましたが、一番最後の白雲台にあるレストハウス白雲荘の展望台からの眺めはとても素晴らしいものでした。
目の前が広く開けていて、海までよく見えます。
佐渡は島なんだな。
実際に走っていると、大きな島なのであまり実感が湧きませんが、上から見るとその様子がよくわかりました。
佐渡に来ているんだと実感させてくれる風景に満足。
ここでも他の観光客がいたので、写真を撮ってもらい、そして撮らされました。

その後、大佐渡スカイラインを道なりに下っていくと、佐渡の中心部である国仲平野に降りてきました。
再び海岸に戻る為に国仲平野を横切る国道に合流したのですが、この辺りは結構栄えていて、道の両脇はお店がいっぱい。大型店も幾つかありました。
それに交通量が多く、ちょっと流れが悪い状態でした。
なんか普通の地方都市みたい。

今までが海とか山ばかりだったので、佐渡にこんなに人が住んでいるとは・・・とちょっとビックリしてしまいました。
でもよく考えると日本で三番目に大きな島が佐渡なのです。
多くの人がいて当たり前なのです。
今まで極端に人が住んでいない地域を走っていただけだったのです。

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再び海岸に戻ると、更に南下の開始。
少し走ると、佐渡博物館の案内板がありました。
博物館か。せっかくだから行ってみるか。
博物館が好きだし、色々と佐渡にも興味がわいてきたので、ちょっと寄ってみる事にしました。

佐渡博物館の写真
佐渡博物館

訪れてみると、佐渡の遺跡からの出土品やら伝統的な人形やお面、そして朱鷺のはく製などが展示してありました。
さすがは離島だけあって、独自の文化も幾つか根付いているようで興味深かったです。
そしてこの博物館は屋外にも展示物があり、竪穴式住居やら佐渡の伝統的家屋やらが同じ敷地内に建てられていました。
時代がかなり違うはずなのにあまり違和感を感じなかったりします。
そう考えるとなんか変な感じ。
昔も今も佐渡は素朴なところなんだと納得しておきました。

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その後は真野湾をぐるっと回り、佐渡の下側部分の南端にある小木に向かいました。
今日の宿泊地です。だいぶ日も暮れてきたので寄り道をせずに走り続けました。
そして辺りが賑やかになった場所が小木の繁華街でした。
この付近も結構栄えていて多くの人が歩き回っていました。

そういえば、なんとかフェスティバルをやっているんだったっけ。
だから賑やかなのかな。
ちょっとバイクを停めて散歩してみましたが、露店は多く出ているものの何がどうなっているのかよく分かりませんでした。
この時間帯は何かをやっているわけではないのかな。
あまり興味があるわけではないし、疲れたし、お腹が空いたしと、民宿へ向かう事にしました。

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清水荘の写真
清水荘の前で(翌朝)

両津港の観光案内所で予約した民宿の清水荘はここから約10kmほどいった半島の奥まった場所にありました。
もう辺りは薄暗くなっていましたが、この辺りには民宿が何軒もあって、民宿地帯を形成していたので迷うことなく到着できました。
どこに停めればいいのだろう。適当でいいか。
いや聞いた方がいいかな。バイクを停めようとしていると宿の人が出てきました。
簡単に挨拶を交わした後、尋ねてみると、やはりバイクでくる人は珍しいとか。
そう聞くとちょっと鼻が高かったりします。

部屋に入って荷物を下ろすと、やれ疲れたな~と疲れがどっと押し寄せてきました。
でも充実感一杯な疲れでした。とりあえず今日は予定通り外周の大半を回りきったぞ。
そもそも東京から走ってきたわけだし。うん、満足、満足。
出されたお茶と茶菓子を食べながら満足感一杯な一服をしました。

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そして落ち着いた後は汗を流さねばと風呂へ。
これがしんどかった。
さすがに一日中バイクに乗っていたせいでかなり日に焼けてしまい、体を洗おうにもひりひりとして痛い事。
明日は気をつけないと肌が大変な事になりそうだ。

夕食の様子の写真
夕食の様子

風呂から上がると、楽しみの夕食でした。広間に行くと、それなりに流行っているようで幾つものテーブルが用意され、料理がずらっと並んでいました。
一日動いた割には昼に金山そばしか食べていないので、おなかはぺこぺこ。
ご飯はお替り自由なので、ガツガツ食べていました。
もちろん郷土料理の味の方はなかなかのもの。
こりゃお酒もすすむというものです。かなり満足しました。
食後はアルコールも入ったことだし、疲れと寝不足のダブルパンチで、二人とも早い時間に寝てしまいました。

~~~ §4、佐渡二日目 ~~~

翌日、6時半に起床。さすがに昨日早い時間に寝ただけあって目覚めは良好でした。
そしてすぐに朝食を食べに行きました。
やっぱり民宿の朝食はうまい。何故うまく感じるのだろう。
何時も疑問なのですが、まあそれはそれ、理屈抜きってやつなのかもしれません。
今日もハードな一日になりそうなので体力を付けとかねば!
朝からもりもりとご飯をお替りしている我々でした。

今日の予定は午前中に観光をして、午後の船に乗って新潟へ向かう事にしています。
昨日のうちに島の大方をまわったとはいえ、早く動き出すにこした事はありません。
すぐに出発の準備に取り掛かりました。

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沢崎灯台の写真
沢崎灯台

まずはここからちょっと行った場所にある佐渡の南端の沢崎灯台へ向かいました。
着いてみると、畑のど真ん中というか、バイクを停めるのに困るような場所でした。

何とかバイクを停めて灯台まで歩いてみると、灯台から先は溶岩の荒々しい海岸が続いていました。
磯遊びにはもってこいだな。
朝早い時間なのにもうすでに何人かの人が下の方に降りて遊んでいたり、散策していたりしました。
我々も行きたいところだけど、下まで降りるとなるとそれなりに時間と体力が必要だよな・・・・。
まあ朝から疲れることもないかと少し歩いただけでバイクのところに戻りました。

これで佐渡の南端も制覇。
後は下側の海岸線を辿って両津港に戻れば佐渡一周が完了します。
早速バイクにまたがり北上を開始しました。

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さすがにまだ朝早いので、空気がひんやりとして気持ちがいい。
昨日、日焼けしてしまった肌にはちょうどいい時間帯でした。
宿があった集落を越え、しばらくすると宿根木の集落につきました。

宿根木、千石船の里の写真
宿根木、千石船の里の写真
宿根木、千石船の里

ここの集落は佐渡の中でも特徴がある集落で別名千石船の里と呼ばれています。
ここは江戸時代に船大工の里として栄えたとかで、今も尚、集落の家の多くが船板を使って建てられていたり、それに準じた造りをしています。
上から見た感じでは木造の住宅が密集している集落といった感じですが、実際に中を歩いてみると、ちょっと不思議な感じがします。
集落の中は細い路地だらけなうえに家々の壁に船板が縦に使われているので、家が塀のように高くそびえている感じがするというか、歩いていてちょっと威圧感を感じるのです。

おまけに足下は石畳で、周りは木造の家ばかりの風景の連続なので、ここの中だけは江戸時代というと大げさですが、少なくとも昭和のまま時代が止まってしまった感じがしてきます。
ましてや木造の古い看板などが掲げられている店などを見つけると、思わずタイムスリップした気分になってしまいます。
なんていうかここは蔵の町とは違った雰囲気というか、漁師の集落らしいというか、変った雰囲気を持った集落というか、あまり他で体験したことのない雰囲気がありました。
集落の奥には神社や寺、変わった洞窟の祠などもあり、今なお集落として独特な文化を形成している感じを受けました。

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宿根木を後にすると昨日も寄った小木へ。
ここではまず給油を行いました。
友人は昨日行っていますが、 私にとっては佐渡で最初の給油でした。
昨日よりはちょっと安かったものの、やはり高い・・・。
でも仕方のないこと。少しでも地元に貢献しておかなければ・・・。

佐渡名物のたらい舟の写真
佐渡名物のたらい舟の写真
佐渡名物のたらい舟

給油後は昨日はあまり見て回れなかったので、港付近をちょと散策してみました。
ここ小木で有名なのはたらい舟。
もともとはワカメやサザエなどを取るのに使用していたようですが、今ではすっかりおけさと並んだ佐渡の名物となってしまっている感じです。
そのたらい船は港で遊覧が行われていました。

ちょうど日曜日とあってか、結構多くの人がたらい船の遊覧を楽しんでいました。
たらい船が連なって動いている様子はなかなか面白い光景です。
我々も乗ってみようか?と提案したものの、舟嫌いな友人に猛烈に反対されました。
泳げない人には生死に関わるような怖い乗り物のようです。
って、普通の人から見たらバイクに乗っている方が怖いような気もしますが・・・。
とまあ一人で乗るのもなんだし、諦めて写真を撮るだけにしました。

それにしてもアース・セレブレーションという祭りはどうなっているんだろう。
確かに屋台とかが出ていて活気があるような気もするんだけど、まだ朝早いし、いまいち不明。
まあそんなに興味があるわけではないので、たらい舟を見学後は先を急ぐ事にしました。

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味噌集落の建物の写真
味噌集落の建物

小木から走ること5kmぐらい。なんかレトロな集落に入りました。
道の両脇の建物は長屋というか、倉庫というか、なんか馬鹿でかい建造物が多く、しかも木造なのでなかなか面白い光景です。
一体何の建物だろう。宿根木とはまた違った感じで興味深い。
すぐにバイクを停めて写真を撮り始めました。

それにしても何か臭うぞ。これは・・・味噌の匂いか。
少し歩くとマルダイ味噌の看板がありました。
なんか聞いた事があるぞ。
あの「マルコメ~、マルコメ味噌♪」のCMやつ・・・いやこれはマルコメだ。微妙に違うぞ。
でも入り口には見学受付はこちらという案内板がありました。
中を見学できるのか。せっかくだから入ってみよう。

マルダイ味噌工場の写真
マルダイ味噌工場

ちょっと遠慮がちにドアを開けると、元気のいいおばさんが、
「見学ですか?どうぞどうぞ。」と迎えてくれました。
そして見学者ノートに記帳して、蔵の中を見学して回りました。
それにしてもでかい。
こんなでかい樽で味噌を作っていたんだと、普段あまり馴染みのない味噌作りの行程を学ぶことができました。

一通り回ると、明るい部屋に行き着きました。
ここでさっきのおばさんが待ち構えていて、うちの味噌はいかがですかと味噌汁の試食といったシナリオになっていました。
味噌はあっても困らないし、佐渡の味噌のお土産というのも悪くないかも・・・。
そしておばさんの目論見どおりの展開となり、二人とも荷物にならない程度の大きさの味噌を買ってしまいました。

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風島弁天近くの赤亀岩の写真
風島弁天近くの赤亀岩

その後は風島弁天、姫崎などを見学しながら下側の海岸線を走破。
昨日に比べて佐渡の風景に対する新鮮味は薄れてしまったけど、のどかな風景の中をのんびり走っている気持ちよさには代わりありませんでした。

そしてぐるっと半島を回って両津港の近くまで戻ってきました。
まだフェリーの出発まで少し時間があります。
どうしようか。時間が余っているならトキ保護センターでも行ってみようかな。
佐渡といえば金山、そしてトキだよな。
友人に聞いてみると、もう絶滅したんでしょ・・・とあまり興味がないとの事。
そうか。じゃあまあ昼すぎまでは自由時間にしようか。

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トキ保護センターの写真
トキ保護センターの檻

ということで私は友人と別れて一人でトキ保護センターへ向かいました。
訪れてみると、施設はなかなか立派なもののやはり人はまばらで閑散としたか雰囲気でした。
友人がいうように純国産のトキが絶滅してしまった以上、ここも存在意義が薄いよな・・・。

資料館に入ってみると今までの飼育の歴史とか、生態の様子などが展示してありましたが、本物のトキが居ない以上ちょっとむなしさを感じてしまいます。
外にはトキの檻がありましたが、外来産のトキが飼育されているとか。
そのうち外国産のトキが佐渡で普通に見られる鳥になる日は来るのだろうか・・・。
訪れてみたものの、いまいちな感じで後にしました。

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両津港付近のモニュメントの前での写真
両津港付近のモニュメントの前で

昼すぎに港の前にある例の佐渡おけさの電話ボックスの前で待ち合わせをしました。
さすがに船に乗り遅れたら大変なので、時間前に到着。
少し時間があったので両津港付近を散策しました。
ここは佐渡の玄関だけあって一番の都会であり、変わったモニュメントがあったりと、少し観光を意識しているというか、他の場所とは違った印象を受けました。

そして時間通りに友人と合流して、港付近にある食堂で昼食をとりました。
どこへ行っていたの?と尋ねると、懲りずに再び佐渡スカイラインへ行っていたとか。
もう一度一人で気兼ねなく走ってみたかったんだと力説していましたが、こけていたら大変じゃないか。
まあ無事に戻ってこれたからいいけど・・・。

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昼食後は港にずらっと並ぶお土産物屋や水産品売り場で買い物をして、船に乗り込みました。
帰路の船内は当然のように二人とも爆睡。
あっという間に新潟港に到着していました。
そして新潟に着くと、行き同様にしばらくは下道を走ってはみたものの、さすがに疲れはピーク。
道が悪くなった辺りから高速に乗り、一気に東京に戻りました。

私は大きなツーリングバイクに乗っていたので余力があったのですが、友人のバイクはツーリングには不向きなレーシングタイプなので、帰りの関越道では腰が痛いとスロー走行。
さすがに丸二日間のツーリングは体に堪えたようで、東京に戻ってからもしばらくはバイクに乗りたくないとうめいていました。

でもこういったツーリングというか、旅自体を滅多に行わない友人だったのですが、このツーリングは結構いい刺激になったようで、翌年には一人で北海道に遠征していきました。
そう考えると高いフェリー代を払ってまで行ったかいがあったというものでしょうか。

佐渡島一周ツーリング  ー 完 ー

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<国内の旅やバイクツーリング日記 佐渡島一周ツーリング 2005年4月初稿 - 2015年10月改訂>