風の足跡 ~風の旅人旅行記集~

~ 国内の旅やバイクツーリング日記 ~

八丈島、三宅島卒業旅行日記

*** ページの目次 ***

~~~ §1、プロローグ ~~~

<1998年3月>

もう少しで大学を卒業か~。楽しかった大学生活も終わりだな~。
そう考えるとかなり寂しいものです。
それにしても学校をサボって旅やバイトばっかりしていたわりには4年間で卒業できるとは・・・。
これも優秀なる頭脳のおかげか。それとも奇跡なのか。
いやいや、最近の大学は要領よくやっていればこんなものだったりします。

まあ良き友人の存在が大きかったのは確かで、その友人と無事卒業できたなんてめでたい事ではないかと飲み屋で祝杯なんぞあげていました。
その時に、「そうだ。めでたいついでに卒業旅行なんぞハイカラなものでもやってみるか。」
なんて話が持ち上がり、「そりゃいいな。是非行こうではないか」と話が始まりました。

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「やっぱり卒業旅行っていったら、イギリスとかフランスかえ」
「いんや~、最近は猫も杓子もイタリアだべがや。遅れとるな、じいさん」などと会話が続き、少々時代遅れのコンビは卒業旅行の行き先を飲みながら話し合いました。

「流行のイタリアっていうのもいいな~。話によると日本の女子大生が沢山訪れていて、観光地を訪れると女子大生だらけだとかなんとか・・・。」
「って、おい、イタリアに何しに行くんだい。日本人の女を見るなら京都にでも行った方がいいんじゃないのかい。」
「ははは、冗談だよ。冗談。」
「ま、海外もいいけど、現実的に考えたら国内かな・・・。」

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せっかくなので海外へ!としゃれ込みたいところだったけど、時間の都合と私の放浪癖が悪化するのを恐れて、国内で手軽に済ます事にしました。
お互いが行ったことがなく、面白そうであり、またのんびりと出来るような所がいいな。
そんな都合のいい場所ってどこだ
つまみをほおばりながら、酒と意見を交わしました。

旅行というものは計画している時が一番面白かったりします。
想像だけで世界一周もできてしまうのだから・・・。
って、アルコールが回りすぎた我々はそんな壮大な計画を想像するどころか、山手線を延々と回っているような会話が続いていました。

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最初は九州出身の友人が訪れた事がないという東北地方にしようかと話がまとまりかけました。
「宮沢賢治の世界もいいな。銀河鉄道に乗って機械化惑星の旅じゃ~」。
「おい、それはアニメの銀河鉄道999じゃないかい。河童や注文の多い料理店があるところだよ。」
「おっ、そうかそうか。でもどっちも空想の世界ではないか・・・。他には」
「仙台の牛タンとか・・・、あっ、タン塩頼もうか。」
とまあ、会話は弾みすぎて脱線を繰り返し、それと共に酒の量も増えていきました。

確かに東北は素朴な土地柄が魅力なのですが、いまいち面白味に欠けるというか、「よしっ、行くぞ!」といったすっきりした気分になれませんでした。
なんていうか、雪が降っていて寒そうだし、この時期は簡単な表現でいうなら思いっきりシーズンオフってやつではないのか。
季節がよければ素朴だね~と言いながら旅できるものが、激寒だと厳しい土地柄だね!とげんなりしてしまいそうなのです。
おまけに雪なんぞ降ってしまった日には身動きがとれなくなるのでは。
宿に泊まって、「お客さん、除雪が済むまで外で出られません。」と言われたら虚しいぞ。
ということで、東北案は審議の後、否決となりました。

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じゃあどこにしよう。南国の代名詞である九州は友人の出身地だし、四国はお互い何度か行っているし、中国地方は私の出身地なので、却下。
おっ、そうだ。思い切って飛行機に乗って沖縄はどうだ。
えっ、昨年行っちゃったの・・・。じゃあ却下だな。

どこにしよう・・・。目的地がなかなか決まりません。
う~ん、これは酒が足りないから良い案が浮かばないに違いない。
軽い頭の中の事を軽くなった徳利のせいにして、お代わりを頼みました。

そして、注文した徳利が店員に運ばれて来た時、突然脳天にひらめきました。
「そうだ。八丈島というのはどうだろう?なんか面白そうではないか。」
「お~それはいいかも。島旅も悪くないな。」
二人の意見はすぐに一致しました。
あれこれと探し続けた結果、目的地が意外に同じ東京内にあったではないかと、のんべい二人は盛り上がって、朝まで飲み続けたのでした。

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八丈島か。我々にしてはなかなかいい目的地だ。
八丈島という名の響きもいいし。
ちょっと自慢げに周りの人に、
「卒業旅行は八丈島に島流しを体験してくるぜ!」なんて言ってみたところ、
「この寒い時期に行くやつも珍しいな」とか、
「何しに行くの?」、
「なんだ。海外じゃないんだ。何で海外に行かないの」等々、受けの悪い事。

受けを狙って八丈島に行くつもりはないけど、もう少し「いいな~」とか、「俺も行ってみたいな~」などと肯定的な意見が返ってきて欲しいものです。
おかげで段々と卒業旅行へ行くという高揚感がなくなり、本当に島流しにされるような気分になっていきました。

よくよく考えると、離島を訪れて海関連以外に何かすることがあるのだろうか。
私達は釣りもダイビングもしない。いや、出来ないのだ。
もしかして行ってはみたものの、することがなくて退屈の極致かも。
そうだとしたら本当に島流し状態ではないか・・・。
出発する直前には楽しい卒業旅行になるのだろうかと少し不安になってしまいました。

~~~ §2、八丈島到着 ~~~

船の旅をするのはずいぶんと久しぶりです。
今の日本、本州と九州、四国、北海道は立派な橋やトンネルで結ばれ、なかなか船に乗って旅をする機会がありません。
離島や遠い場所でも飛行機でスイスイ。
いや~便利な世の中になったもんだ。
そう思いながらも、こののんべい二人はちょっと時代遅れの人間。
そんな便利さは人間を駄目にするんだなどと偉そうなことをのたまいつつ、船旅を心から楽しみにしていました。

もちろん八丈島までも飛行機でスイッと行けますが、せっかく船旅を行う数少ないチャンスを逃すのはもったいない。
旅は道連れ、世は情け。良き友は旅路を短くするとも言うし、のんびりと情緒を楽しみながら旅をしようではないか。
そう考えると、なんか卒業旅行に船旅をするというのは非常に乙なものに感じます。
語らいながら旅路の時間をつぶす。こんな贅沢な事は学生時代にしかできないかも。
これこそ学生を卒業するという意味で相応しい卒業旅行だな。

と大袈裟に言いながらも、船のほうが断然運賃が安く、お金の節約になる事が一番うれしかったりします。
でもこのようにお金を節約するために時間や体力を使うというのも学生旅ならではだったりするのでしょう。

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フェリーの船室の写真
フェリーの船室で

週末の出発でしたが、船に乗り込んでみると客室はガラガラでした。
ガラガラというか、本当に人がいない状態でした。
一番安い二等船室でしたが、おそらく夏のピーク時には二十人以上も寝ているんだろうなといったスペースにたった二人だけというのはちょっと寂しいものがあります。
でも 本来はあまり快適ではない二等船室を広さだけでいうならファーストクラス並みの快適さで使えると考えれば気分がいい。

それにしてもシーズンオフとはいえ、週末にこまで人がいないとは・・・。
よほど八丈島は人気がないのだろうか・・・。
そう考えるとちょっと複雑な気持ちにもなってしまいます。

まあいいか。他人と同じような旅をしても面白くないし。
あまり人が行かないところを旅してこそ自分らしい旅ができるというもんだよな。
そう開き直ると自分たちの旅がちょっと崇高な旅に思えてきたりもします。
そう、物事は考え方次第で楽しくもなるものなのです。

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船から見上げたレインボーブリッジの写真
船から見上げたレインボーブリッジ

芝浦港からレインボーブリッジをくぐって東京湾へ。
船が舵を取ることがなくなり、船が落ち着きました。
まずは旅立ちを祝ってビールで乾杯だ!
と、のんべえ的にはいきたいところだけど、私には苦い過去があるのです。
以前飛行機に乗ったときにアルコールと乗り物酔いのダブルパンチをくらって非常にしんどい思いをしてしまったのです。
あまりにも辛かったので、それからは乗り物では絶対アルコールを飲まない事にしているのです。

友人には悪いけど、ここはジュースで乾杯。
お菓子をぼりぼりかじりながら、到着してからの計画を練りました。
実はほとんど無計画の我々でした。
いや、少しは下調べをしたんだけど、行くと決めてからあまり時間がなく、お互い合って話す機会がなかったのです。

少なくとも着いてからどうするかは着くまでに決めておかないと・・・。
どうする?やりたい事や行きたい場所の目星はつけてきた?
などとガイドブックを見ていると、だんだん気持ち悪くなってきたりして・・・。
げぷっ。船の揺れを馬鹿にしてはいけない。
船の揺れに慣れていない人は普通に座っていても気持ち悪くなるものなのだから・・・。

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八丈島に到着の写真
八丈島に到着

22時に東京の竹芝桟橋を出発したフェリーは、途中三宅島を経由して、無事に翌朝八丈島の底土港に到着しました。
船から降りるとすがすがしい朝が待っていました。
まあ船底の2等客室に10時間も揺られていれば、曇っていてもすがすがしく感じたに違いありません。
航海中はそんなに揺れなかったのですが、乗り物に長い事乗っていると、やはり胸のあたりにわだかまるような気持ち悪さが残るものです。

船の中でガイドブックを読んでいたのが悪かったのかな・・・。
なんだか地に足が付いていないというか、雲の上を歩いているようなふわふわとした感じがするんだけど・・・。
まるで酔っぱらっているみたい・・・。
おぼつかない足取りで桟橋を歩き、フェリーターミナルに向かいました。

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八丈島に着いたら、まずは今晩の宿を決め、そしてスクーターを借りて島内の見所を巡りながら一周しようと船の中で決めました。
という事で、まずは港を出て宿を探すべく、宿が集まっている地域まで歩きました。

港からの道の写真
港からの道

港から宿が多くある地域まではきれいな真っ直ぐ道が延びていました。
広々として開放感がある道です。
街路樹の椰子の木が南国チックであり、風も東京に比べて生暖かいし、歩いていてようやく八丈島に来たんだという実感が伴ってきました。

いよいよ八丈島の旅が始まったんだな。
今更ながら旅をしているぞ!といった高揚感がふつふつと涌いてきました。
がんばるぞ~!
でもまずは宿を決めて荷物を下ろさないとな。

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港から10分ほどでガイドブックに紹介されているよさそうなペンションへ到着しました。
島は全てがシンプルにできているから迷う事もありませんでした。
さっそく呼び鈴を押すと、宿の人が出てきたのですが、
「今は宿はやっていないよ」と、断られてしまいました。
そ、そうなのか・・・。
では近くにある別の良さそうな民宿へ行くか。

いきなりつまづいてしまったような気分でしたが、めげずに次を訪れてみると、こちらでも同じように断られてしまいました。
よっぽど我々の人相が悪いのだろうか・・・。
だから遠回しに宿をやっていないなんて言って断っているのか。
満室になるほど多くの人が訪れているようには思えないし・・・。
ちょっと自信がなくなってきました。

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このままだと今夜は野宿になるのか・・・・。
それはそれでいい思い出になるかもしれないけど、野宿用の荷物は持ってきていないぞ。
八丈島旅行にはテントが必須だったとは・・・。知らなかった。
いや、そんなことはない。そんなはずはない。

めげずに三軒目を訪れると、またもや断られました。
ただ、 「今はシーズンオフなので開いている宿は少ないんだよ。ちょっと先に大手代理店が使う大きめの民宿があるからそこに行ってごらん。年中やっているから。」と丁寧に場所を教えてくれました。
我々が断られたのは人相のせいだけではなかったようです。
当然と言えば当然なのですが、ちょっと安心しました。

要はたった二人を泊めるのだったら泊めない方が楽だし、経済的にも来るか来ないか分からない客のために宿の準備をしているよりも完全に閉めて副業に専念している方がいいんだとか。

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宿泊した宿の写真
宿泊した宿

教えてもらった宿に行くと、ようやく八丈島での宿泊許可が下りました。
って、本来はそんな大袈裟なものではないはずなんだけど、三軒も断られ続けた今の心境的にはそんな感じでした。
やれやれ就職活動を思い出してしまう・・・。
最初はどうなるかと思ったけど、これで一安心だな。

では観光に出かけますか。
宿に荷物を置き、スクーターを借りに港付近のバイク屋に行きました。
八丈島では交通の便があまり良くないので、レンタカーやレンタルスクーターを借りるのが一番効率のいい観光方法のようです。
スクーターにしたのは値段が安いし、バイク大好きな私の提案でした。

~~~ §3、八丈島観光 ~~~

スクーターも借りれたし、八丈島観光の開始だ。
本日の第一目標は 八丈島一周。。
現在地の底土港から時計回りに島の外周を通っている八丈循環線を走りながら途中途中で観光するぞ。
スクーターにまたがり、いざ観光開始じゃ~!と威勢よく出発した割には、すぐに道を間違えて集落の奥へ入り込んでしまいました。
こんな小さな島で迷子とは・・・、ちょっと恥ずかしい。

でも言い訳をさせてもらうと、ここには普段見慣れているものがないのです。
それは道路標識というか、あの青い案内板です。
ここで暮らす人にとってはそういったものは当たり前すぎて必要ないものだろうけど、やっぱり観光客には必要かと・・・。
特に東京都内で乗りなれていると交差点ごとに行き先の書かれた標識を無意識に探してしまいます。
だから・・・と、一生懸命友人に言い訳をしている私がいました。

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登龍峠の龍の写真
登龍峠の龍と

一番最初の目的地は底土港からそんなに離れていない登龍峠にある展望台。
底土港からを坂を登って行くと登龍峠でした。
登っていく龍というのはなかなかいい名前ですが、これでもかといったぐらいに曲がりくねった上り坂だったので、非力なスクーターに二人乗りしている我々にはきつい事。
う~ん思うように前に進んでいかない・・・。

ただ道の脇の壁に龍の絵が描かれていたりして雰囲気は満点。
離島の八丈島といえども細かいところまで気を配っているんだな。
これは観光客用のサービスなのか。
だったら観光客として期待に応えないとな。
せっかくなんで記念に写真を撮ってもらいました。

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登龍峠展望台からの眺め
登龍峠展望台からの眺め

峠の途中には展望台が設けられていました。
せっかくなのでこっちにも寄ってみると、ここからの眺めは抜群でした。
すぐ下にはさっき船が到着した底土港が見え、その奥には八丈富士が聳えています。
備え付けられている案内板には新東京百景の眺めだとか。
なるほど。どうりで眺めは素晴らしいし、展望台自体もきれいに整備されているわけだ。

それにしても周りが海だらけ。
建物に囲まれ、住宅が密集している都会とは別世界だな。
いや~離島に来たんだな。そして離島を旅しているんだ。
こういった雄大な景色をみると強く感じるのです。
「今、旅をしています!」と。

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八丈島灯台の写真
八丈島灯台

次の目的地は八丈島の南東端にある八丈島灯台。
やっぱり島を一周するのに外せないチョックポイントといえば南と北にある灯台でしょうか。
この南北の端に灯台で記念撮影をしておかないと島を一周するという達成したことになりません。

って、そんなことはないのでしょうが、やはり端っこを訪れると達成感が違うのは確か。
といった理由だけで訪れたのですが、ここの灯台はすぐ目の前までバイクで行く事ができてしまいました。
なんか達成感がないぞ・・・。
もうちょっと苦労して訪れないと気分的には盛り上がれないんだけど・・・・。
それは観光客のわがままなのですが、もう少し苦労して訪れたい場所でした。
内部に入れるわけでもなかったので、何となく写真を撮っただけで後にしてしまいました。

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名古の展望台からの眺め
名古の展望台からの眺め

次の目的地は名古の展望台。
この灯台からあまり離れていないところにあり、ガイドブックにここからの眺めはなかなかのものと紹介されていました。
ただ訪れてみると時間的に逆光がきつくていまいちな感じでした。
南側に面しているのでかなり時間を選ぶ展望台のようです。

ここからは先ほど訪れた八丈島灯台がよく見えました。
さっきの訪れた時はスタンプラリーのチェックポイント的な場所としか感じなかったのですが、ここから見るとちょっとビックリ。
あんな断崖絶壁のような場所に建てられていたんだ・・・といった別の発見がありました。

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人捨て穴への入り口の写真
人捨て穴への入り口

次の目的地は一気に西側に向かい大阪トンネルの展望台と思っていたのですが、走っていると途中で不気味な看板を発見。
な、な、なんだ。 思わず急ブレーキ!
なんと「人捨て穴 入り口」だとか・・・。
なんか名前からそれが乳母捨て山といった類だというのが容易に想像できてしまいます。

一応停まってみたものの、どれだけ歩くのか分からないし、気が重くなる展開になったら嫌だな。
かといって普通に穴だけ開いているだけのものだったらそれはそれでがっかりだろうし・・・。
どうしよう。やめておくか。
二人で乗っているはずなのにバックミラーを見たらおばあさんも乗っていたりしたら大変だし・・・。
そう考えると恐怖。看板のところで写真を撮るだけにしました。

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大坂トンネル展望台からの眺め
大坂トンネル展望台からの眺め

ここを過ぎるとすぐに八丈島にはあまり似合っていない立派な大坂トンネルがあり、それを抜けると大坂展望台がありました。
ここからの眺めは一番最初に見た登龍峠展望台の西海岸版といった感じ。
八丈島の西側に浮かぶ八丈小島がよく見える点ではこちらの方がいいかもしれないけど、全体的な雰囲気はやはり新東京百景に選ばれているだけあって登龍峠展望台のほうがいいかな・・・。
って、新東京百景というタイトルに思いっきり影響されている気もしますが・・・。
そう日本一とか、国宝などといったレッテルに敏感に反応してしまうのが真の旅人なのです。う、う、んん。

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大坂トンネルから坂を下っていくと、朝到着した底土港の反対側の八重根港に到着しました。
役場や空港もこの近くにあるので、ちょっと建物が多い場所です。
これで南側、ちょうど半周してきた事になります。
ここまではちょっと風が強いのが唯一の難点でしたが、穏やかな気候だったので走っていてとても気持ちが良かったです。

八丈島の道の写真
八丈島の道

それに八丈島の道路は・・・、こういう考え方は凄く偏見なのですが、かなり本土から離れた離島なので舗装されていても道が悪くて、舗装されていない場所も多いのでは・・・と思っていました。
しかし実際に走ってみると、舗装は本土と変わらないし、道自体も特に離島だからといった違和感を感じませんでした。
だから感覚的には比較的温かい伊豆半島の南部を走っているのと同じような感じといったところでしょうか。

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そして交通量が極端に少ないので本当に走りやすい事。
更に気持ちよく感じたのはパトカーに一度も遭遇しなかったこと・・・かな。
こんなとこで交通違反の取り締まりをやってもおまわりさんが暇すぎて干からびてしまいそうです。
といってもこんなのんびりとした島で急いでどうなるといったところ。

私自身も走り始めは何時もの癖でスピードを上げて走っていましたが、そのうちのんびりとした島のペースに落ち着いていました。
急いでどうするの?といった気持ちになるというか、交通量が少ないし、行き先が凄く遠いわけではないし、全てにおいてスムーズなのです。
だから急ぐ必要がないし、普通に走るという感覚になるのです。
それに急いで走ったらせっかくの風景がもったいない。これが一番重要です。

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さて時間的には昼過ぎ。昼食をどうしようか。
途中でも感じたのですが、食堂がほとんどないのがここの事情のようです。
一応この付近は建物が多いので、食堂を探しながらまわってみるものの、普段都内で見かけるファミレスはおろかコンビニといったものもありませんでした。
あるのは小さな食堂か、民宿に併設された食堂ぐらい。

う~ん、どうしよう。民宿の食堂で食べるか。
といってもどこが有名な店なんだか。何が有名な料理なんだかわかりません。
そもそも民宿に泊まっているので夕食は郷土料理だよな。
わざわざ昼からそういった店に行かなくてもいいよな。
この後は南原千畳岩に行く事にしているからスーパーで弁当を買って、荒々しい溶岩に囲まれながら食べる方がいいんじゃない。
あまり選択肢のない状況の中でそう決めて、先ほど見つけたスーパーに買い出しに行きました。

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南原千畳敷の写真
南原千畳敷
南原千畳敷から望む八丈小島の写真
南原千畳敷から望む八丈小島

スーパ自体は小さいものの、幾つか手頃な弁当なども売っていて、お互い好みのものを買いました。
そしてそれを携えて南原千畳敷に向かい、海岸に座って弁当を広げました。
ここは目の前に荒々しい溶岩の海岸が続き、沖には八丈小島が見えるといったなかなかの絶景です。
八丈島らしいというか、なかなか凄い場所です。

そんな絶景の中で弁当を食べる。
本来なら幸せな食事になるはずなんだけど・・・。
いかんせん風が強い。
バイクで走っている時も風が強いなと感じていたけど、海岸に座るとかなり強烈に感じます。
いやどんどんと風が強くなっているのではないだろうか。
気分よく食べれたのは最初の5分ぐらい。
だんだん体が冷えてきて、弁当も押さえながら食べないと飛ばされるので落ち着いて食べられません。
おまけに波しぶきも風に混じって飛んできて、髪などもベタベタ状態。
こりゃかなわん・・・。ちょっと失敗だったな。
食べ終わったらすぐに移動する事にしました。

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この後は一気に北へ向かい、八丈富士の聳える北側をぐるっと回りました。
一度体が冷えてしまうと観光意欲も冷めてしまうようで、北側はさらっとバイクで走るだけで満足してしまいました。
まあこれで当初の目的である八丈島一周は完了。
では宿に帰って・・・、一杯始めますか。
といきたいところですが、まだまだ見るべき有名な場所があります。
それは八丈島のシンボルである八丈富士で、その登山道路を登っていくことにしました。

しかしこの上り坂はとんでもなく急なものでした。
非力なスクーターに二人乗りをしているものだからなかなか前に進んでいきません。
レンタル用の古いスクーターなのでパワーがないのは仕方ないけど・・・、スロットルをめいっぱい開けても、前に進んでいかないというのは・・・、結構じれったいものです。

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「降りて歩く?」と友人が言うものの、さすがに歩くよりは幾分速いし、歩くと疲れるのでここは我慢してトロトロと登っていきました。
人間とバイクが忍耐、我慢、根性とあらゆる気合を入れて登り続けると、八丈富士牧野ふれあい牧場にたどり着きました。
ふぅ~、 とりあえず休憩だ。

前に進めと気持ちだけ空回りしていたせいか、自分の足で歩いたわけではないけどえらく疲労感を感じていたりして・・・。
それよりもよく頑張ったぞ。スクーター君。
思わず人参でも・・・、いや高級オイルでも飲ませてあげたい気分でした。

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八丈富士牧野ふれあい牧場の写真
八丈富士牧野ふれあい牧場

この牧場は一面綺麗に芝が刈られていて、その真ん中に道が設けられているといった開放感のある場所でした。
だから歩いていると牧場というよりは公園とかアスレチックにいるような感じがします。
そして標高が高い分とても眺めのいい事。
島の南側がよく見えました。

あれはさっき通った大坂トンネルだな。
あっ、空港も見える。
といった感じで眺めのよさに気を取られていて忘れていたのですが、よくよく考えるとここは牧場だよな・・・。
辺りを見渡しても牛が3頭しかいない・・・。

ここって本当に営業している牧場?
それともシーズンオフだから牛もどっか旅行にでも行っているのだろうか?
それとも牛舎で寝ているとか?
よく分からないけど、牧場に訪れたにしてはちょっと寂しいのは確かです。
でも眺めがいいし、なかなか気持ちのいい場所だからいいか。

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牧場から見る八丈富士の写真
牧場から見る八丈富士

牧場の背後には八丈島のシンボルである八丈富士の山頂がすぐそこに・・・。
いや、下から見るよりはすぐそこに見えるけど、まだまだ充分高い位置に見えます。
ガイドブックによると、標高は854mながら伊豆諸島中では最高峰の山だとか。
という事は、この山を制覇したら伊豆諸島の山は制覇したのと同じ事ではないか。
ご都合主義の征服心ももたげてきました。

しかももうちょっと高い位置までバイクで行けるようだし、ここは気合を入れて登ってみるか。
これくらいなら不健康な私でも何とかなりそうだ。
それに火口には原生林が生い茂っていて不思議な風景だとガイドブックに書いてあり、それにもちょっと興味があります。
よし登ってみよう。

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八丈富士登山道入り口の写真
八丈富士登山道入り口

牧場から更にスクーターで山道を登り、登山口まで来ました。
先客がいるようで、駐車場には車が何台か停まっていました。
我々の他にも観光客が来ているんだな。
船の中からほとんど観光客に会わなかった事を考えると、同じ島流しの仲間がいるんだといった変な連帯感みたいな感情がわいてきて、ちょっとうれしかったりもします。
まあそんな事よりも、山登りだ。頑張らないと・・・。
屈伸なんぞして気合いを入れてみるものの、果たして体力が持つだろうか。
まずは登山道の入り口で一番元気な状態での写真を撮ってから登り始めました。

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最初の10分ぐらいは友人と話ながら笑顔で登っていたのですが、次第に真剣な顔つきに変わっていきました。
これは結構しんどいぞ。ちゃんとした登山でないか。
いや当たり前か。山に登っているのだから。
う~ん、もっと楽に登れるかと思っていたのに・・・。

さすがは伊豆諸島最高峰だけあって不健康な人間には甘くはなかったようです。
友人の方はというと、私がしんどい思いをしながら登っているのに対してスイスイと登っていたりします。
最近タバコを吸いすぎだよな・・・。
それに移動するのもバイクばかりで歩かないしな・・・。
普段の生活の差が思いっきり出ている感じでした。

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しばらく歩くと、観光客と思われる中年夫婦が降りてきました。
挨拶がてら「後どれくらいありますか?」などと聞いてみると、
「まだ30分ぐらいあるかな~」などと恐ろしい答えが返ってきたりして・・・。
まだそんなにあるの・・・。

徐々に足が止まっていき、「先に行っていていいよ。自分のペースで登るから・・・」
と情けない事に私はダウン。
「別に急いでいないから」と親切にも友人は私のペースに合わせて登ってくれました。
そして苦しい道中がしばらく続き、私だけがゼイゼイと息を切らせた状態でなんとか山頂に到着しました。
いや頑張った。本当に・・・。

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八丈富士の火口の写真
八丈富士の火口
火口内の原生林の写真
火口内の原生林

八丈富士の山頂には大きな火山口があり、山のてっぺんといった感じの山頂ではありませんでした。
それにしても大きな火口です。
そして火口内には木が生い茂っていて、これがガイドブックに書かれているヤマグルマなどの樹木が生い茂る地下森林という事になるようです。
なかなか広々としていていい眺めだ。
そして不思議な光景でもあります。
これは苦労して登ったかいがあったというもの。
対価に見合うだけはあったと思うと満足感も満たされます。

ただ困った事に風が強く、耳元で「ごうごう」と音を立てて吹いていました。
かなり強烈な風で腰を低くしていないと立っていられないほどです。
これは台風の時の強風といった表現が正しかもしれない。
ちょっと気を抜くと飛ばされてしまいそう。
いや、本当に 気が抜けない状態でした。

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ここから飛ばされたらしゃれにならないぞ。
どこまで飛ばされる事やら。案外楽に山を下りられたりして・・・。
いやいやそんな冗談を言っている場合ではない。
中学校時代に風に飛ばされて大変な思いをしたという変な過去を持っている私にとってはこの状況は洒落になっていないというか、恐怖そのもの。

かなりへっぴり腰になりながら記念写真を撮って任務完了。
火口を一周するなんて言うのはもってのほか。
火口にも降りるのも・・・結構深いので却下。
きっと私は登ってこれない・・・。
だったら長居は禁物。
というより、正直言って怖いので早く下山したい。

飛ばされるかもしれないという恐怖心から早々に下山する事にしました。
本当はゆっくりとしていたかったけど仕方がありません。
これは次回来る時の楽しみにとっておこう。
って・・・、再び来る事はあるのだろうか。

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無事に登山を終え、スクーターで山を下りました。
さすがに下り坂だとスクーターもご機嫌。
でも調子こいて曲がれないといった惨事は避けたいので、のんびりと山を下りました。

これで八丈島に来る前に行きたいとチェックしていた場所は一通り回った感じかな。
これ以上特に行きたい場所もないのでそのままスクーターを返しに行きました。
これで今日一日の観光は終了。
八丈島を十分満喫でき、 なかなか楽しく、そして充実した一日だったな。

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八丈島で宿泊するのは今晩だけで、 明日は三宅島へ移動します。
なので今晩は八丈島最初の夜であり、最後の夜でもあります。
八丈島での最初で最後の晩餐を楽しまなければな。
昼食がいまいちだったし。
という事で宿に戻り、まずは風呂に入って一日の汗を流しました。

後はおいしい民宿の食事とビールを飲むだけ。
充実した一日を過ごすとビールがうまい。更に料理がうまい。
そして登山の疲れからか酔いが回るのも早い。

船の中であまりぐっすりと寝られなかったのもあって、すぐに眠たくなってしまいました。
人捨て穴に行かなかったから、おばあちゃんが夜中にやって来る事もないだろう。
ゆっくり寝てまた明日も楽しもう。
子供が寝る時間に我々は就寝していました。

~~~ §4、八丈島島流しの刑? ~~~

翌朝起きると昨日より風が強くなっていました。
宿の部屋にいても外からゴォーという風の音が絶えず聞こえてくるほどです。
まるで台風が来たみたいな感じだな・・・。

窓の外を見ると、外は雲が多いものの青空が広がっていて、雨が降るような気配はありませんでした。
天気予報では春一番だとか何とか。
こんなに風が強いけど船は大丈夫だろうか。

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朝食を食べる時に「今日は船が揺れて大変そうですね」と宿のおばさんと話すと、
「そうだね。これだけ風が強いとかなり揺れるだろうね。覚悟しておいた方がいいよ。」と同情するような笑顔で言い、
加えて「船も遅れて到着するかもしれないよ。あっそうそう。八丈島では風向きによって東と西の港を使い分けるから気をつけてね」と教えてくれました。

おぉ~危ない、危ない。反対の港に行ったら大変だ。
チェックアウトする頃になると宿のおばさんが「今日は昨日着いた方の港だよ」と教えてくれました。
おばさんにお世話になりましたと、宿を後にして桟橋に向かいました。

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外に出てみると、生暖かい南風が強烈に吹いていました。
空を眺めると雲ってこんなに速く動けるもんなんだと驚くぐらいのスピードで多くの雲が流れていました。
これはきれいかも・・・。
まるで空というとても壮大なキャンパスに繰り広げられる雲の演劇といった感じです。

なかなか感動的な空のアートですが、実際に外を歩くとなると話は別。
改めてその風の強さにびっくりしてしまいました。
逆風になると前に進まないし、順風になると前につんのめってしまう程風が強いのです。
昨日の八丈富士山頂のときと同じぐらい強烈な風が、平地で吹いている事実に顔が引きつっている私がいました。

これはやばいよ。
こんなに風が強い時に船に乗るなんてシャレにならんぞ。
できるなら揺れる船には乗りたくないな。
転覆でもしたら大変だし・・・。
でも無駄に旅行日程を延ばすわけにもいかないし・・・。
揺れる船を想像すると憂鬱になってくるのですが、とにかく桟橋へ向かって歩きました。
しかしなんなんだこの風は。
天気予報では春一番だとか言っていたけど、いくら何でも強く吹きすぎだろ。

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港のモニュメントの写真
港のモニュメント

港に着くと、人は大勢いるものの肝心の船が見当たりませんでした。
係りの人に聞くと、「申し訳ありませんが、強風の為にかなり遅れています。」とのこと。
宿のおばさんの予想通り。
さすが地元の人のいうことは当てになるな。
まだしばらく到着しそうにないようだし、とりあえず何もお土産を買っていないから、のんびりと港付近にある土産屋を物色する事にしました。

時間をつぶしがてらお土産屋に入ると、せっかく八丈島に来た事だし、次来る事があるかどうかも分からないしなぁ~なんて思ってしまい、思わず必要以上に土産物を購入してしまいました。
荷物が増えてしまったけど、まあいいか・・・。
再び港に戻るものの、一向に船が到着する気配がありませんでした。

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荒れる海の写真
荒れる海
荒れる中でのダイビングの写真
荒れる中でのダイビング

まだしばらく待たされそうだな。
もしかして引き返しちゃったとか・・・。
そんな事あるわけないか。
ふと桟橋の向こうを見ると、この悪天候の中、ダイビングに向かう人々がいました。
こんな悪条件の中でダイビングをしても大丈夫なのだろうか。
それとも水の中は静かなのだろうか。
ダイビングをした事がないのでよくわからないけど、普段よりも危険そうな感じがするのは確かです。

きっと時間がないから無理してでも潜りたいのだろうな・・・。
我々も時間がたっぷりあれば一日船に乗るのを延ばしたいし・・・。
とりあえず彼らの無事を祈りつつ眺めていました。

そうこうしていると、1時間が過ぎ、そして予定の出発時間から2時間ぐらい経った頃、やっと水平線に船が現れ、桟橋では「お~、やっと来た」「無事に着いた。」などと安堵の言葉があちこちから聞こえてきました。
そしてもどかしいぐらいのスピードで近づいてきたのですが、近づいてくるとその船がめちゃくちゃ揺れているのに気が付きました。
まるで池に浮かんだお椀といった感じで、いつ沈没してもおかしくないほどです。

なんじゃあれ。 船に乗る前から気持ち悪くなってきました。
あんなのには乗りたくない。多分そこにいた人全員が思ったに違いありません。
「どうやって接岸するんだ」とか、「出航しないんじゃないか」、「乗るのやめよう」などと周囲の人たちは船を見てざわついていました。

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接岸に苦労するフェリーの写真
接岸に苦労するフェリー

桟橋のすぐ近くに船がやってきて、いよいよ接岸の場面になったのですが、これがとても大変な作業でした。
まずは何本もロープで船と桟橋をつなぎ、船のバランスをとって、そして慎重に少しずつ岸に寄せていくのですが、これがなかなかうまくいきません。
やはり波が高すぎるので船体が上下に大きく揺れて危険なようです。
接岸の際に桟橋のコンクリに船が勢いよくぶつかってしまうと横転、或いは船に穴が開いて沈没なんてことも考えられます。
目の前でそんな惨事は絶対に起きて欲しくありません。
かといって一般人は何も手助けをする事ができないので見守るしかありません。
やっている方も必死だと思いますが、見ている方も手に汗を握る光景でした。

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何回か接岸を試みるものの、いずれも失敗。
すでに最初の作業から30分近く経っていました。
隣にいたおじいさんが言うには、かつて船がここまで来たけど、接岸できずに本土に戻ったこともあるとか。
今日もあるいは・・・。いやいやそれだけは勘弁して欲しい。
いや、その方が諦めが付くのか・・・。
揺れる船に乗らなくて済むし・・・。
色々な思いを巡らせながら接岸作業を見守りました。

そして何度か接岸作業が失敗した後、とうとう船が港を離れ湾の外に出て行ってしまいました。
あららら、行っちゃうの・・・。見守っていた多くの人達がどよめきました。
私もがっかりしたような、安堵したような、複雑な感じでしたが、すぐにアナウンスが流れ、
「一旦船の体勢を立て直す為に湾を離れ、もう一度試みます」と流れたので、多くの人達から安堵の声が漏れました。

みんなの思いが通じたのか、その後船は無事に接岸することが出来ました。
ただ、降りてきた数少ない乗客の顔色が悪い事。
あれだけ接岸中に揺れれば気持ち悪くなるのは当然だよな。
そんな様子を見ると乗りたくないと思ってしまうのですが、この後ちゃんと出港するとの事なので、それまでに覚悟を決めて待つしかない。

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接岸してからは急ピッチに出航の準備が進められました。
そして30分ほどで乗船の準備が整い、乗船の受付が始まりました。
乗船の受付をしにカウンターに行くと、係りの人に「もしかしたら戻ることになるかもしれませんが、いいですね」と念を押されました。
とりあえず今日のうちに三宅島へ着いておいた方が明日の日程が楽になるので、「わかりました」と応えました。

「もしかしたら沈むかもしれません」なんてと言われたら、さすがに「嫌だ」と言うけど、ここは諦めるしかないな。
それに先ほどの着岸作業を見ている限り、なかなか信頼がおけそうな感じもするし・・・。
きっと大丈夫だろう。
揺れる船に乗る覚悟を決めました。

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すぐに乗船が行われたのですが、外はいよいよ風が強くなり、桟橋まで歩いていくのもやっとなほど。
海に落ちると大変だからという事で船のところまで港の車で連れていってもらいました。
まるで飛行機に乗るみたい。
しかし船と桟橋をつないでいるタラップはむき出しになっていて、ここを歩くのはなかなかの恐怖でした。
ここで海に落ちては洒落にならん。
手すりを捕まりながら慎重に乗船しました。

それにしても先程に比べて乗船する人が減っているような・・・。
みんなお迎えや野次馬で集まっていただけなのだろうか・・・。
それともやはりみんな身の危険を感じたのだろうか・・・。
乗ってはみたものの、私達も正直言ってちょっと怖い・・・。

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乗船して、真っ先にした事は、売店に行って酔い止めの薬を購入した事でした。
そしてそれを飲んで後は寝て三宅島に到着するのを寝て待とう。
頑張って起きていても気分が悪くなるだけ。
その後のことは酔い止めが効いて熟睡していたから覚えていませんが、気持ちよく寝ていると友人に起こされました。

もう着くよとの事。よかった無事だ。
しかし、なんだか友人の顔がいたずらっぽく笑っているのが気になる。
うっ、こいつは 何か隠しているな・・・。
「どこに着いたと思う。八丈島だよ。」と笑っていました。
な、なんと戻ってしまったのか。八丈島に・・・。悪夢だ・・・。
一気に眠気が吹っ飛びました。

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友人の話では船が上下左右にすごい揺れて大変だったとか。
そして途中でアナウンスが流れて、「波が高すぎて安全な航海が続けられませんので八丈島に戻ります」といった経緯になったそうです。
そんな酷い状態だったんだ。全然気がつかなかった・・・。
まあ船が航海を続けられないというほどだからそうに違いない。
もしかしてそのまま沈没していても気が付かずに私は寝ていたのか・・・。
そう考えると酔い止めの薬も恐ろしいかも。

いやそれよりもその揺れの中を平然と過ごしていた友人はなんなんだ。
すごい平行感覚をしているな。
一体どこでそんな才能を鍛えたんだと聞くものの、本人も生まれつきかな・・・とよく分からない様子。
ある意味これはうらやましいかもしれない。

いやそれよりも八丈島から出れなくなってしまいました事の方が重要だ。
行く前に「島流しだ。」と言っていたのが、現実となってしまったな。
そう考えると思わず笑わってしまうものの、できれば初めから船に乗らずに今日一日のんびりと八丈島を観光していた方が良かったに違いありません。
そんなに悪いことをした覚えはないのだが・・・。
なんか罰ゲームみたいな一日だな。本当に・・・。

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桟橋から再び同じ宿に向かいました。
宿のおばさんも船が戻ってきた事は既に知っていて「大変だったね」と笑顔で迎えてくれました。
聞くところによると船が欠航となる事は珍しい事ではないけど、一旦八丈島を出発した船が八丈島に戻ったり、八丈島で船が一晩明かすという事は、連絡船が就航して以来初めての出来事だとか。
本当に我々は運がいい。貴重な体験ができたのだから・・・。

今日は飛行機も強風の為欠航。
二人とも揺れる船に長い事乗っていたので、体の調子がすこぶる悪い。
もう昼もだいぶん過ぎている事だし、我々も本日は運休という事で、この後は昼寝に励しむ事にしました。
おかげで一日ほとんど何もせずに・・・、いや大冒険をしたといえばしたのかな。
よく分からない一日を過ごしました。

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ただ八丈島では朝の飛行機(地元では1便と言っていた)で新聞とかが運ばれてきます。
飛行機が飛ばなければ、新聞などの生活物資が届かない事になり、一時的にしろ隔離された島になってしまいます。
また台風などで船が何日か運休となれば生活物資が届かなくなったり、人の行き来がなくなります。
離島で暮らすのは色々と不便なことも多いのよといった事を宿のおばさんから聞きつつ、それをちょっと実感できた日でもありました。

昨日、観光して周った時には離島といっても道がいいし、スーパーはあるし、ちょっと不便なだけじゃないかと思っただけでしたが、実際にこのような体験をすると離島というもの、離島で生活することがほんの少しわかったような気がしました。
突然のアクシデントでしたが、まあ地元の人の目線になれたいい機会でもあったのかな。
夕食を食べながらそう思うものの、やっぱりあんなに揺れる船はもう二度と乗りたくない。
さすがに今日の夜はアルコールが全然進みませんでした。

~~~ §5、三宅島観光 ~~~

フェリーから写した八丈島の写真
フェリーから写した八丈島

翌日、風はだいぶん弱くなり、無事に出航することが出来ました。
しかしいつもよりも波が高い状態は変わらなく、再び酔い止めを飲んで寝ることにしました。
強風と高波の影響で船は少し遅れたものの、なんとか午前中の内に三宅島に着く事ができました。

港に着くと、まずは港にある観光案内所を訪れました。
八丈島で宿が見つからず苦労したからです。
それに今日は昨日の分まで観光をしないと日程が消化できません。
極力観光以外の事に関しては効率的にといったところ。
観光案内所のおばさんの紹介で宿が決まると、泊まる宿のおばさんがすぐに迎えにきてくれました。
これは助かる。観光案内所のおばさんにお礼を言い、宿のおばさんの運転で宿に向かいました。

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車の中で挨拶の次に宿のおばさんが言ったのは、「お兄さん達はダイビングしに来たの?」でした。
聞くと、この時期に来る若者は大体ダイビングなどのマリンスポーツをするのが目的らしい。
我々みたいに観光だけをしに来る若者は珍しいとの事。
半分何しに来たのといった感じの応対でしたが、まあそれは出発前から言われていた事。
我々は純粋な旅人なのです。
そういった感じで喋っていると、なんか逆にやる気が湧いてくるというか、鼻が高いというか、ちょっと誇らしい気分になってきました。

八丈島ではスクーターを借りて周りましたが、三宅島では軽自動車をレンタルする事にしました。
宿のおばさんの紹介で少し安くなるとの事だし、そもそも半日のレンタルなので値段自体がそんなに高くなかったし、それにまだ風が強いといった状態。
更に言うと、スクーターの場合、運転するほうが疲れるのは当たり前だけど、何気に後ろに乗っているほうも色々と疲れるものなのです。

荒波にも負けない程タフな友人の事なので大丈夫だと思うけど、やっぱりここのところの日程を考えると、かなり体に負担がかかっているはず。
そういったことを考え、楽な軽自動車にしました。
ってことで、宿に荷物を置いたら早速出発。
宿の前に車を持ってきてくれるところも楽ちんというか、いい心使いです。
三宅島はなんか全てにおいて親切心にあふれているというか、対応がとても早い。

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三宅島では反時計回りに島を一周する事にしました。
急いで出発しましたが、 三宅島は八丈島よりも一回り小さい島なので、時間的にはそこまで慌ててまわる必要もないかなといったところ。
それに車だと助手席で地図を見ながらナビゲートできるし、運転しながら相談したりもできるので、途中で迷子になったりするような時間のロスもないはず。
という事で、まずは最初のチェックポイントをサタドー岬と決めて走り始めました。

サタドー岬の写真
サタドー岬

三宅島空港や先ほど到着した三池港を通り過ぎ、ちょっと行くとサタドー岬と灯台に到着。
ここは断崖絶壁が売りの場所ですが・・・、風が強い日はあまりシャレになっていませんでした。
崖に近づいて風で飛ばされたら、やばいかも。
いや、やばいどころではなく、転落したらまず命がない。
かなり身の危険を感じながら恐る恐る崖を覗き込みました。
って、近づかなければいい話なのですが・・・。
せっかく来たのだからと無理にのぞいてしまうのはやはり貧乏性なのだろうか・・・。

うひゃ~これは怖い。
本土にあれば自殺の名所になっていたかも。
強風のおかげで身に沁みて断崖の怖さを体験できました。
まあある意味いつもよりもスリルが50%増しといった感じで得をしたと考えるのもありかな。
崖と灯台ぐらいしか見るところもなさそうだし、証拠写真を撮ったらすぐに次ぎの目的地に移動しました。

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赤場暁から雄山の写真
赤場暁から雄山を望んで
(昭和37年噴火火口)
ひょうたん山の写真
ひょうたん山

次ぎに訪れたのは昭和37年の噴火の時に溶岩が流れて出来た黒々とした大地でした。
辺り一面が山から流れてきた溶岩で埋め尽くされていて、まさにちょっと前に「火山が噴火しましたよ」と訴えかけているような殺風景な景色がそこにありました。
山側だけではなく海側の方も凄くて、こちらにも大きな穴がボコッと開いていました。
なんて広大というか、荒涼とした風景なんだろう。

案内板によると1962年8月のひょうたん山噴火の時の噴火口だとか。
そして現在我々が立っている三七山展望台もその時の噴火によってできたものだとか。
なかなか凄い光景です。
あちこち噴火口だらけというか、まるで火山の屋外博物館だな。
八丈島と違って近年まで噴火を繰り返している三宅島は溶岩がむき出しになっている場所が多いのが特徴です。

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こういった荒々しい大地の中に立つと、自分が自然の中にポツリといるように感じます。
木が沢山生えているのも自然ですが、木が生えていない荒々しい大地もまた自然であるのも事実で、こういうところにくると自然の雄大さというか、人間の無力さといったことをしみじみと感じてしまいます。
砂漠などがいい例かもしれません。
当然、ここではリラックス効果のあるマイナスイオンは発生していないけど、時としてこういう大地の中に佇むと妙に気分が落ち着いたりします。

友人とこれはしばらく眺めても飽きない景色だなと感動的に話すものの、徐々に硫黄の臭いが鼻につき始め、なんだか気分が悪くなってきたりして・・・。
それにしても今日も雲が流れていて綺麗だ。
大地の黒と雲の白の対比が印象的な光景を作っていました。

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伊豆岬灯台の写真
伊豆岬灯台

溶岩の大地からしばらく走り続け、ちょうど宿の反対側付近、三宅島の北西端にある伊豆岬に到着しました。
この付近の海岸もなかなか特徴的で、荒々しい海岸を形成していました。
なんか掘ったら化石が出てきそうな地層といった感じです。
この海岸の北側には伊豆岬灯台があるので、まずはそこで記念写真。
なんか白い灯台が可愛らしく海岸に佇んでいるといった感じでした。

三本岳の写真
三本岳

そのすぐそばには展望台がつくられていて、ここからは沖に浮かぶ三本岳という小さな岩山がよく見えます。
ガイドブックによると、ここから見る夕日はたいそう綺麗らしく、うまくすればその三本岳の岩に被るように夕日が沈むとか。
それは結構いいかも。とはいうものの、まだまだ太陽は空の高い位置にあったりします。
漫画のように竹やりで突っついて夕暮れにしたいところですが、それはそれでこの後の観光に支障をきたすので今日のところは勘弁しておく事にしました。
でも一応三本岳の写真でも撮っておくか。
ファインダーを覗くもののかなりの逆光。
うまく撮れただろうか。まあカメラまかせという事で気にしない、気にしない。

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阿古小学校跡の写真
阿古小学校跡の写真
溶岩によって破壊された
阿古小学校跡

伊豆岬の海岸から島の西海岸を南下していくと、噴火で被害を受けた阿古の集落に到着しました。
ここ阿古は1983年(昭和58年)10月の二男山噴火によって阿古地区400戸が溶岩で埋没してしまったという過去を持っています。
今でもその時の災害の跡がわざと残こされていて、一番有名なのが溶岩によって破壊された阿古小学校跡です。
訪れてみると、校舎は半分溶岩で埋まっていて、建物も鉄筋がむき出しになっている状態でした。
これは・・・、まるで原爆ドームみたい・・・。
この痛々しい姿から噴火の恐ろしさをまざまざと感じる事ができます。

さすがに噴火からまだ15年ほどしか経っていないもんな。
その時の噴火の事は大きくニュースで報道されていたので、なんとなく私の記憶にも残っていました。
あの時の噴火のものか。やっぱり火山は怖いな。
こういったものを残してくれているのはやはり観光客にとってはありがたいものです。
普段火山なんて経験できないし、あまり火山について考える事もないからです。
ただ、自然の災害は気を付けてもどうこうなるものではないので、二度と大噴火を起こさないことを願うしかありません。
ここに来て改めて自然の脅威を感じる事ができました。

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崩れためがね岩の写真
崩れためがね岩

阿古の集落の海岸沿いにはもう一つ有名なものがあり、それはめがね岩です。
日本全国にあるめがね橋の天然岩版といった感じで、三本の岩山にアーチがかかっているような岩のオブジェなのですが、訪れてみると残念ながら片方のアーチが崩れていました。
これも噴火の時の・・・と思ったら地震によって崩れてしまったとか。
火山が多いという事は地震も多いんだよな。
そう考えるとなかなか住みにくい島なのかもしれないなと思ってしまいました。

三宅島の中央に聳え立つのが雄山です。
そして数々の噴火の張本人です。
遠くから見ても山頂付近にちょろちょろと噴煙が上がっている感じです。
あれは雲じゃないよな。絶対噴煙だよな。もしかして噴火する前兆とか・・・。
さすがにこれだけ噴火の跡を見せられればそう思ってしまいます。

でも現在は小康状態で噴火しないとか何とか。
ってことで、すぐそばまで、いや山頂まで行く事ができたりします。
しかも便利な事に車で山頂のすぐそばまで行けてしまうとか。
やっぱ雄山に登らないと三宅島は制覇できないな。
阿古からは内陸に進路を取り、雄山の山頂を目指しました。

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山頂付近の噴煙の写真
山頂付近の噴煙

溶岩だらけの中につくられた道をずんずんと車で登っていきました。
段々と大きくなる雄山山頂付近からはやはり煙が出ています。
もしかして噴火するんじゃない?そう思うと、結構びびってしまいます。
おかげで気分は秘境へ向かう川口探検隊といった感じ。
でもいざとなれば車をかっ飛ばして逃げれば大丈夫だよな・・・たぶん。

不安になりながら進んでいくと、頂上近くの駐車場に着きました。
ここから10分程度歩けば山頂までいけるらしい。
車から降りると硫黄の臭いがツーンと鼻にきました。
本当に大丈夫なのだろうか・・・。
こういう状況に慣れていないというか、勝手が分からないのでやはり不安。
でも噴火するなら噴火しますよといったサイレンが鳴ったり、大きな地震が起きたりといった予兆があるに違いない。
大丈夫だよね。友人と確認しながら歩き始めました。
やはりこういう時は友人と一緒なのはなんとなく心強いものです。

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雄山山頂での写真
雄山山頂での写真
雄山山頂で

登り始めてみると、時々「ゴォーゴォー」と地響きがしてきます。
「やばいんじゃないか。これって噴火の予兆じゃないよね。」
「たぶん違うんじゃないかな・・・」半分顔が引きつりながら友人と歩きました。
強い風も怖いけど、噴火も怖いのです。

頂上付近についてみると、足元からは煙がもくもくと吹き上がり、強烈に硫黄臭く、足の裏が妙に暖かく感じます。
そして相変わらず時々「ゴォーゴォー」と地響きがしてきます。
「噴火したりしないよね。」「たぶん・・・」
周りに誰もいないのが余計に不安をあおります。

八丈島の八丈富士の山頂では強風に苦しめられたけど、やっぱり火山の方が怖いかも。
今噴火したら、シャレにならないもんな。
でも噴火する決定的瞬間を見れるではないか。
いや、そんな冗談を言っている場合ではない。走って逃げれるものではないし・・・。
それよりも噴火する前に退散しよう。それが一番安全だ。
何枚か写真を撮り、八丈富士の時と同様にそそくさと下山しました。

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大路池の写真
大路池

雄山を後にすると、ずんずんと山を下って宿の近くの大路池を訪れました。
緑に囲まれた大きな池なのですが、この池も過去に起こった噴火の跡で、火口が池になったものとの事。
本当に噴火に関するものだらけだな。三宅島は。
まるで島全体で火山博物館を形成している感じです。
そう考えると訪れるのには楽しいのですが、実際に暮らしている人はまたいつ噴火が起こるか分からないから大変だろうな。
10年後にこのような池が別の場所にできている可能性もあるわけだし・・・。

この後、海岸出でて海沿いにある長太郎池を見て観光は終了。
ガソリンスタンドでガソリンを入れて宿に戻りました。
やはり車での観光は楽だったな。
それに今日は八丈島の時のようなハードな登山がなかったし。

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宿に戻ると、宿のおばさんが笑顔で出迎えてくれました。
どうだったと聞いてくるので、火山の凄さを思い知った旨を伝えました。
そして雄山の恐怖体験を熱く語ると、「それはいつもの事だよ」と笑われてしまいました。
なんだ。そんなに慌てる事はなかったんだ・・・。ははっは。
笑ってごまかすしかありません。

そしておばさんは「うちの風呂に入ってもいいけど、もし島の西側にある夕日が綺麗な露天風呂に入りたいのなら車で連れて行ってあげるよ」と言ってくれました。
それはいいかも。
宿の風呂に入るよりはずっといいに違いない。
その提案を受ける事にしました。

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温泉のチケット
温泉のチケット

そして宿のおじさんの軽トラで連れられて行ったのは阿古の集落にある温泉、ちょうどめがね岩の近くの温泉でした。
温泉に浸かってしばらくすると日の入りの時間になりましたが、あいにくと地平線に雲がかかっていて綺麗な夕日は見ることが出来ませんでした。
でもこれもまたいい思い出。宿の人の好意に感謝しなければ。

その後再び宿のおじさんが迎えに来てくれ、宿に戻りました。
三宅島はいいとこだなと盛り上がりながら、最後の夜を友達と飲み明かしました。
やはり厳しい自然と向き合って暮らしている人達は人間味があふれ、心が暖かいものなのかな。

そして翌日、フェリーに乗って無事に東京に戻りました。
これで3泊4日の楽しい小旅行と私の楽しかった大学生活は終わりました。

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~~~ 後書き ~~~
  この旅行は大学時代最後の旅行でした。
海外旅行の好きな私が最後に国内の八丈島を選んだのは、どうせ海外に行くなら長い事行きたいし、それに旅行を行ったのは三月でしたが、もう既に仕事をしていて、休もうと思えば休めたけど、あまり長いこと休みを取りたくなかったのもあります。

私の旅行は海外では一人旅、国内ではバイクでのツーリングが基本でした。
今回は久しぶりに公共の乗り物に乗って、しかも一人旅ではない旅行をしました。
おかげで一人旅の癖なのか、気が付くと何かと自分流にやろうとしていました。
そこには旅の上級者という自負や性格的なものがあったのでしょうが、こういった種類の旅は和気藹々と楽しく行わないといけません。
身勝手な行動で友人にはなんかと迷惑をかけてしまったなと、後から振り返って思いました。
一人旅に慣れると団体行動や他人に合わせた旅行がうまく出来なくなってしまうようです。
文句を言わず私に合わせてくれた友人には感謝しています。
またいつか一緒に旅をしましょう。

八丈島、三宅島卒業旅行日記  ー 完 ー

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<国内の旅やバイクツーリング日記 八丈島、三宅島卒業旅行日記 1999年12月初稿 - 2015年10月改訂>